あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

ぶっ飛んでる映画特集!「てばなとめいたんてい ~雄大祭~」(2005)の巻

てばなとめいたんてい~雄大祭~ [DVD]

S原:今回で最後。最後にふさわしく、これもぶっとんでます!

Y木:うわー…

(あらすじ)

「手鼻三吉とトゥワイス志朗が往く」シリーズ、「手鼻三吉とトゥワイス志朗が往く・北の0年」、「名探偵・一日市肇」を収録。

 

S原:これは………

Y木:なんやねん。

S原:…………ぼくの言葉ではとても表現できない…

Y木:ええー?おまえ、カブトムシとクワガタの対決のDVDまで語った男やのに(笑)

S原:あれのほうがまだ語ることが出来た(笑)いやはや、これには参った…漫★画太郎っておるやろ?

Y木:あー「珍遊記」の?

S原:うん。あのノリやな。実際DVDのパッケージ裏に漫★画太郎のコメントが載っている。「観終わって席から立てなかった。ウンコをもらしていたから」と言うコメント。

Y木:さすが漫★画太郎先生。秀逸なコメントやな。で、どんな映画なん?

S原:要するにナンセンスなギャグや展開が続いて、どこにも着地しない映画やった(笑)真面目な人がみたら、5分も観れないと思う。

Y木:ナンセンス映画か。というか、シュールな面白さやろ?

S原:シュールと言うのか、メチャクチャと言うのか。映画自体は、ものすごいスピーディーに展開するねん。

Y木:ええやん、ダラダラしなくて。

S原:いや、ほんまにスピーディーなだけで、訳が分からないまま話が始まって、勝手に話が終わる(笑)これって、要するに自主映画のノリやねん。

Y木:あー散々、おれらが学生時代に観たやつねえ(微笑)

S原:でもまあ、あれは学生ならではの悪ノリもあるし、いわばアマチュアやん。友人が俳優をしたりしていて、内輪受けの部分もあるやろ。これはDVDまで一般発売してるってとこが、もうなんと言えばいいのか…

Y木:どういうストーリー?

S原:ストーリーも何も……(苦笑)手鼻三吉という探偵がおるねんけどな。手鼻を飛ばして犯人を捕まえるねん。助手は、トゥワイス志朗で、必ず同じフレーズを2回ずつ話す。犯人がどうとか事件がどうとかあるけど、観ていてどうでもよくなる。タイトルは、紙に手書きの文字やしな(笑)

Y木:まさに自主映画のノリ。完成度とか出来がどうとか言う映画じゃないねんな。

S原:その通り。「手鼻三吉とトゥワイス志朗が往く・北の0年」では、意味なく夕張で撮影しているけど、たぶん夕張映画祭に呼ばれたときに、勢いで(たぶん1日で)撮影したんやろうな。後半の「名探偵・一日市肇」のほうは、陰影のあるショットが意外にカッコよくてな。この雰囲気はぼくは好きやけど、話はやっぱり全然分からない(笑)なんかもう普通のレビューでは話せないようなレベルで、ぼくにはこれ以上言えません。

Y木:ぶっとんでるんやな。個性的でええやん。

S原:確かに個性的なのは間違いない。ぼくがついていけなかっただけ(笑)ぼくは、漫画太郎も苦手やから、そもそもマッチしないんやろうな。「モロヘイヤWAR」(2003)も自主映画風でぶっ飛んでいたけど、あれは「狂気じみた世界」と解釈すれば、理解できるのよ。8mmの画質も世界観に合っているし。

Y木:ま、この広い世界にはいろんなヤツがおるってことやな。

S原:ほんまにな。なんかもう映画監督としての「個性」というものは何か?と考えてしまったわ。

Y木:なんか哲学的やな。

S原:それくらい強烈やった。しかも強烈やったのに、全然映画本編のことを覚えていない。

Y木:へえ、そんなに個性的やったら、いつか化けるんとちゃう?

S原:いやーどうやろか…(苦笑)さあ、みなさん、ともかくぶっ飛んだ映画です。無茶苦茶な映画を観たい人、自分の見聞を広げたい人にはおススメです。待ち合わせでスターバックスでラテを飲むような人には一生縁のない映画だと思いますが、でも本当にそれでいいのでしょうか?この映画をスルーしてもいいのでしょうか?もしかしたら次に付き合う人が、この映画が好きなかもしれませんよ。そんなときのためにも観ておいたほうが良いでしょう。価値はないですが、レアな映画なのは間違いありません。ぜひチャレンジしてくださいませ~!