あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「ひとりかくれんぼ」(2008)の巻

ひとりかくれんぼ [DVD]

S原:今回は、「ひとりかくれんぼ」!

Y木:ひとりでかくれんぼって、出来ないやん。

 

(あらすじ)

「・・・私は孤独だ。だから私は“ひとりかくれんぼ”を始める。この孤独から抜け出すために―」人気ケータイ小説の第9話が配信された。
ネット上で話題の「ひとりかくれんぼ日記」というブログには“ひとりかくれんぼ”説明書きが載っている。
午前3時、綿を抜き、米と自分の爪を詰めたぬいぐるみを風呂場に用意した風呂桶の中にセットする。テレビ以外の電気を全て消し、10数えたら風呂場へ行き「○○(ぬいぐるみの名前)みつけた」と言って包丁を刺し、「次は○○(ぬいぐるみの名前)が鬼」と言いながらその場に置き、すぐに逃げて隠れる事・・・
このケータイ小説が配信されてから、「ひとりかくれんぼ日記」への実体験投稿が次々とアップされ始める。初めは遊び半分だった参加者のコメントは日に日に何者かに乗り移られたかのように豹変してゆく・・・

 

S原:これは原作は携帯ホラーサイトの懸賞小説の大賞作品らしいけど、よくわからん。ネットで「ひとりかくれんぼ」という都市伝説があって、それをネタにしたみたい。ちょっと検索したら、たくさん「やりかた」「動画」とか出てくるから、一時期は盛り上がったんやろうな。

Y木:口裂け女みたいなもんか。

S原:やろうな。これやりかたが具体的やねん。

【やり方】
1.ぬいぐるみの腹を裂いて綿を抜き、米と自分の爪を詰め、赤い糸で縫い合わせる。
2. 午前3時に「最初の鬼は○○(自分の名前)」とぬいぐるみに向かって3回言う。
3. 風呂場に行き、ぬいぐるみを風呂桶の中に入れる。
4. 部屋に戻り、家中の電気を全て消してテレビだけをつける。
5.目をつぶり10数えたら、包丁を持ってぬいぐるみの処へ行き、「○○(ぬいぐるみの名前)見つ けた」と言って包丁をぬいぐるみに刺し、「次はあなたが鬼」と言って、すぐに隠れる。

S原:こういうことをしたら、周りに物音(幽霊?)が聞こえる……というわけ。

Y木:おいおい、気持ち悪いぞ。

S原:そういう映画やから(苦笑)

Y木:終わりたかったらどうすんの?

S原: 塩水を用意しておいて、口に含んでから出て、塩水を人形にかける。それで、「私の勝ち」「私の勝ち」「私の勝ち」と3回言えば終了する。

Y木:ふーん。いかにも都市伝説やな。

S原:主人公たちは、これを実行するんやけどな。これは3話構成やねん。映画のキモは、ネットのチャットというのか2ch風の会話のやりとりが画面にでてくるのよ。それがリアルのような嘘っぽいような。というのは、ぼくらはネットで知らん人と話したりせえへんやん?するとすれば、待ち合わせの確認とかやから(苦笑)

Y木:時代もあるやろ。いまでは、そういうのもしてないんとちゃう?知らんけど。

S原:たしかに、登場人物はガラケーを使ってたからな。で、最初は結構ええ感じやねん。ネット上の噂があって、上のようなひとりかくれんぼのルールを説明してくれます。はじめのエピソードは、主人公(みどり)は高校生。「孤独少女」というケータイ小説にハマってるけど、第9話で配信が止まってしまう。第9話の最後には「ひとりかくれんぼ」を始めると書かれており、みどりは「ひとりかくれんぼ」について調べます。みどりの友達(文香)は、学校を休みがちで、みどりは心配している。ある日、みどりは、ケータイ小説を文香に送る。そのころから、みどりの様子がおかしくなっていく。やがて、文香からみどりへ「一緒にひとりかくれんぼをしよう」と言われて……というお話です。

Y木:ホラーサスペンスの定番やん。

S原:うん。これが一番良かった。というのは主人公の心情が一番わかりやすいから。ちょっと気持ち悪い場面もあるしな。小学生くらいの子が観たら、怖がるんとちゃうかな。

Y木:へえ。つぎの話は?

S原:3人の高校生(男2人、女1人)が「ひとりかくれんぼ」を撮影しようとする。固定カメラで幽霊が映るかどうか?で盛り上がるのよ。午前3時にルール通りに押入れに隠れていた男子から連絡が来なくなって、主人公(女子)が心配して電話をかけると、女の子のような声が聞こえる。取りつけてあるカメラを覗くと男子生徒が入っていたはずの押入れから白いワンピースを着た髪の長い女が現れ……という感じです。

Y木:ちょっと地味やな。

S原:これが一番ダメやった。一番怖いシーンがどこかでみた感じの場面ばかりやねん。ぼくは、いわゆる「リング」とかのJホラーをそんなに観てないんやけど、そんなぼくでもそう感じるから詳しい人は失笑するかも、です。

Y木:で、次のエピソードは?

S原:これが最後やねんけどな。学校でも家でも孤独なサツキという女子高生が主人公です。このサツキは、そんな鬱々と屈折した思いや日々をブログに書いています。それと同時に「孤独少女」という携帯小説も配信しています。ある日、サツキは「ひとりかくれんぼ」という遊びを知ります。最初は半信半疑にやっていたのだが、次第に幽霊とのかくれんぼにスリルを感じてハマっていきます(それをブログに書いている)。サツキは、ブログでひとりかくれんぼをみんなでやろうと誘います。ネットでは、たくさんの人が一緒にしようと盛り上がります。一緒にするといっても、みんな各自の家で同時刻にかくれんぼをするという意味ね。で、その夜。サツキはひとりかくれんぼをする。しかしひとりかくれんぼを終了するための塩水を忘れてしまい……という展開です。

Y木:一番ホラーっぽいやん。

S原:うん。キャスト(アイミ・ローラ)はこれが一番良かった。この人は雰囲気がええねん。ちょっと話が陰鬱すぎるのと、どんでん返しになりそうでならないところが惜しいかな。

Y木:で、結論としてはどうやったの?

S原:最初に言ったけど、まあまあかな。あきらかに低予算で、その点に突っ込んでいるレビューもあるけど、チープやとバカにしたって始まらんやん?よく頑張ったほうやと思うで。DVDにはメイキングも収録されていて、キャストたちがかなり頑張っていることがよく分かる。いままで、何本か低予算の同じ感じの作品を取り上げたけど、それよりも良いと思う。(下記に記事を貼っておきます)

Y木:ほう。

S原:ただ、あんまり怖くないです。

Y木:まあ、おまえは大人やから。というか、こういうDVDを観るターゲットから外れてるから(笑)

S原:さあ、みなさま。作品自体はまあまあです。キャスト(山口沙紀、岬はる香、大野瑠衣、アイミ・ローラなど)が好きな人は観て損はないと思います。でもみなさん!絶対に、ひとりかくれんぼをしちゃダメですよ~!

Y木:心配せんでも、しないと思うで……

 

 

(同じような感じの映画についての記事です)

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