あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

(たぶん)一部の人しか知らない日本映画を12本観てみる!「神様、パン買って来い!」(2013)の巻

神様 パン買って来い! [DVD]

S原:今回はこちら。

Y木:なんかぶっとんでるなあ、いろんな意味で……

(あらすじ・解説)

『窓辺のほんきーとんく』の堀井彩監督が、殺人マシーンと化した男の殺戮を描いた衝撃作。他人の言葉を勘違いして捉えたことから、女たちをあらゆる方法で殺害していく男。平凡な人間の内に潜む“異常なる狂気”をシュールかつコミカルに綴る。

 

S原:これは、メチャクチャやったなあ……(星空をみる)

Y木:それを狙ってるんやろ。

S原:うん。このブログでいままでに紹介した映画で言うと、「モロヘイヤWAR」(2003)とか「でばなとめいたんてい ~雄大祭り~」(2005)に近いかな。簡単に言うと自主映画のノリやな。

Y木:実際に自主映画とちゃうの?

S原:かもな。情報がないからよくわからん。

Y木:ホラーというかスプラッターやろ。

S原:そうやな。メチャクチャ血が出るわけではないけど、バタバタと人は殺される。はじめは、主人公が仕事の先輩から「女をヤッた(チョメチョメした)」という自慢話をされる。もう一人男がいてこれは30代後半で女性経験がない映画監督で、先輩からからかわれる。先輩が主人公に「おまえは、何人ヤッたことあるの?」と聞いたら「38人」と答えて、先輩は驚くけど「おれは、もう百人斬りをしたけどな」と自慢するねん。もう分かると思うけど、主人公は実は殺人鬼で、『ヤる(性交する)=ヤる(殺る)』と勘違いしていて、殺人鬼としてもっと励まないといけないと思うわけ。

Y木:あーそういうこと。確かに自主映画のノリかもな。

S原:そのワンアイデアで最後まで行きます。主人公が天然で人を殺すのに躊躇をしない人間で、飄々とどんどん人を殺す。その場面は面白いねんけど、肝心のスラッシャー場面がコメディっぽくしたいのか、シュールなホラーにしたいのかちょっと中途半端かな。それが、繰り返されると「またか」と思ってしまう。

Y木:一本調子ってことか。

S原:そうやな、緩急があまりなくて淡々と人が死んでいくだけやった……殺される人たち(おもに女性)がギャーギャーと騒ぐ場面が少ないから、そこの演出は考えたんやと思うけどな。うーん、でもまあ、なんというかマニア向きとしかいいようがないかな。

Y木:そうなんや。スプラッターの場面は? そのへんも売りやろ?

S原:このブログで「マッドアイ 地獄のホスピタル」(1987)とか「血の祝祭日」(1963)を紹介したけど、あんな感じかな。低予算やけどなんとかスラッシャー場面と懸命に作っているのは分かります。

Y木:監督(堀井彩)の個性としてはどう?

S原:あー個性? それは超強烈です。特典映像で短編映画「素敵な家族」の収録されてけど、こちらは全裸で暮らす家族のシュールな日常生活の話やもんな(苦笑)なんというか、性に対する偏愛がある監督なんやろうな。好きな人にはたまらんと思うけど、個人的にはついていけんかった。ぼくは、根は真面目やから。

Y木:真面目とかじゃなくて、アブノーマルな嗜好にコミットするかどうかでしょ。

S原:そうなんかな。どっちにせよ強烈すぎて、普通の映画好きにもおススメできへんかなあ。というわけで、みなさん。本当のレア作品を観たい人はどうぞ。シュールと言うか、内面の狂気というか、ぼくには表現できませんが、堀井彩監督独特の世界でした~!

 

 

 ※ (おまけ) こちらも強烈ですよ~(笑)

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