Y木:罰ゲームか。いつものごとく、しょーもなさそうやな。
S原:これは実は……
(あらすじ)
週末をヘザーズというキャンプ場で過ごそうと車を走らせるケイトたちだったが、キャンプ場の近くでは残虐な事件があり、何者かに命を狙われてしまう。
S原:これ、罰ゲームでも何でもなかった。
Y木:またタイトル詐欺か。
S原:現代は「SIMON SAYS」です。いままで1000本くらい作られた感じのホラーやったわ。
Y木:あー若者がキャンプで襲われるやつな。
S原:そうそう。もうチョメチョメしか頭にない奴らが、変な殺人鬼に殺されていくだけ。なぜ同じような映画を作り続けるんやろ。やっぱり好きなんやろか?
Y木:さあな。手軽に作れるからちゃうの?
Y木:この映画では、殺人鬼はどうなん? 怖いとかないの?
S原:殺人鬼は、バックトゥザフューチャーの主人公のお父さん(クリスピン・グローヴァー)やった。それなりに気持ち悪いけど、バックトゥザフューチャーのファンは観たくないやろうな。
Y木:まあな。
S原:と、ここまではいつもの通りのB級映画っぽい話なんやけどな
Y木:お?
S原:今回はちょっと(だけ)違う。実は前半は超退屈やけど、後半はわりとイケるねん。
Y木:えーこれが?
S原:うん、面白かった。いやショボいよ。ショボいねんで? ケッサクとかじゃないで? でも楽しめた。
Y木:へえ。
S原:一応、ストーリを言うと、まずアメリカンな感じのヤングたちがキャンプに行きます。もうチョメチョメのことしか考えていません。ちょっと言わせてもらいたいねんけどな。
Y木:なに?
S原:こういう映画を観て思うねんけどな。アメリカ人って知能指数の低い奴らばっかりなんやろうな。
Y木:こういう映画ばっかり観てるおまえが知能指数が低いの!
S原:キャンプ場に行く途中で、地域の住民に道を聞くと「ええか。あそこには行くなよ」「かつて事件があったんだ」「行くなよ」「警告はしたぞ」「行くんじゃねーぞ」とダチョウ倶楽部のネタフリみたいなやりとりがあります。当然、無視してキャンプ場に向かいます。
Y木:ほう。
S原:で、途中で買い出しにために店に寄ります。ここが変な店で、不気味な兄弟と出会います。弟は知的障害がある感じで、兄は普通のようにみえるけどやっぱり不気味です。
Y木:それで?
S原:キャンプ場につきます。もうヤングたちは下半身がオットセイで「おやびーん!」な状態ですが、やがて一人一人といなくなって……
Y木:それって13日の金曜日と同じやん。
S原:一応、気味の悪い兄弟が犯人なんやけど、すこしだけひねってます。ここまでが前半でさっきも言ったけど、ありがちなパターンでイマイチです。で、ここから殺人ショーが始まるねんけど、ここからがバカバカしくて笑ってしまう感じで面白いねん。
Y木:ホラーコメディみたいな?
S原:たぶん本人たちは大真面目に作ってるどな(笑) 観ているほうは「アホやなー」と笑いながら観たらええと思うで。
Y木:殺され方とか?
S原:後半は夜の森で襲われるねんけどな。逃げていると、びゅーんびゅーんって斧(つるはし?)が飛んできます。
Y木:なにそれ? 斧?
S原:そういう装置を作って飛ばしてた(笑)
Y木:森の中でそんなん当たらんやろ。
S原:まあな。でも、斧が次々と飛んでいく場面は結構良かった。あとは、若い男が捕まります。木にくくりつけられます。殺人鬼が男のポケットを探すと、ドラッグが入った袋をみつけます。殺人鬼はドラッグを葉巻みたいに口にくわえさせて火を付けます。
Y木:あーオーバードーズで殺すと。
S原:いや、なぜかそのまま体に火がついてボボボボボボ~!
Y木:なんやねん、それ。おかしいやろ。
S原:他には何があったかな。そうそう、円盤状のノコギリ(?)みたいなのが、すごいスピードで回転しながら飛んできて、足がスパパパパパ~!
Y木:趣味悪いなあ。なんでノコギリが飛んでくるねん。
S原:そういう装置を作って飛ばしてた(笑) あとはですねえ、釘が刺さった丸太が転がってきて、体がバラバラバラバラ~!
Y木:はあ、なんか頭悪いなあ。
S原:こんな感じの場面が続いて後半はイケます。
S原:一応、どんでん返しが2回あるねんけど、ホラーとしては普通ちゃうかな。ただし大オチは気持ち悪いです。
Y木:ふーん、でもやっぱりホラーファン向けちゃう?
S原:そうやな。ホラー好きでない人にはおススメできません。ということで、もう人間の命の大切さとか、心の病気の人への配慮とか、映画としてのつじつま合わせとか一切無視して作られたモラルと知性の低い映画ですが、これを観ても別にあなたの人生に悪いことが起きると決まったわけではありませんからね。もしも観るとしたら前半は飛ばし見してください。80年代風の枯れた死体(?)もチャーミングです。好事家のみゲットしてくださいませ~!