S原:今回は「ターミネーター」っぽい、こちら!
Y木:眼から赤いビームがでてるけど、いなかっぺ大将の涙みたいやなー。
(あらすじ)
宇宙警察ファインダーのフブラクサスは、今や犯罪者となった元同僚セカンダムスを追って地球にやってくる。セカンダムスの目的は地球人と宇宙人の交配によって生まれる破壊神を誕生させる事。一旦は捕まってしまうセカンダムスだが、既に交配を終えていた。
今度は再び、抹殺するためフブラクサスは地球に向かう。その頃、セカンダムスは脱走し、彼もまた再び地球に戻っていた。
S原:結論から言うと、これは楽しめたで。だけどレビューがほとんどないねんなー。
Y木:もうこの世から抹殺されてるんちゃうの?
S原:でもマニアっておるやん? こういうSF系アクションとか好きな人は多いはずなんやけど、なんでカルト作として認知されないんやろか。
Y木:さあな。どこかマニアの琴線にふれない何かがあるんやろうな。
Y木:ところで、これは話は「ターミネーター」なんやろ。
S原:うん、あれと大体一緒です。2人のおじさんがやってきます。1人は宇宙からきた良い警官。もちろんこれが主人公ね。もう1人は悪い奴で主人公の元同僚らしい。で、その悪い奴が、地球人の女性とチョメチョメをして妊娠させます。(女性は、そういう記憶がないと言っていたけど) その女性が子供を産むと大変なことになります。だって、あなた、なんと! その子供は「コメーター」なんですよ!
Y木:コメーターって、なに?
S原:わかりません。
Y木:おまえなー。
S原:だって説明がないねんもん。
S原:で、主人公は、森の中で女性をみつけます。女性はまさに子供を産む寸前です。主人公は、その姿を見て憐れに思い(?)撃つことが出来ません。で、女性は無事に男児を産みます。
Y木:ほう。それで?
S原:子供は大きくなります。母親も愛情をそそぎます。ただ、子供は全然しゃべりません。面倒なので、後半は簡単に話すと、いろいろあって、悪い奴がまた地球にやってきます。主人公も地球にやってきます。2人は戦います。山の中でのんびりと戦います。町の中でなんとなく戦います。主人公が勝ちます。おしまい。
Y木:おい、簡単に話しすぎやろ。
S原:ほんまにこういう話で、それ以上でもそれ以下でもないねんって。
S原:ストーリーがどうこう言う映画じゃなくて、主人公の衣装が80年代風でダサかっちょいいとか、悪役が怖い顔をするとか、そういうのを楽しむ映画やと思うで。お金のかかっていない「フラッシュゴードン」(1980)みたいなもんやな。
Y木:ダサいなー。
S原:ダサいと言えば、この主演2人のおじさんやで。
Y木:うん?
S原:例えて言うと、『早朝に阪急梅田駅のプラットホームで、缶コーヒーを持って立っているようなオジサン』やねん。
Y木:具体的すぎてわからんわ。ラストは?
S原:あーラストは結構ええで。主人公と悪役は最終対決します。主人公はアンサー・ボックスの手助けもあって、悪役をやっつけます。
Y木:アンサー・ボックスって何?
S原:わかりません。
Y木:おまえなー。
S原:ほんまに説明がないからわからへんねんって。なんか会話してたから「ナイトライダー」の車みたいなもんやろうな。でもよく考えてみてよ。この映画に出てくるコメーターとかアンサー・ボックスの説明を聞いたからって、明日の晩御飯に影響ある?
Y木:それは……ないやろうな。
S原:コメーターとかアンサー・ボックスを理解したからといって、小室哲哉の借金が減る?
Y木:それは……減らへんやろうな。
S原:合コンで、コメーターとかアンサー・ボックスについて熱弁したからって、モテるか?
Y木:それは……モテへんやろうな。
S原:そういうことよ、モナミ。で、最後は女性に恋心を抱いた主人公が、男児の保護者となって地球に留まることになるところで、おしまい。
Y木:ふーん。まあラストは普通かな。
S原:でも、地球に留まる代わりに、自分のパワーを失うねん。なので、これからの生活に苦労すると思うわー。就職とか大変ちゃうやろか?
Y木:ほっとたれ、機嫌よく生きてるねんから。
S原:さあ、みなさん。これはほとんど知られていない映画ですが、わりとイケます。なぜか、ジム・ベルーシ(「ブルース・ブラザーズ」のジョン・ベルーシの弟)が、一瞬だけ校長役で登場するという謎も含めて、ぜひのんびりと楽しんでください~!