S原:今回は、砂の惑星じゃなくて砂漠の惑星!
Y木:またこんなDVDを買ったんか……
(あらすじ)
未来世界、人類はさまざまな惑星に調査隊を送り込んでいた。ある時、辺境の惑星で貨物船が消息を絶ち、救助を命じられたアメリカ宇宙軍のアストリッドらが現地に急行する。だが、その惑星の砂漠の地中では巨大モンスター・ワームが獲物を待ち構えていて…。
S原:これはツッコミどころ満載やったわ。
Y木:おまえ、そういう視点だけで選んでるやろ。ええ年して不毛やなあ。
S原:いやーやっぱり2000人の読者の期待は裏切れませんから。
Y木:そんなにおらんやろ。サバを読むな。
S原:あ、2000人というのは「2000人の狂人」にオマージュを捧げてます。
Y木:あんな狂った映画にオマージュなんか捧げるな。
Y木:で、この映画の出来はダメやったのね。
S原:いや楽しめたよ。さっきも言ったけど、メチャクチャなところとちゃんと作っているところとのバランスが悪くて面白かった。
Y木:どういう表現やねん。
S原:これ、ショーン・ヤングが出てるねん。
Y木:あーいまではB級映画専門の俳優なったんやな。どうやった?
S原:まあ、さすがにお年を召されてたけど、それでも独特の存在感はあったで。一応、おいしい役やったしな。
S原:主人公(女性)は宇宙で救助隊のパイロットです。もともと上官の命令を守らない問題児で、ある日宇宙ステーションの故障(?)で死にかけているロシア人を救助します。で、上官がショーン・ヤングね。「あなたには愛想が尽きたわ」「営倉送りよ」「でも許してあげる」「砂漠の惑星にいきなさい」と言います。
Y木:はあ、砂漠の惑星。なんで?
S原:砂漠の惑星、で消息を絶った貨物船を救助するためです。犯罪歴のある連中と一緒に砂漠の惑星に行きます。このへんのCGは意外に良いです。
Y木:へえ。
S原:惑星に着きました。暑いです。そして主人公を含む女子たちが「暑いわねえ」と言ってタンクトップ姿になります。ここで、まず言っておきたいことがあります。
Y木:なんやねん。
S原:タンクトップ女子についてですが。
Y木:はあ。
S原:ぼく、嫌いじゃないです。
Y木:知るか!
S原:主人公は、おおきなリュックを背負っています。さて問題です。なにが入っているのでしょーか?
Y木:小型の核爆弾とか、そういうネタやろ。
S原:ブブブブ~! ハ・ズ・レ♡
Y木:……むかつくなあ。
S原:正解は、お酒でした!
Y木:え?
S原:先祖が禁酒法の頃に作ったお酒です。
Y木:……(無表情)
S原:「まさか飲酒して宇宙船をうごかしてたのか?」と突っ込まれて、主人公は「ちょっとだけよ!」と逆ギレします。
Y木:そのエピソード、要る?
S原:いろいろあって、おおきなミミズ(サンドワーム)がでてきます。洞窟に隠れます。そこに貨物船の生き残りに出会います。ミミズは結構かわいいです。
Y木:可愛かったらあかんやん。
S原:面倒なので省略すると、ミミズは鉄分が好きなようです。
Y木:鉄分か。じゃあ宇宙船とか攻撃されるという設定やな。
S原:いや、そういう鉄分じゃありません。人間の血液の中にある鉄分です。ちゃんと「奴らの好みは、そういう鉄じゃないの」という強引な説明台詞もあります。
Y木:……(無表情)
S原:で、また密造酒を飲みながら砂漠をウロウロします。それから、またミミズと出会ってエンジンで焼いたり、バットで叩いたりします。なんとなく、ミミズをやっつけます。乗ってきた宇宙船は自爆させてしまったので、貨物船で逃げることにします。おおきなミミズが襲ってきます。ところが燃料が足りません。さあどうする!?
Y木:どうするの。
S原:ヒントはリュックの中にありました。そうです、密造酒を燃料タンクにイン! すごい勢いで飛び出す貨物船!
Y木:お酒で宇宙船を動かすんか……
S原:まあ、そんな感じで楽しめたよ。意外に、宇宙船のCGとか惑星の場面は頑張ってたし、これなら「ビデオでーた」の未公開おすすめシールを貼ってもOkやな。
Y木:あんなマーク、要らんわ。
S原:というわけで、これは評判は良くないですが、肩の力を抜いて観る分には十分だと思います。変なところだらけですが、これはこれでアリですよ。あ! 大事なことを言い忘れてた!
Y木:なに?
S原:ぼく、デビッド・リンチの「デューン/砂の惑星」よりも好き!
Y木:……(無表情)
(おまけ:おそらくアメリカ版のDVDパッケージ?)
(おまけ:オフショット。楽しそうでなによりです・笑)