あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「テリトリー」(2007)の巻

テリトリー [DVD]

S原:今回は、森の中で何かに襲われます!

Y木:もう何百本と作られたストーリーやん……

(あらすじ)

森の中へと遊びに来ていた男女が、恐ろしい生物に襲われる恐怖を描いた作品。この世のものとは思えない恐ろしい怪物が大暴れするクリーチャーパニック映画。

 

Y木:また、こんな映画か。飽きたなあ、観てないけど。

S原:いやいや、みなまで言うな。

Y木:なんやねん。

S原:これ、あなたは驚くかもしれんけどな。実は、意外と……

Y木:意外と?

S原:意外と……面白くないです。

Y木:そのパターンも飽きたなあ。

S原:いやーひどかったなあ、これは。

Y木:わかったわかった。どういう点が面白くないかを教えてや。

S原:13日の金曜日とかヤングが殺される映画ってあるやん?

Y木:あ―定番やな。

S原:この映画は一味違うねん。なんと!

Y木:なんと?

S原:登場人物たちがヤングではなく、小汚いおじさんたちです!

Y木:あーそう……

S原:こういう映画って、登場人物たちが、はしゃいだり喋ったりしているうちに、殺されるのが定番やん?この映画ではなんと!

Y木:なんと?

S原:登場人物たちが、みんな暗いです。

Y木:しらんがな。

S原:いやー全然仲良さそうじゃなくて楽しそうじゃないのよ。むっすりとして会話が弾んでないし、なんで、おまえらキャンプに行ったんだよ!というか、それを観ているボクは何者なんだよ!

Y木:知るか。

S原:で、暗いおじさんたちが、ヤングな娘たちと合流するねん。そこで、楽しい時間になるのか?と思いきや、ただなんとなく一緒にいるだけという…(苦笑)

Y木:全然わからんねんけど。

S原:世界中の誰にもわからんよ、こんな映画。で、正体不明の怪物に襲われるねんけどな。なんとなく襲われて、なんとなく殺されるねん。

Y木:ある意味、シュールやな。

S原:いや下手なだけ。しかも観客の気持ちを逆なでする演出ばっかりやねん。たとえば、怪物に襲わて内臓がとびでてる瀕死の男にむかって、「うるさいぞ」「頼むから静かにしてくれ」って、口をふさいだりするねんで?そんな場面要る?

Y木:笑わせるつもりなんちゃうの?

S原:わからん。そのあと、仲間が死んだら泣いてたで?(笑)そのあと娘たちが弓矢を練習したり、おじさんたちが拳銃を撃つ練習をするねん。早く逃げろって。

Y木:伏線?

S原:いやとくに伏線回収されなかったで。弓矢も役に立たなかったし。あーそうそう。回想シーンが途中ででてくるねん。白黒で男女がチョメチョメする場面が挿入されるねんけど、ところどころ赤色をつけて芸術映画みたいになるねん。まったく脈絡がない。というか、怪物が襲ってくるのに、こんな回想シーンが要る?

Y木:監督に聞けよ。肝心の怪物はどうなん?

S原:汚い毛布をかぶった感じやったわ。

Y木:毛布か……それはキツイな。

S原:まあZ級映画とわかってるから造形がチープなのは我慢できます。けど演出がメチャクチャすぎる。普通の会話の合間に、怪物のショットが変なタイミングで挿入されるねん。一瞬、これはこれでアリかも?て思ったわ。

Y木:楽しんでるやないか。

S原:他には何があったかな。あー短パンの娘が怪物に襲われる場面があるねんけど、下手すぎて位置関係がハッキリしないねん。だから、怪物がどこまで近づいているか分からなくてドキドキする(笑)しかも、殺される場面は「サイコ」みたいな、カットの連続という(笑)

Y木:うそつけ。

S原:ほんまやねんって。ヒッチコックファンにはぜひ観てほしい。あとは意味なくゾンビ(?)がでてきたり、汚いだけのスプラッター(主に内蔵)を映したり……あ、また思い出した。娘がおしっこする場面もていねいに撮ってます。他のZ級映画でも、女子のトイレシーンが結構出てくるけど、こういうバカな映画を撮る奴の共通したセンスなんかな。(S原注:下にリンクを貼っています)もしくは、ユングの言う「集合的無意識」やろか?

Y木:絶対ちゃうわ。心理学者に怒られるぞ。別に聞きたくないけど、一応聞くわ。最後はどうなるの?

S原:あー最後?最後がすごいねん。生き残った2人の娘がいます。怪物がやってきます。襲ってくる怪物。銃を撃つ娘たち。怪物は撃たれても襲ってきます。娘1が言います。「(銃で撃っても)死なないわ!」そしたら娘2が言います。「(銃で撃ったら)死ぬわ!」意味不明です。

Y木:……コメディなんか?

S原:結局、斧で怪物の頭をグサリ!でおしまい。

Y木:弱いな、怪物。

S原:いやはや、頭のクラクラする75分やった。

Y木:今回はひどいな。いや「今回も」やな。

S原:いやー他の映画よりもワンランク上のヒドイ映画やった。さあ、みなさん。これは本当に出来損ないです。かなりの覚悟をしてみてください。友達とパーティーするときに適当にチラ見すると盛り上がるかも、です。いや~ひどかった~!(笑)

 

 (おまけ)

このブログで紹介した「トイレ」「おしっこ」の場面が(意味なく)挿入される映画はこちら!この2本も変な映画やったなあ……

 

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