あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定)

便乗映画特集、これで最後です!皇帝ペンギンじゃなくて「童貞ペンギン」(2007)の巻

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S原:いよいよ長かった便乗映画(便乗タイトル)特集、最後は一番バカバカしいタイトルのこちら。

Y木:いつにも増して興味がないわ、こんな映画…

(あらすじ)

皇帝ペンギン』のパロディとして制作された本作は、生命の大命題である“セックス”を大フィーチャー。繁殖期を迎えたペンギンたちが、氷点下の中、愛を求めて旅に出る70マイルの行程を、時に過激に、時に感動的に描き出す。童貞は男のロマン…。“セックス=本物の愛”と夢みる童貞ペンギンのカールがロマンの先に見たものは、本物の幸せ?快楽の虜?さぁどっち!?

 

S原:これ、くだらなかったーーー!

Y木:うるさいわ!

S原:ほんまにくだらんねんって!

Y木:観る前からわかるやろ。これ、「皇帝ペンギン」(2005)のパロディやろ?

S原:うん。でもパロディとか言う前に、もうちょっとちゃんと作ってほしかったわ。要するに、普通にペンギンを写す ⇒ それに会話やナレーションをかぶせる。それだけやもんなあ。

Y木:ペンギンが話すの?

S原:普通のペンギンの映像に、下ネタの会話をのせてるだけ(笑)すっごい適当やし工夫もないし、なんか観ているうちに空しくなるで。

Y木:なんでそんなDVDを買うねん。

S原:ついついな…(苦笑)でもなあ、そもそもペンギンの性欲について興味ある?ないやろ?そんなものに興味があるのは、動物学者だけやで(笑)

Y木:でも「皇帝ペンギン」も、そういう感じちゃうの?もちろん、おれは観てないけど。

S原:ぼくも観てないから知らん。だいたい、なんでペンギンを見なあかんねん。

Y木:知らんがな。

S原:ぼくらの学生映画でも、奇をてらっていろんな映画を作ったりしたやろ?一発ギャグとか、ぬいぐるみにアテレコをして、映画を作るとか。先輩(Y田さん)が作ってたやん(笑)

Y木:あーあったなー。

S原:あれは、短いから笑えるねん。これ、80分もあるねんで(苦笑)

Y木:肝心のストーリーは?

S原:だいぶ前に観たから細かいことはかなり忘れてるけど…えーと、ペンギンのオスがたくさんいます。みんな、オツムが弱くてとにかくエッチなことばかり考えています。ペンギンといえど、いろんなタイプがおるねん。それこそ童貞とか女遊び(メス遊び?)に長けているプレイボーイとか。主人公はマジメやから、「本当に愛したメスと交尾したい」と思う。主人公のオスが、遠く(70マイル)離れたところにいるメスのいるところを目指すという話やな。

Y木:ふーん。

S原:途中でミュージカルになったり、パロディみたいな場面もあるけど、ぼくは全然笑えなかった。昔、「親指スターウォーズ」(1999)っていう映画があってな。その名の通り、親指でキャラクターを演じるねんけど、あれと同じ虚無感に襲われる(苦笑)

Y木:あーそういうのって、好きなヤツにはたまらんねやろうなあ。

S原:たぶんな。だからハマる人は最高傑作やろうな。でも、ぼくはペンギンの交尾を観ても興奮しないしな(笑)どっちにせよ、今回は残念やった。

Y木:毎回、残念やん。

S原:さーそんなわけで、ペンギンが好きで好きでたまらないという人か、とにかく下ネタが好きという人しかお勧めできませんが、レア作品なのは間違いありませんよ。いつか近い将来に、空前のペンギンブームが来た時のために、ゲット!…しなくてもいいですな、これは…(苦笑)そして、便乗映画特集は、これにておしまい!いやー長かった……

 

便乗映画特集!もはや何に便乗しているかわからないタイトルの「ナイトメア・ビーストと迷宮のダンジョン 」(2012)の巻

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S原:さあ、今回はよくわからないタイトルの映画!

Y木:このタイトル、意味が全然わからん。

(あらすじ)

ナンシーは新居へと越してきた。しかしその家の地下は古代カルト魔術の儀式が行われた場所だった。その残骸を発見したときから、異次元空間への悪夢を見ることに。度重なる怪奇現象の実態を聞いた妹のケリーも駆けつけるが、悪夢の世界へと捕らわれてしまう。妹を助けるため夢の世界に戦いを挑むナンシーだが…。

 

S原:たぶん、タイトルから推察すると、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」(1993)とか「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」(2016)とか「ダンジョン&ドラゴン」(2000)とかにちょっとずつ便乗映画してる感じなんやけどな。ふたを開けたら、どの映画にも似てなくて、どの映画のファンから見向きされないという可哀そうな映画やった。

Y木:パクリ映画はそういうもんやろ。

S原:実は、これタイトル以外はパクリとは言いにくい。だって原作は、あのH.P.ラブクラフト(魔女の家で見た夢)やもん。

Y木:ラブクラフト!えーすごいやん。

S原:ぼくは、むかしラブクラフトが好きでかなり読んだけど、映画化はどれもイマイチなんばっかり(苦笑)

Y木:まあそうやろうな。

S原:ストーリーはかなり単純やねん。主人公の女流作家(ナンシー)は、元夫(不動産屋)から、タダ同然で郊外の家を借りる。ところが、地下室(倉庫)には、奇妙な幾何学模様があったり、変なネズミ(?)が夜中に現れたり気味悪く感じる。やがて悪夢にうなされるようになって、妹に電話で相談して来てもらう。主人公は、悪夢を見続ける。やがて、別次元世界に入り込んでしまう…という話。

Y木:話はシンプルやな。

S原:話自体は大したことない。ストーリーよりも、雰囲気とか別次元の風景とかそこで起こる視覚効果を楽しむ映画ちゃうかな。

Y木:楽しめるの?

S原:うーん、やっぱり製作費がなあ…(苦笑)キャストも最少人数(4人くらい)に抑えてるし、監督や特撮チームの頑張りは認めたいけど、どうにもチープやった…ちょっと気の毒になったわ。

Y木:おまえに同情されたら、もうおしまいやな。

S原:カクカク動く怪物(ネズミ?)が主人公を襲ったり、夢の中で3つ足の丸型ロボットが歩いたり、骨だけのコウモリ(?)が飛んだり、やりたいことは分かる。ああ、この監督、好きなのねえって(笑)

Y木:おまえも好きやろ。

S原:うん。他に、ちょっと面白かったのは、自分の意に反して勝手にホラー小説を書いてしまう場面。全体的にテンポも良いし、B級と割り切れれば楽しめると思うんやけどな。

Y木:じゃあ、それでええやん。こういうB級映画は、B級映画として楽しむのがお互いにハッピーやで。ラブクラフトらしいとことはないの?

S原:ちょっとだけある。夢の中でつかんだ石(偶像?)を大学教授にみせると「それは邪神を崇拝する宗教の神だ。ニオ・ラス・オテップだ」と解説される。夢の中で出てくる邪神が、クトゥルフによく似ているし、このへんはラブクラフト風味なんやけどな。そのあと、この世での存在を消されたた妹のため、意を決して別次元(自分の夢)に乗り込んでいく。自分のパワーで3人になったり、悪魔を真っ二つにしたり(笑)、大暴れしてあっさりと妹を取り返す。

Y木:それは…簡潔やな(笑)

S原:最後は、妹も無事に戻りハッピーエンド。そもそも借りた家自体も存在しなかったかも…と言う雰囲気でおしまい。

Y木:まあ、どうなんかな。最近、こういう映画を観てないからわからんけど、ラブクラフトというよりは、B級っぽい映画のような感じがするけど?

S原:そやな。この原作は読んでないから、どこまで改変してるかわからんけど、ラブクラフトって怪物(?)がそのまま出てこずに、ゾクッとさせる小説が多いやろ。「現実とは別の世界があるかも?」とか「なにかが存在してるかも?」とか「人類が生まれる前から地球にいた神々が存在するんじゃないか?」という雰囲気を楽しむ小説やん。だけど、映画としては『雰囲気』だけではやっぱり物足りない。どうしても、異世界の生物とかが主人公を襲ったりする場面を描くから、B級っぽくなってしまうんかなー。

Y木:ま、ラブクラフト本人がこれ観たら落ち込むんとちゃう?

S原:たぶんな(苦笑)さあ、みなさん、ラブクラフトファンなら一度は観ても良いでしょうが、タイトルに釣られて家族で観てはいけませんよ。どこか消化不良気味の出来ですが、途中で眠くなることなく最後まで一応観れます。B級映画に免疫のない方は、このあたりから観始めるのもよいかも、です。そういうわけで、これからB級映画の世界のドアを開こうとしている友人にプレゼントするためにも、マスト・バーイ!

便乗映画特集!サイレンじゃなくて「サイレン島」(2006)の巻

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S原:今回は、こちら!ごまかしタイトルの映画!

Y木:いやもう、なんかコメントできないレベルやわ。

(あらすじ)

“死の島”と恐れられる場所に残されたビデオテープから構成された衝撃作解禁。TV放映不可能!セルバージョン発売禁止!レンタルDVDのみで明かされる、その戦慄とは?新ジャンル、ドキュタッチ・ホラー。

 
S原:これはですねえ、最初がすごくイイ!タイトルにあわせて、どこかのおばさまが「サイレン島」を連呼します。「サイレントォ…………サイレントォォ………サイレントォォォ……!」とつぶやきます。だんだんこれが大きくなって最後は「サイレントォォォォ!!!」。もうヤケクソ!
Y木:あー!なんか今回は久々に大当たりの予感するわ(笑)

S原:いやー、いきなりの先制パンチでもう大笑いしたで。思わず巻き戻して確認したら9回もタイトルを叫んでた。もう、これだけで買ってよかったと確信した(笑)あの「ゾンビ・アイランド・マサカー」(1984)の予告編を思い出したわ。

Y木:あー昔、おまえに無理やり見せられたなー。あれもひっどい映画やった。それで、この映画はどうやったの?

S原:いやー期待通りの最低ランクの出来やった。

Y木:当然そうやろうな。今回は、驚かへん。というかちょっとワクワクする(笑)

S原:要するに「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(1999)以降に簡単に作られるようになった亜流の1本なんやけどな。手持ちカメラで撮影してたら、怖い目にあうという。

Y木:あー「食人族」(1980)な。

S原:相変わらずあなたの基準は、そこなのね。

Y木:それで、どんな内容なん?

S原:この映画では、驚くなかれ。なんとタイトルのあとに、あらすじがでる(笑)

Y木:それは…斬新やな(笑)

S原:しかもすごく単純で、普通に観て入ればわかるストーリーやのに。親切すぎてこっちが戸惑う(笑)さて、映画が始まると、テレビ番組?のロケで、2人の女性タレントがレポーターをしています。ひとりは田中麗奈を薄めた感じ、もうひとりは仲間由紀恵を薄味にした感じです。さらに、もうひとり太った男性ディレクターと男性カメラマン(声だけ)がでてきます。ディレクターは、かなりドンくさい奴で、本番の撮影しているあいだにつまみ食いしたりして、薄味の田中麗奈にビンタされます。

Y木:ビンタ…なんやよくわからんけど、まあええわ。

S原:いろんな場所をレポートをします。大根を食べたりします。とくに何も起こらない、薄味女性2名が延々と撮影しています。たまに薄味の田中麗奈がディレクターを「なにやってんだよ、デブ!」とキックしたりします。旅館で温泉のレポートもあります。11PMでおなじみのうさぎちゃんです。

Y木:ポロリ?

S原:ポロリはありませぬ。でも、温泉で雑談している場面は無駄に長いです。女性の胸元をズームアップしようとして、ピンぼけになります(笑)

Y木:ひさびさにピンボケの映画をみつけたな(笑)

S原:温泉の撮影のあとに、ディレクターを「このデブ、うっとおしいんだよ!」と服のまま温泉に突き落とされます。しかも3回も。キャーキャー言ってすごく楽しそうですが、観ているほうは楽しくないです。

Y木:というか話がすすまへんねんけど。

S原:そのあとは旅館で夕食です。夕食のレポートをしていると、女将がやってきます。女将は、変なお肉(たぶん人肉)を特別にだしてくれます。薄味の2人が「おめーが食えよ、デブなんだから」と無理やりデブに食わせます。そうこうしていううちに女将は「近くに無人島(音無島)がありますが、行ってはダメですよ」「いいですか、くれぐれも行ってはダメですよ」と言います。

Y木:それ、押すなよ押すなよのダチョウ倶楽部やがな。

S原:はい。ダチョウ倶楽部と同じで、もちろん無人島に行きます。

Y木:それで?

S原:そこでものんびりと島のレポートを続けます。晩ご飯がないから、大根を食べたします。ちなみにこの「サイレン島」は60分しかないのですが、この時点で何も起こらないまま、40分くらいたっています。

Y木:うわ、だるー…

S原:結局、無人島なのになぜか島の住民がいて、いきなり襲ってきます。ついでにデブの指を食いちぎったりします。いったん逃げますが、結局デブは捕まります。そして、夜になりキャンプファイアーの準備を始めます。デブを取り囲むひとは3~4人。キャンプファイアーの前でデブをSM器具に縛り付けてます。なぜか日本なのに、昔のマンガでよくある「アフリカの未開の部族」みたいな声をだしてます。「アチー!」「熱いって!」と悶えるデブ。そんなデブを見つめる島の男たち。そして、いよいよ始まる人肉パーティー!デブに牛乳やポン酢をかけて味を調えます!

Y木:うそつけ。

S原:いや、ほんまやねんって!でも遠くから隠しカメラで映しているという設定なので、ほとんど何をしているか分からんけどな。

Y木:なんやねん。女性たちはどうしてるの?

S原:遠くでデブを見ながら「あー食べられちゃう」とか「熱そー」という分かりやすいコメントのあとに、薄味の仲間由紀恵が「あいつは足手まといだから、置いていこうよ」と提案します。「それもアリだよな…」と薄味の田中麗奈とカメラマン(男性)も同意します。

Y木:ひどいなあ。

S原:そして、ナイスな作戦をたてます。

Y木:作戦?

S原:その名も『デブだから、食べるのに時間がかかる。そのあいだに逃げよう』作戦。

Y木:デブだからって…ん?ちょっと待て。この時点で逃げると決めるんかいな。もっと早く逃げろよ。

S原:やがて、人肉喰いのやつらに見つかって、追いかけられます。「はあ…はあ…」「怖い…」といいいながら真っ黒な画面が続きます。真っ暗でなにもみえませぬ。薄味の仲間由紀恵が急にゾンビになって襲ってきますが、薄味の田中麗奈に逆襲されて、死にます。

Y木:安易な演出やなあ。

S原:そして、朝になりました。薄味の田中麗奈とカメラマンがなぜか銃で撃たれて、カメラがバタンと倒れる!おしまい。

Y木:やっぱり、「食人族」やがな!(爆笑)

S原:これ、単純な映画の出来だけで言うと、たぶん最低ランクやと思う。それはええねんけど、なんかちゃうねん。「愛すべきバカ映画」ではないねんなー。最初のタイトル連呼で期待値が上がったけど、結局はただの出来の悪い映画やったわ。

Y木:そうかー。残念。なかなか「悪夢の銀河鉄道」(1984)みたいな、『出来が悪いけど、愛すべき映画』はなかなか出会えないよな。

S原:そうやな。まだまだ、理想の映画探しの旅は続くでござるよ…

Y木:まあゴールしても、その場所には「空しさ」しかないけどな。

S原:さあさあ、みなさま。この映画はスゴイで出来です。たぶん、Z級映画好きにはストライクです。世の中の99パーセント以上は、一生出会わない珍作ですが、タイトルコールだけは唯一無二です。ぜひご賞味あれ!

便乗映画特集!二代目はクリスチャンじゃなくて「二代目はニューハーフ」(2013)の巻

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S原: 今回はオカマちゃん!

Y木:これ、おもいつき&勢いだけで作ってるよな…

 (あらすじ)

オカマ怒らすと、火傷するぜ―!OZAWAが描く新しい侠の流儀!!巽一家組長は、「跡目は15年前に失踪した息子に…」と言い残し、病死を遂げる。遺言を受け、複雑な心境で息子の行方を辿る若頭・竜一行。ところが、肝心の息子は現在、ニューハーフになっていて?!そんな中、相対する本城会が侵攻に向け水面下で動き出す…。

 

S原:これって劇場公開してるねんで。

Y木:おいおい、正気の沙汰か。

S原:なんか劇場が満員になったらしい。にわかには信じがたいけど、まあ人それぞれやから(笑)

Y木:というか、便乗でもパクリでも面白ければなんでもええねんけど、「二代目はクリスチャン」(1985)に便乗って。あんな井筒和幸(監督)のしょうもない映画のタイトルを真似るとは……恐るべきセンスやわ。

S原:確かに、あれはヒドイ出来やった…でも、ネットで調べると賞賛されてて驚いたわ。『80年代思い出補正』やろか?

Y木:知らんけど、もう一回観ようとは思わん(笑)で、この映画はどうやった?

S原:まあ、なんというか、もう少し弾けて欲しかったかな。

Y木:面白くないってことか。

S原:逆にまあまあ面白いねん。ストーリーもちゃんとしてる。いや、ちゃんとしてないけどな(笑)

Y木:物語というよりもキャラを見せる映画やろ。

S原:うん。でも、どうもスカッとしないねんなあ。話は割と単純やねん。ある組(巽一家)の組長が死に際に若頭(主人公・小沢仁志)に向かって「昔、勘当した息子がいる。そいつに跡を継がせてくれ」と言う。その息子を探し出すと、新宿二丁目(?)でナナという名前でニューハーフになっていた。この役は、ベルという人が演じてます。いきなりヤクザがきて跡継ぎがどうこうと言われるから、当然ニューハーフ息子は嫌がるし、組員たちも「オカマかよ、参ったなあ…」という感じの反応やねん。

Y木:そりゃそうやろな。

S原:そのあと、ニューハーフ息子が、組事務所のトイレ掃除や料理をしているうちに、だんだんと組員たちが息子を見なおしていく。

Y木:料理って?

S原:カレーライスを作る。これが、小学校のバザーの炊き出しみたいなデカい鍋で作るねん(笑)このへんは、コメディリリーフになっている。ニューハーフと交流しているうちに小沢仁志が「ヤクザとニューハーフは似ている。どっちも世間から外れているから」とつぶやく。この夜の街の場面は臭いけど、なかなか良い。で、そうこうしているうちに、ニューハーフ息子が勤めている店に対して、他のヤクザ組織が立ち退き目的で嫌がらせをする。それを、巽一家が助けることになって、本格的な抗争になってしまう…という流れやな。

Y木:なるほど。結局は、二代目は継ぐんやろ?

S原:継ぎます。自分のせいで組員の命を危険にさらしてしまった、という責任感から二代目となって、いよいよ勝負!ってことやな。

Y木:いかにもやなあ。

S原:ここから、オカマちゃんが大暴れすると思うやん?でも、そうじゃなくて、若頭の小沢仁志が大暴れするだけやった(苦笑)

Y木:あーオカマちゃんは活躍しないんや。じゃあ最後はどうなるの?

S原:小沢仁志が、女装をして敵の組に乗り込みます。

Y木:女装?なんで?

S原:昔、自分の弟がニューハーフになったことを責めたら、自殺してしまったという設定があるねんけど、そのためやと思う。もしくは、2代目に敬意を表したのか、実は女装癖があったのか…よくわからん(苦笑)でも、勢いはあるから、なんか観ているうちに妙に納得してしまう(笑)

Y木:まあ、おまえが納得したんならそれでええけどな。

S原:全体的には楽しい作品なんやけどな。せっかくのニューハーフという「変化球」やのに、それを生かさずに結局は任侠物語という「ストレート」で勝負してしまった、という感じかな。後半は、小沢仁志の女装があるにもかかわらず、いつものVシネマみたいになってしまう。ここが一番残念やったな。でも、じつはこの映画は……個人的に嫌いになれないねん…

Y木:え、言ってる意味が分からんぞ。

S原:ニューハーフ役のベルという人なんやけどな。

Y木:それがなに?

S原:……好みやねん(紅い顔)

Y木:……(呆れた顔)

S原:いやほんまにキレイなんやって!メチャクチャ美脚やし雰囲気がええねんって!今度、店(ひげガール)に一緒に行く?

Y木:……頼むから一人で行ってくれ。

S原:えーこの映画の話をしたら、喜んでくれそうやのに。DVDにサインくれるかな?あ、ピザが好物らしいから、プレゼントで持って行った方がええやろか?

Y木:食べ物のプレゼントなんか気持ち悪くて、捨てられるわ。

S原:さあみなさん。もっと面白くなったように思いますが、ニューハーフが好きな人は楽しめると思います。いつか、ニューハーフパブに行ったときの話題作りのためにもぜひゲットして下さいませ~!ベルさーん、いつか会いに行きまーす!

便乗映画特集!ケビン・コスナーじゃなくて松方弘樹の「ザ・ボディーガード」(2010)の巻

 

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S原:今回は、ケビン・コスナーホイットニー・ヒューストン主演で大ヒットした往年の恋愛映画「ボディガード」(1992)そっくりのこの映画!

Y木:うわー、おれにとっては、世の中で最も興味のないジャンルの映画やわ…

(あらすじ)

人を守るために、人を殺め、心を痛めた元SPの男・黒沢(松方弘樹)。1人余生を過ごそうと決めていたある日、1つの警護依頼が舞い込む。対象は、若くして世界から注目を浴びる、新進気鋭のアーティストAYA(島谷ひとみ)。その絵画と自身の注目が高まるほどに、脅迫の類が増えていたのだった。しかし、思うがままに行動し、黒沢をシャットアウトするAYA。脅迫も悪戯だと気にかけていなかったが、エスカレートしていく事態に追い込まれていく。それを救ったのが、黒沢の純粋で真っ直ぐな心だった。無邪気に笑い、穏やかに見守る黒沢を信頼し、再び平穏な毎日を送るようになったのだがーーー。

 

S原:これはなあ。無難に出来てるねんけどなあ。

Y木:面白いわけないやん、こんなん。

S原:いや出来は普通やねんけどな…ちゃんとストーリーも理解できるし、最後まで観れる。でもなんか違うねん…

Y木:違うって、そのまんまやろ。どうせいかにもVシネマで、いかにも松方弘樹なんやろ。

S原:うん、そうやねんけどな。どうも「薄い」ねん。

Y木:松方弘樹の顔は濃いけどな。どうせ単純というか、ありがちなんやろ?

S原:そうやな。ストーリーは、めちゃ単純やねん。上のあらすじのまんま。ひねりも何もなし。だから松方弘樹島谷ひとみが魅力的にみえるかどうかがポイントやと思う。

Y木:2人は魅力的にみえた?

S原:2人とも悪くないで。でも、どう言えばええんかな。このストーリーやったら、島谷ひとみが徐々に松方弘樹に惹かれていく…というところが観客としては観たいやろ。実際、ケビン・コスナー版はそれが上手く描かれてるから、当時、女性客が観に行ったわけやん。最後は、別れなければいけない運命なのに、どうしても惹かれていく大人の男女。大人の胸キュン。ああ、もう!みたいな(笑)どうも、この映画ではそういう部分が弱いんよなあ。

Y木:でも、島谷ひとみが、松方弘樹に恋愛感情を持つんやろ?

S原:持つ…かな?やっぱり、そこの描き方が弱い。最初は武骨やったけど、どんどん魅力的な部分に気付く、という場面がなさすぎる。これでは、ただ単に①ボディーガード(おじさん)を頼む → ②守る → ③仕事が終わったからサヨナラ → ④おしまい。やもんなあ。

Y木:そりゃ、おもろないわ。意外な犯人とかないの?ストーカー事件やろ。

S原:特に普通やった。結局は、島谷ひとみが所属している事務所のライバル事務所の社長の逆恨みが原因やった。

Y木:それも、ありがちやなあ。

S原:惜しい場面はあるねん。島谷ひとみの元カレがおってな。こいつは今は落ちぶれてるけど、島谷ひとみはまだ才能を信じているねん。この元カレがキレて島谷ひとみを襲おうとすると、松方弘樹は容赦なく射殺する。

Y木:うわー。それは島谷ひとみ松方弘樹を恨むやろ。

S原:ちょっだけ、愚痴っただけやった。元カレが目の前で殺されたのになあ…(苦笑)やっぱり、「キャラクター」が浅いんやろうな。脚本なのか設定なのか演出なのかわからんけど。思い切って、コメディかシリアスかどっちかにもっと振り切れば、かなり面白くなったと思うんやけどな。

Y木:いやー、まえのヤクザ映画特集のときも言ったけどな、この手の映画を、おまえみたいに「こうすれば良くなるのになあ」と観てる人は少数派なんやって。こういう映画はサラ~と観れて、印象が薄くてもOKの人向けに作ってるんやって。

S原:そうなんかなあ。プロが作ってるし、少しの工夫でもっと面白くなるはずやのに。どうせ作るんなら、ちょっとでも面白くすればええのになあ。

Y木:ま、あの「ボディガード」をいまさら真似る時点で終わってるわ(笑)

S原:さあ、みなさま。残念ながら印象が残らない作品ですが、ちゃんとは出来ています。2人のファンなら無問題。それ以外のかたは、観ても特に人生の糧にはならないでしょう。そろそろアクションが出来なくなってきた頃の松方弘樹は確認できます。いつか愛する人を守るためにも、ワゴンコーナーで見つけたら、ロック・オン!

便乗映画特集!ゴーストバスターズじゃなくて「デビルバスターズ」(2016)の巻

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S原:今回は、「ゴーストバスターズ」(1984)そっくりのジャケットのこの映画!

Y木:うわー…

(あらすじ)

謎の殺人鬼“ナイトストーカー”に妻と娘を殺された科学者のヘンリーは、2人の魂を呼び戻す禁断の実験に着手する。そして、ナイトストーカーのアジトだった廃墟に乗り込んだ、ヘンリーと研究チーム。そこは犠牲者の怨霊がさまよう、恐怖の幽霊屋敷だった。超常現象に襲われ、次々と霊界に囚われてゆくメンバーたち。そして明らかになる、ナイトストーカーの意外な正体とは…。

 

Y木:「ゴーストバスターズ」かあ。懐かしいなー。

S原:あの映画は、コメディ+SF+ややホラーみたいな感じで、誰でも気軽に観れる映画やったやろ。

Y木:そうやな。

S原:実はこの映画は、全然違います。ひたすら、シリアス。まじめ。陰気。湿り気たっぷり。役者の笑顔ゼロ。観客が笑うところなんかひとつもなし。

Y木:えー、コメディとちゃうの?

S原:違います。あらすじは、上の通りなんやけど、主人公はゴースト(霊)を捕獲する機械を開発中やねん。あるとき、主人公の妻子が殺されてしまう。犯人は、ナイトクローラーという殺人鬼らしいが、すでに撃ち殺されたと警官から聞かされる。主人公は、妻子の霊(魂)を捕まえるために、ナイトクローラーのアジト(空き家)へ行く。

Y木:え?なんで?殺人鬼の家に、霊を捕まえる機械があるの?

S原:ここがよくわからん…でも主人公は真剣な表情で大マジメやから、観ていると「ここは、突っ込んだらあかんのかな?」「大人しく観ないとムッとされるんかな?」と遠慮してしまう。

Y木:なんで遠慮せなあかんねん。

S原:とにかく、妻子の魂を捕まえるために、5人くらいの男女とともに、殺人事件があった家に行く。そして機械を動かす。

Y木:機械を動かしたらどうなるの?

S原:まず、変なメガネをかけると、幽霊が見えるようになる。

Y木:「キテレツ大百科」か。

S原:それから、エクトプラズム(人間から出る魂で、煙みたいなもの)を捕らえて、試験管にいれる。

Y木:昔のマッドサイエンティストか。

S原:仲間の1人に霊感が強いやつがおるねん。「霊には気をつけろ」「甘くみるな」「奴らと対等に対応できるのは自分だけ」と自慢するけど、すぐに霊に殺される。

Y木:言うだけ番長か。

S原:なんだかんだあって試験管に、エクトプラズムの捕獲に成功。すると、仲間の1人(女性)が、やたらと霊を見えるようになる。変な女性がブリッジで歩いたりする。

Y木:それ、「エクソシスト」やん。

S原:あとは、四つん這いになってゆっくりと白い女性が這って近づいてくる。

Y木:それ、「リング」やん。

S原:極めつけは、ここで起きた殺人事件もみる。そして、犯人(ナイトクローラー)の犯人はわかる。それはなんと、ジャーン!主人公でした。主人公が殺人鬼だったのです。

Y木:なんかもう…いつもの展開やな…ん?ちょっと待て。はじめに『ナイトクローラーは、すでに撃ち殺された』と言ってなかった?

S原:言った。けど、その設定はなかったことになってます。

Y木:シリアスな映画のくせに、大事なところが適当やな。

S原:主人公(殺人鬼)は言います。「ゴースト捕獲を成功させるためには、強い恐怖や怨念を持つゴーストが必要だった。だから、あらゆる苦痛を与えてから被害者たちを殺し実験をした。妻子も殺した。そのおかげでゴーストを捕らえた。これで霊の存在も実証することができるんだぞ」そしてニヤリとして、言います。「かつて、石井731部隊というのがあったのを知ってるか?」

Y木:うわ、最低。こんなところで引用するなよ…

S原:いろいろあって、試験管がぱりーんと割れます。そのなかから、霊(ゴースト)がでてきます。主人公に襲い掛かります。

Y木:なんで主人公に襲い掛かるの?

S原:さあな。主人公が悪いヤツやからとちゃう?

Y木:えらいモラルのある霊なんやな。

S原:1人だけ生き残った女性が助け出されて、おしまい。

Y木:…面白くない話やなあ。

S原:まあまあ、本人たちは真面目に演技してるんやから、ね?

Y木:いやそういう問題ちゃうやろ。

S原:さーみなさん。シリアスで重いストーリーなのに、なぜか全く印象に残らない映画ですが、霊を捕獲したいと考えている人にはピッタリですよ。頭のおかしなオジサンはたっぷりと堪能できます。しょぼい感じのお化け屋敷が好きな人は、ゲットしてくださいませ~!

 

便乗映画特集!とくに激突しない「激突2006」(2003)の巻

「激突2006」の画像検索結果

S原:今回は、もちろんスピルバーグの「激突!」(1971)とは無関係のこちら!

Y木:ええ年して、よくこんなDVDを買うわ…

 (あらすじ)

究極のパワーとスピードが手に入る首飾り“スピード・デーモン”を巡る死のカーチェイスを描いたアクションホラー。父の交通事故死の報せを聞き故郷に戻ったジェシーは、遺品の中にジェームス・ディーンも持っていたとされる悪魔の首飾りを見つけるが・・・

 

S原:これ、やたらと男の上半身の裸がでるねん。

Y木:なんやねん、いきなり。

S原:ほんまやねんって。とにかく、男の半裸体をみせる。開巻いきなり、上半身裸でサスペンダーで乳首を隠したジーンズの男(主人公)が、道路の真ん中を歩く場面やもん。昔の洋物エロ本のようなセンスやろ(笑)それに、いちゃもんをつける2人の男もまた裸&乳首。主人公が街のチンピラともめる場面では、チンピラ全員が上半身裸&乳首。裸、乳首たっぷり!裸、乳首祭りだよ!

Y木:いやな祭りやな。

S原:しかも、主人公が女性とチョメチョメするシーンでは、女性は上半身裸にならずにブラジャーをつけたまま。このアンバランスに、監督のフェチズムを感じるよな。

Y木:感じへんわ。それはええねんけど、あの「激突」とは全く違うストーリーやな。

S原:その通り。主人公は、地元を離れてほかの街の大学に通っている。久しぶりに故郷に帰る(上半身裸で)。弟が、街のチンピラたちと車で公道レースをするが、ブレーキに細工をされてて壁にぶつかり死亡。父親も車の事故で亡くしてる主人公は、実家の遺品整理をしていて、悪魔の首飾りを見つける。それが、じつは「スピードの悪魔」(speed demon)と呼ばれる魔力をもった首飾りで…というストーリーやな。

Y木:いやー、ほんまに食指が動かんストーリーやな。

S原:それにしても、車と悪魔の組み合わせって、あの「湾岸ミッドナイト」を思い出すよなー。悪魔のZやで!

Y木:なんやねん、悪魔のZって。

S原:最近のヤングたちは楠みちはるあだち充も読まないみたいね…(しょぼん)

Y木:漫画の話はええから、この映画の話をしてくれ。結局は、いかにもB級って感じなんやな。

S原:うん。こういう話は単純でええと思うねん。でも、やっぱり演出がなー、イマイチやった。

Y木:そりゃそうやろ。というか、カークラッシュがメインというよりもホラー?

S原:ホラー風サスペンスかな。昔から、カーアクションとホラーの組み合わせは、一部の好事家には根強い人気があるねんで。「ザ・カー」(1977)「地獄のデビルトラック」(1986)「殺人ブルドーザー」(1974)「クリスティーン」(1983)とか、DVDが意外に高値で驚くわ(笑)

Y木:あった、あった!「クリスティーン」なー!あの赤い車が襲ってくるショボい映画。確かにあれも一応ホラーやな。急にいま思い出した。おまえ、先輩(Yさん)が乗っていた赤い車を陰口で「クリスティーン」って名付けて、後でバレて怒られてたなあ(笑)

S原:うん。Yさんに「おれの車は、ちゃんとおれの言うことを聞く!」って怒られた(笑)

Y木:なんちゅう不毛な会話や。それはええとして、この映画ではカークラッシュが見所やろ?車が走るシーンはどうなん?

S原:大したことないなあ。なんか疾走感もないし、広めの道路を普通に車が走るだけやった。80年代風のダサいロックが流れて、「すげえ!」「いやっほー!」「負けないぜ!」とか言われてもな(笑)

Y木:「負けないぜ!」って(笑)悪魔の首代わりっていうのは、なに?呪い?

S原:よくわからんかった…なんか、チンピラリーダーはもみあげが長いしな。

Y木:ほっといたれ。

S原:チンピラたちは秘密の悪魔密教みたいなものに傾倒してるねん。理由がすごいで。悪魔(?)に忠誠心を誓うと、車ですごく速く走れるらしい(笑)

Y木:すごい知能指数の低い設定やな…

S原:もみあげのリーダーは、悪魔の首飾りが欲しくて主人公と戦うねん。でも、もみあげ君も悪魔の首飾りを持ってるのよ(買ったらしい)。なんかよくわからんけど、もみあげ君が、主人公の首飾りもやたらと欲しがる。主人公も弟の復讐のために戦うというわけやな。ベタな展開はともかく、後半がちょっとなあ。

Y木:ちゃんと終わってないの?

S原:いや、一応ちゃんと終わる。はじめに上半身裸の男性ばかり出てくると言ったけど、後半はみんな服を着てるねんなー。なんか、ちょっとガッカリでな…不思議なんやけど、半裸の男を観てるうちにこっちの脳内も麻痺するんやろうな。「せっかくの裸体&乳首をもっとみせてや~」という気分になるねん。バトルランナーはやっぱり全身タイツじゃないとガッカリ、みたいなもんやろな。

Y木:なんで、ガッカリしてるねん。きもいわ。

S原:ま、最後はどんでん返し的に、ブラジャー女子が黒幕(?)みたいな説明があるけど、みんなの人生には関係がないから、どうでもええんとちゃうやろか。

Y木:…もうこのブログ、やめたら?

S原:さー、みなさま。どの角度からみても中途半端な出来ですが、細マッチョな男性の裸身は堪能できます。どこにも激突せずに安全運転する映画ですが、これはこれでアリのような気がします。さあアクセルを踏んで、あなたたの未来へゴー!