あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

まだまだあります!(たぶん)知られざる日本映画を12本観る!「狂々スタント狂想曲」(2010)の巻

狂々スタント狂想曲

S原:さあ、このシリーズも最後! これは異色作ですよ。

Y木:ドキュメンタリーか。

解説)

今日も、命を掛けた狂想曲を奏でよう・・・。
アクションシーンを撮影したいと思い立った私(ドキュメンタリー映像制作ディレクター)は、良いシーンを撮影するためにはスタントマンが必要だと考えた。そして、スタントマンを探し始めた私は「4人の若手スタントマン」と出会うことになる。
常に「死」と隣り合わせであるこの業界で、彼らはそれぞれの過去を背負い、違った信念を持ち、夢に向かって歩み続けていた―。これは、彼らの必死で夢を追いかける姿を追った、ドキュメンタリー映像である・・・。

 

S原:これは変化球やった。

Y木:うん?

S原:これは観てもらわないとわからんタイプの作品やねん。ひとつ言えるのは、普通のドキュメンタリーではないってことかな。今回はネタバレをしないとほとんど話が出来ないので、ご了承のうえ読んでください。

Y木:このブログでは、たいていネタバレしてるけどな。

S原:これはスタントマンを題材にしてるねんけどな。まずスタントマン達が文字通り体を張ってるのに(とくに報酬面で)報われいない、というデータがでます。ハリウッドの1/10らしい。

Y木:1/10か。それはキツイな。

 

 

S原:で、インタビュー中心の密着取材で、スタントマン達に迫ります。3組出てきます。ひとり目は、若い男性。つねにスタントのことしか考えてないプロフェッショナルです。学校関係に、交通ルール教室で「交通事故」の実演をするやん?

Y木:あー最近はそうらしいな。実際に車に接触したりするのを実演するんやろ?

S原:娘が学校で初めてみた時は、興奮して帰ってきてたもんなあ。「ほんまに人間が轢かれてたんやで⁉」って(笑) この作品でも、中学校での交通教室の一部収録されてるけど、あれは凄い。あと、近くの公園でトレーニングをしているという取材で、スタッフと話している途中で突然公園の階段(石の階段)をゴロゴロゴロッって落ちていく! ここはビックリしたなあ……

Y木:なにしてるの?

S原:トレーニングの一環らしい(笑) で、そのまま自宅に取材に行く。自宅はすごい豪勢で、寿司を食べたりメロンを食べたりする(メロンが好物らしい)。その映像に「スタントマンの収入は少ないのに、なぜこんなに豪勢な生活ができるんだろうか」とナレーションが重なります。このへんから雲行きが怪しくなります。

Y木:雲行き?

S原:そのあと、道路で本物の車と接触して「いてええええ!」と苦しむ場面になります。運転手はあわててとびだしてきて、お金を渡してペコペコします。

Y木:おいおい、まさか。

S原:そうです。この人は「当たり屋」です。で、その様子をカメラで撮られてるのに気づいて「なに、撮ってんだ! 撮るんじゃねえ!」ってキレます。

Y木:そういうオチか。

S原:で、2人目は女性(スタントウーマン)です。父親は有名なスタントマンだったらしく、その遺志を継いでスタントをしています。綺麗な人なんやけど、インタビューしているうちに何故かアニメ(ジブリ)の話になります。そして「わたしは、ジブリのスタントマンになりたいんです!」

Y木:……え?

 

 

S原:3組目は双子です。この2人は息もピッタリで同期したアクションが売りです。ところが、また話しているうちに「ジャッキー・チェンとかに憧れていない」「スタントマンとして、尊敬しているのはマナカナ」「あれこそが、スタントですよ!」と言い出します。

Y木:マナカナ……

S原:まあ、そういう感じで段々ピントがずれていきます。ここまでが前半ね。

 

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Y木:そういう演出なのは分かった。そこからどうなるの?

S原:実際の撮影現場の取材になります。この3組がスタントマン(ウーマン)として参加します。やがて撮影中にトラブルが発生して……

Y木:どうなるの?

S原:ここからは内緒です。軽いどんでん返し(お笑い)もあります。

Y木:おまえの説明ではよくわからんな。

S原:申し訳ない。でも、これ以上話が出来ないです。ただ43分しかないし、あっという間に観れます。結構面白かったけど、もう一回観たいか?と言われると、うーん……です。

Y木:一発勝負の内容なんやな。

S原:イエス、まさに一発勝負の作品ですが、実際のスタントは凄いです。途中ででてくる坂口拓などのインタビューも、なかなか面白いです。異色作ですが、興味がある人は観てくださいませ~!