あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

ぼくはチープでレトロで、ちょっとカルト「女体収集エイリアン」(1973)の巻

 

S原:さあ、今回はタイトルが素晴らしすぎる「女体収集エイリアン」!

Y木:うわー……

(あらすじ)

女性失踪事件の真相を暴くべく私立探偵ケスパーは捜査に乗り出す。しかし逆に女ゾンビに捕まり罠に堕ちしてしまう。そこに待ち受けていたのは美女の誘惑と邪神信仰の儀式だった。遂にその謎が解き明かされる時がやって来る!

 

 

S原:解説によると、「マニアの間で『魔の巣』以上と云われた究極のカルト映画が登場!」らしいで。

Y木:「魔の巣」って何?

S原:マニアの間だけで有名伝説の珍作です。きっと素敵なんだろうなあ。まだ出会ってないけど、いつかどこかで会えるような気がするのさ……love・you……

Y木:80年代のラブソングみたいなフレーズやな。

S原:で、この映画は「ガール・スナッチャーの侵略」という別タイトルもあるねん。「ガール・スナッチャーの侵略」も「女体収集エイリアン」も甲乙つけがたい名タイトルやな。

Y木:どうでもええわ。

 

 

S原:ただなー、今回は、この映画を話す自信がない。

Y木:お、どういうこと?

S原:映画が下手すぎて、ストーリーが頭に入ってこないねん。集中力も続かんかったしな。

Y木:苦行やないか。「女体収集」ということは、ポルノっちっくな映画を作りたかったんとちゃうの?

S原:いやーどうなんやろ。確かに、少しだけセミヌード(上半身)はでてくるねんけどな。よくわからん、としか言いようがない(苦笑)

Y木:ストーリーはあるんやろ?

S原:一応、あります。私立探偵たちが依頼をうけます。どうも女性の誘拐事件が起きており、それには裏がありそうです。いろいろと(ダラダラと)調べます。悪魔教の教祖らしきオジサンが、どこか(小屋?教会?)にいます。悪魔教と言いましたが、「エホバ」と連呼するので、エホバかもしれません。

Y木:怒られるぞ、エホバの信者に。

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S原:その教祖や悪魔教の信者たちが何をしたいのか、よくわからないまま映画は終わります。

Y木:おいおい。

S原:ほんまに、わからへんねんって。というか、分かったとしてもどうでもいいです。

Y木:おまえなー。

S原:それくらい、変な映画やった。たぶん、女性の体に別の魂(悪魔?エホバ?)を入れるという話やと思うんやけどな、ぼくの頭では理解できなかったわ。

Y木:下手すぎて理解できないってやつやな。

S原:いやーたぶん、ぼくの知性が低いんやと思う。蓮實重彥やったら、理解できるんとちゃうかな?

Y木:蓮實重彥が、こんな映画観るか!


S原:まあ、映画としてはカルトと言うか珍作というか、まともな出来ではないです。ただ、おもしろい場面もあるねんけどな。

Y木:どんな?

S原:最初に、私立探偵たちがモーテルの部屋でスパイ大作戦みたいに、カセットテープで指示をうけます。「今回の仕事は、誘拐された件を調べることだ……」「なおこのテープは3秒後に消滅する……」

Y木:それで?

S原:しかし、しばらく待ってもテープは何もおきません。おじさんは、カセットテープを出して、尻ポケットに入れます。そのあと5分くらい会話があって、突然お尻のカセットテープが燃えて「アチチチ!」………あなた、ここは笑うところですよ。

Y木:笑えません。

S原:あとは、変な儀式のために女性の上半身(裸)に、変な文字を書きます。そのときに、必要がないのに乳首をひっぱります。それも、さりげなく、自然な感じで。

Y木:うそつけ。

S原:ほんまやって、ほんまにそういう場面があるねんって! 絶対にあれは役者のアドリブ(性癖)やで!

 

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S原:他にも面白い場面があるねん。女性が後ろ手に縛られたまま、走って逃げます。銃をもっています。おいかけてくる男性に向かって、おならみたいに、銃をパンパン撃ちます。

Y木:おなら……

S原:アイデア賞やな。

Y木:ちゃうわ。

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S原:他には何があったかな。あーそうそう、ニトログリセリンを飲んだ女性がおるんやけどな。

Y木:ほう

S原:後ろからやってきたスケベ男が抱きついたら、ドカーーン!

Y木:ドカーーン……

S原:あなた、ここは笑うところですよ。

Y木:笑えません。

S原:さあ、というわけでみなさん! なぜかカントリーソングが流れ続けて緊張がなくなっているBGMといい、3秒くらい鼻をつまんで人を殺す場面といい、女性が「痛いから太ももをさすって~」と言われて、太ももをさする(それだけ)という場面といい、ブラジャーに発信機をつけたのに女性がブラジャーをつけ忘れたという設定といい、もう珍作中の珍作です。マニア(だけ)に、マストバイですよ! いやー世の中にはいろんな映画がありますなあ。

Y木:そんなことを言いながら、好きなくせに。

S原:テヘッ♡

Y木:………