S原:今回は、人間狩り!
Y木:いかにもB級っぽいなあ。
(あらすじ)
人生の逆転を賭けた残酷非情なゲームが繰り広げられるサスペンスアクション。銀行家として成功したアリスターは、大金を餌にして若者を集め“人間狩り”という名の狂気のゲームに興じていた。そんな中、ひとりの青年がこのゲームへの参加を決意する。
S原:これはイギリス映画なんやけどな。それなりに丁寧に作られていると思うねんけど、やっぱり失敗作ちゃうかな。
Y木:下手?
S原:下手じゃなくて違和感があるねん。こういう人間狩りって、現実ではあり得ないやろ。でも、観客としてはそこにリアルさを感じさせてほしいわけよ。
Y木:なるほど。
S原:この映画の欠点は『人間狩り』のルールがしょぼい。それに尽きます。
Y木:はあ。
S原:だって、舞台は夜中の街で12時間逃げたらOKというルールよ? そんなん簡単に逃げれそうやろ?
Y木:まあな。
S原:そのへんを納得させるだけの設定とか演出がないねん。
Y木:テレビの「逃走中」みたいなもんやろ。
S原:そうそう。でも追いかける奴は2人やで?
Y木:え、2人!
S原:うん。しかも、2人のうち1人はあんまり頭が良くない。
Y木:それは主人公に有利な材料やな(笑)
S原:でも主人公は逃げ回っているうちに、しょっちゅうこの2人と出会う(苦笑)
S原:やっぱり変やで。例えば、いくら主人公が必死で逃げても追いかける側が見つける。そういう展開なら、主人公が「こんなに隠れて逃げているのに、なぜみつかるんだ?」「どういう方法でオレを追ってるんだ?」という疑問を持って、相手の裏を読むとかそういう展開もアリやろ。
Y木:それもベタやけどな。
S原:この主人公は逃げてるだけやったなあ。
Y木:主人公が人間狩りに参加する理由は?
S原:妹の尻ぬぐいやな。この妹がなあ……(ため息)
Y木:はあ。
S原:この妹がなあ……(ため息)
Y木:なんやねん。
S原:老けてるねん。
Y木:そういう顔立ちの女優やろ。
S原:いやーちゃうと思うわ。ほんまに中年の女性ちゃうかな。しかもやたらと化粧が濃いねん。
Y木:ほっといたれ。
S原:もしかしてプロデューサーの愛人やろか?
Y木:知らんがな。
S原:絵的に不自然な兄妹関係をみせられても、いまいち感情移入できんよなー。
Y木:ラストは? どんでん返しがあるんちゃうの?
S原:いやなかった。普通に終わった。なんか緊張感のない映画やったわ。
Y木:あーそう。
S原:というわけで、とりたてて話す内容のない薄味の映画でした。映像は悪くないですが、わざわざこれをチョイスしなくても良いと思います。ワゴンコーナーで見つけても、スルーしてください~!