

Y木:また、こんなのか。おまえも好きやなー。
S原:今回はロボットの惑星!
(あらすじ)
不時着した惑星に生息していたのは、過酷な生存競争で自動進化をとげた、あらゆる種類の戦闘ロボットだけだった。これらのマシンを生み出した者たちはどこへ消えたのか?必死でサバイバルを企てるパイロットの目を通して、やがて衝撃の真実が明らかになる!
S原:これは最初に設定の説明がでてくるねん。これが凝ってます。
Y木:ふーん。
S原:コピペすると、『近未来、宇宙空間を2つのディバイスで結ぶことにより、一瞬にして空間移動が可能になる技術が発明され、それを応用して太陽系外の惑星に人類を送り込む計画が始動する。宇宙空間で設計されたディバイスが60年の無人航行の末、知的生命体の存在が有望視される20光年かなたの惑星軌道に到着。そして60年後のこの日、初の空間移送に挑むテスト・パイロットが接続マシンにスタンバイしていた・・・』。こういう感じね。
Y木:わかりにくい設定やな。
S原:うん。しかも、こんな凝った設定は別に不要やったと思う。
Y木:なんやねん。
S原:もうネタバレするけどな。これ、「猿の惑星」オチやねん。
Y木:猿の惑星って。そのまんま?
S原:そのまんまです。結局、ロボットがたくさんいる惑星だと思ったら、じつは地球でした! というだけの話なのよ。
Y木:えー……
S原:主人公は、宇宙船である惑星に不時着します。パーロットは冴えない感じのおじさんです。食料は5日間しかありません。見渡すと無人です。大気を調べたり水を求めたりして、ウロウロします。映画の大半は、この冴えないオジサンの一人芝居です。荒野をさまよったり、森に行ったり、通信しようとしたり、眠ったり。マスクを外したり、また付けたり。

S原:主人公は、本部に通信しながら調査(散歩)します。なんとか助けに来てくれ、と言いますが、本部の反応はイマイチです。やがて主人公は、かつて人がいたと思われる家に行きます。そこで新聞記事をみつけます。「第三次世界大戦勃発!」という記事です。
Y木:なるほど。たしかに猿の惑星と同じやな。
S原:というか、ほとんどパクってます。ちょっと面白いのは、「第三次世界大戦のあとに荒廃した地球」というのが主人公に理解できないねん。
Y木:うん?
S原:途中で、ウイスキー(ジャック・ダニエル)の瓶がでてくるんねんけどな。でも、主人公は英語が読めないらしくて、「不明な文字だ」と通信で報告する。つまり、新聞とかいろいろあるけど、主人公には理解できないのよ。
Y木:あー主人公は地球人じゃなくて、他の惑星から来たパイロットってことか。
S原:たぶんな。ただ疑問もあるねん。主人公は英語を話してるからな。そのへんがよくわからんかった。
Y木:たぶん、作り手側にはちゃんと設定があるんやろうな。観客が理解できないだけで(笑) そういえばロボットは?
S原:途中ででてきます。アイボです。
Y木:アイボ?
S原:ロボット犬です。
Y木:あー……
S原:かわいいです。
Y木:………
Y木:でも、ロボットたちとバトルするんやろ?
S原:ほとんど、しません。
Y木:……(無表情)
S原:ロボットたちと戦うかっちょいい場面がでてくると期待したんやけどな。おじさんが、悶々と悩んでるだけやった。

S原:というわけで、今回は異色ですが、映画としてはまあままあな出来ではないか、と。このジャケットでは、ロボットアクションだと勘違いしてしまいますが、そういうのを期待してはいけません。散歩するおじさんフェチのみに、おススメします~!

