あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「Hi 8 ハイエイト」(2011)の巻

Yahoo!オークション - Hi 8 ハイエイト DVD

Y木:なんやねん、これ……?

S原:今回はすごいですよ~!

 

(解説)

地球外生命体によるアブダクション計画に迫ったSF作品。両親と死別した青年から投稿されたHi8ビデオテープには、巨大なUFOの映像が収められていた。その謎を探るスタッフは、必死の調査の末に投稿者とのコンタクトに成功。明かされた衝撃の真相とは…。

 

S原:よくB級とかZ級とか言うけど、これを観るとそういうフレーズは軽々しく言ってはいけないということを、今回再認識したことをここで告白しておきます。

Y木:なんやねん、いきなり。

S原:今回はもうZ級とかを通り越している。というか、そもそも映画ちゃうし(笑)

Y木:要するにドキュメント風なんやろ。

S原:一応そうやな。昔、よく家族がホームビデオを撮ってたやろ。

Y木:あー運動会とか。

S原:そうそう。キャンプかピクニックに行った時の映像が元ネタなんやけどな。そこに空飛ぶ円盤が写っているというネタやねん。

Y木:まあ、面白くなさそうやけど、ネタとしては普通やん。

S原:このDVDは一味違います。もちろん悪い意味で。

Y木:はあ。

S原:要するに、「Hi8ホームビデオで偶然撮影されたUFO映像」を観ているスタッフ(おじさん)が写っている映像が延々と流れるねん。

Y木:入れ子構造みたいやな。

S原:いやメタ構造でもなんでもないよ。出だしは、都市伝説風にUFOの目撃談(文字のみ)が延々と流れます。なんやねん、これ?と思っているとようやく本編が始まります。小太りのオジサンが「いまから、奇妙なものが写っているビデオを見てみましょう」「これは、20年くらい前のホームビデオみたいです」とか言って、デッキにセットします。

Y木:それで?

S原:なにも起きません。

Y木:いや、なにかは起きるやろ。

S原:ほんまに何も起きないねんって! おじさんが「本当にUFOが写っているんでしょうか」とか「あーこの風景では場所は特定できませんねえ」とか「ヤギがめえ~って鳴いていますね」とか言うのを聞くだけ。そんなDVDをだねえ、観たことあるかね、チミィ!

Y木:あーそう。空飛ぶ円盤みたいなのは写ってるんちゃうの?

S原:あー写ってるよ、一応。でもそこがまたひどい。「おじさんがビデオを見ている映像」のあとは、「それでは本編をお見せしよう」ともったいぶってまた再生します。しかも「ノーカットでどうぞ」

Y木:そりゃ、空飛ぶ円盤とかの画像はカットしたらあかんやろ。

S原:ちゃうねんって! この家族が延々と雑談している場面までノーカット収録してるねんって! もう一回巻き戻して最初から意味のない会話を聞かされるの! 「あのヤギは髭が長いなあ」とか「お肉が食べたいなあ」とか。知らない家族のそんな会話を聞かされてみ? 苦行以外の何物でもないで?

Y木:わかったわかった。それでどうなるの?

S原:このへんまでが前半です。で、後半はこの家族(特に息子)を探すという展開になります。

Y木:いや、20年くらい前の話やろ。そんなん、空飛ぶ円盤がほんまもんかどうかも分からんし、もうどうでもええやん。

S原:でもスタッフは探します。

Y木:どこを?

S原:以前、家族が住んでいた場所です。でも、もういませんでした。

Y木:やろうな。

S原:ところが、突然息子から会ってもいいと連絡が入ります。

Y木:へえ。

S原:スタッフが会います。息子は言います。「もう、あの出来事については話したくないんですよね」

Y木:なんで連絡してきたんや! 頭、おかしいんか!

S原:結局、UFOをみた場所は秩父のキャンプ場だと分かります(映像にキャンプ場の看板が映っていた・笑)。はりきって、女性スタッフが行きます。この女性スタッフですけどね、Y木さん。

Y木:なに?

S原:90年代のAV女優ぽいです。

Y木:むりやり下ネタを挟まんでもええねんで。

S原:で、この女性がキャンプ場をウロウロした挙句、カメラに向かってかっこよく言い放ちます。

Y木:なにを?

S原:「残念ながら、ここでUFOを見たという証拠は発見できませんでした」

Y木:当たり前やろ! 20年前の話やっちゅーねん!

S原:そのあと、何もやっていないのに女性スタッフが「やりきったわ……」という感じでたたずみます。

Y木:その場面、要る? なあ要る?

S原:そして、最後はこのスタッフの元へまたビデオが送られてきます。それを観てみると……

Y木:観てみると? 

S原:青とピンクの汚い映像が映っていました。おしまい。

Y木:………え?

S原:ほんまやねんって! わけがわかない映像が映って、男女がうめく声が聞こえるだけやねんって! 信じておくれ! 

Y木:信じるも何も、おまえ。それで結局、空飛ぶ円盤はどうなるの?

S原:はい、空飛ぶ円盤について検証もなにもせずに終わります。

Y木:ひどいなあ……

S原:はい。今回は本気にヤバいやつです。「幽霊インタビュー」「ジェイソン村」「サイレン島」などに突っ込んできましたが、自分がまだまだ修行が足りないと思った次第です。というわけで、最低ランクの作品であることだけは、ここに記録しておきます。おそらく、今後このDVDのレビューも書かれないんでしょうなあ……

 

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