あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

映画じゃないDVDを観てみる!「ジェイソン村」(2009)の巻

ジェイソン村

S原:さあみなさん、お持ちかね!「映画じゃないDVD」を紹介するシリーズをもう一度しますよ~!

Y木:あー、かなり前にカブトムシ対クワガタのDVDとかオッサンが温泉に行くDVDを紹介してたシリーズか。誰も喜ばない企画をまたするんかいな。

(あらすじ)

2009年頃、日本のインターネット上では、とある噂が囁かれていた。その噂とは「ジェイソン村」。何らかの事件が起きて、今は廃村となった村が、いつしかジェイソン村と呼ばれるようになったらしい。この噂には奇妙な点があった。なんと、北海道をのぞく、日本各地にジェイソン村があるというのだ。取材クルーは、インターネットに散らばっている情報を集めて検証し、調査を開始する。果たして、ジェイソン村は実在するのだろうか?

 

Y木:タイトルがひどいな、これ。

S原:なんか少し前にネットで、都市伝説としてひろまったらしい。日本のどこかに「ジェイソン村」という村があり、猟奇殺人事件で村人が全滅し自分も死んだとか、犯人はホッケーマスクを被っていたとか、そんな類みたい。

Y木:ウソっぽいなー。

S原:じつは監督(田川幹太)は、あの伝説の珍作「最強獣誕生 ネズラ」(2002)の人!しかも、スタッフは、あの「サイレン島」(2006)と同じ!有無を言わさぬ強力な布陣ですよ!

Y木:マニアには、ゴールデンタッグなんやろうな。知らんけど。

S原:いや、田川監督はマニアからもスルーされる存在です。カルトすぎて一部ファンに人気のある河崎実監督や井口昇監督とはちょっと違う……ような気がする(笑)

Y木:なんかもうカラカラに乾いた砂漠のような世界やな。

S原:さて今回は、その「ジェイソン村」を本当に探して、突撃レポート!ってわけやな。まずはじめはダラダラとスタッフの雑談が映ります。スタッフが日本全国のたくさんあるジェイソン村の候補地から4~5か所に絞ります。

Y木:信憑性が高い場所を選んだんやな。

S原:いや適当に選んでた。いよいよ女性レポーター2名で現地ロケを決行します。ひとりはビビアン・スーを薄めた感じ。もうひとりは、兵庫県・尼崎のキャバ嬢を薄味にした感じ。キャバ嬢は、頭髪を括って上にあげてるんやけど、それが自分の顔くらいあるほどデカい!張りぼての頭を首の横にくっつけた「双頭の殺人鬼」(1959)を思い出して、でてくるたびに笑ってしまう(笑)

Y木:知らんがな。それで、廃村みたいなところにいくんやな。

S原:廃村というよりも、廃墟やな。すでに村でも何でもないという(笑)1か所目は、熊本県。街に歩く人に早速インタビュー。「このへんに、ジェイソン村はありませんか?」って聞くけど、手応えなし。

Y木:…ちょっとは調べてから行けよ。

S原:そうこうしているうちに阿蘇が怪しいってことがわかる。

Y木:阿蘇か。

S原:でも行きません。理由は「遠いから」。まあ、金もないし面倒くさいんやろうな。

Y木:…じゃあ、こんな企画するなよ。

S原:次は秋田県やったかな。また秋田の街角にて、ジェイソン村についてインタビュー。こちらも手応えなし。取材もほとんどせずに、『秋田にはジェイソンはいないが、ナマハゲはいた!』と結論づけます。

Y木:そんなもん知ってるわ。

S原:ここでスタッフがポツリと「このDVD、怖いのかな?」

Y木:……(無表情)

S原:そんな感じですすんでいくねんけどな。あとは適当に観てたから、場所の記憶があいまいやけど、廃墟をレポートしていると、なんと住人がいて遭遇するねん。スタッフはさすがにビックリする。

Y木:そりゃ、ビックリするやろ。というかあかんやん、不法侵入やろ。

S原:驚くなかれ!この住人はなんとホッケーマスクをかぶってます!

Y木:……仕込みやん。

S原:そして、なぜかお茶とお菓子をだしてくれます。ここはなかなか良かったな。あのメトロン星人とセブンがちゃぶ台をはさんで会話する名シーンを思い出しますねえ。あとは廃墟とかジェイソンとか無関係に、気味の悪いトンネルに入ったりします。ここは、スタッフやキャバ嬢たちが本気でビビりすぎてすぐに引き返します。

Y木:怖い場面や状況を撮影しにいったのに、すぐに引き返すって…やる気の根性もないやん。

S原:ある廃屋にはいると、ジャーン!怖い顔をした顔の写真が壁に貼られています!すごい怖い顔でこっちを睨んでいます!ああ、こんな恐怖があるのでしょうか?

Y木:やらせや。や・ら・せ!

S原:最後はですねえ、すごいですよ。なんと本物の殺人事件と思われる瞬間をカメラがとらえます!死体をいれたと思われる袋まで映ってます!これは大スクープですよ、あなた!

Y木:あー…そうなんや…(棒読み)

S原:でも、暗くて手ブレでなにも映ってませんので、よくわかりませぬ。

Y木:……(無表情)

S原:まあ、そんなDVDやったよ。

Y木:なんか、いつものZ級映画紹介よりも不毛に感じる……

S原:さあ、みなさん。これは、ネタとして観るDVDです。小学生なら怖いと感じるかもしれませんが、いい大人が観たり買ったりするもんではありません。でも友人たちとお酒を飲みながらワイワイと観るのはピッタリの1本です。いつか来るその日のために手元に置いておきましょう!