S原:さあ、今回はロシアンルーレット!
Y木:おまえ、こういう映画、好っきやなー。
(あらすじ)
大手TV局で役員を務めるケイティは、視聴率のためにとんでもない番組の企画を思いつく。それは生放送の視聴者参加型“ロシアン・ルーレット”であった!勝ち残れば高額賞金。運がなければ死につながる。ゲーム参加者は命をかけ、賞金を手にするためにその番組への出演を決意するー。一方で、ゲームが進むにつれ視聴率は上昇を続けついに、50%に。超高視聴率に、制作サイドも熱気を帯びゲームは終盤へと向かっていくー!
S原:これは、ちょっとな。
Y木:珍作?
S原:ということもないけどな。というよりも、最後までちゃんと観れる映画やった。
Y木:もうツッコミたくないけどな。ツッコミたくないけどな。言うで。普通の映画は、最後まで観れるんやって!
S原:なんというか、このDVDのパッケージを見て、上のあらすじを読んだら、サスペンス映画やと思うやん?
Y木:サスペンス映画やろ?
S原:最後の30分くらいはな。でも、それまではこの番組を放送しようと奮闘するテレビ局員達のドラマやねん。
Y木:これって、ほんまにロシアンルーレットをさせるってこと? それを生放送するの?
S原:そうよ。
Y木:そんなん出来るわけないやん。
S原:やろ? 主人公は、一発逆転を狙っている女性(エヴァ・メンデス。テレビプロデューサー?)。いまの世の中はより過激な映像や番組を望んでいると考えて、生放送でロシアンルーレットのショーを番組にすることを思いつく。もちろんこんな企画をだしても、みんなに反対される。テレビ局の上層部とかテレビの放送倫理委員会みたいなところも放送の許可をださない。
Y木:当たり前やがな。
S原:でも、野心家で行動力のある主人公はどんどん壁を打破していく。ついには、放送が認められて、番組の宣伝を流すと、全米中が話題もちきりになる。そして、ついに放送当日をむかえて……
Y木:なるほど。前半はその主人公の強引さをみせる作りなんやな。
S原:うん。でも、なんというか主人公の強引さの印象は残るけど、やっぱり「人が死ぬのを生放送でみせる番組」の放送にOKだすには、それなりの理由とか理屈とか説得力が要るやん? そのへんが、この映画では弱い。
Y木:ふーん。
S原:結局、放送の許可はでるけど、観客が「あーそういう理由で許可を得たのか!なるほどなあ」と思えるほどではなかった。
Y木:まあ、どう理由をつけても無理があるやろ。それはともかく、肝心の番組はどうなん?
S原:本当に生放送をしてしまいます。もちろん全米で話題になって、すごい視聴率です。
Y木:ただロシアンルーレットをさせるのを映すだけ?
S原:それでは(番組として)面白くないので、挑戦者たちのエピソード(高額賞金が必要な事情)を事前にドラマチックに作って盛り上げます。さあ、この人は死ぬのか? 大金ゲットか? ライブ会場(観客がいる)もハラハラドキドキ!
Y木:悪趣味やなあ。
S原:そして、一人目が銃口を自分の頭にむけて、自ら引き金をひきます。
Y木:どうなるの?
S原:ここからは、さすがに言えません。ネタバレしたら、もう観る気が無くなるタイプの映画やから。
Y木:一応、ちゃんと終わってるの?
S原:終わってます。観終わると、映画としてはこういう終わりしかないかなあ、と思う。だけど、やっぱり設定に納得できへんから、いまいち映画のリズムに乗れんかったわ。
Y木:でもあれやろ? いまの過激なSNSやマスコミに物申す!という製作者のスタンスもあるんちゃうの?
S原:たぶんな。でも、そのメッセージも弱いかなあ……これ、レビューが少ないねん。それも、なんとなく分かるような気がする。
Y木:「なにか言いたくなる映画」じゃないんやな。
S原:そうそう、そういうことです。さあみなさま、テーマや内容が過激なような気がしますが、観終わると、「まあ………こんなもんちゃう?」って思ってしまうという薄味の映画ですが、期待せずに漫画とか読みながら観るには十分な映画ですよ。というわけで、ハラハラドキドキしたい人にはおススメ出来ませーん!
(おまけ)
このブログで、ロシアンルーレットを扱った映画はこちら。
個人的には、「13/ザメッティ」が面白かったです。「オッズ」はもう印象に残っていません……(S原)
talksessionyands.hatenablog.com
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