あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

ぼくはチープでレトロで、ちょっとカルト「ドラキュラ 最後の聖餐」(1979)の巻

ドラキュラ 最後の聖餐 [DVD]

S原:さあ、今回はヴァンパイア!

Y木:吸血鬼ものか。

(あらすじ)
葬儀屋ルカードは、偶然に事故の現場に居合わせ、生き残って女の方を勝手に連れ帰る。母親の事故死を知らされたマリーは町に向かうが、遺体を引き取らせて貰えなかった。実は町の住人の多くが吸血鬼で、弱った人間を見つけては皆で血を吸っていたのだった。血を吸われたマリーの母も吸血鬼と化し、娘へと襲い掛かる!

 

S原:これは先週に観たけど、もうほとんど覚えていない(苦笑)

Y木:それって、映画を観る意味あるんか?

S原:言い返せないです……。昔ビデオ(VHS)で3倍録画したら、画面がボヤボヤになってたやん。これは、あれをそのまんまDVDに焼いただけちゃうかな。

Y木:えー、それって商品として世に出してええんか?

S原:ええんやろうな。こうやって買う人間もおるから。ただ肝心の中身はなあー……かなりだるいのよ。

Y木:下手すぎて周回遅れで面白いというのもないの?

S原:ありません。ただ、下手なだけという。ただ、最後の30分くらいはちょっと面白いねんけどな。

 

 

 

S原:一応、タイトルに「ドラキュラ」となっているけど、吸血鬼が正解です。アメリカの田舎で、吸血鬼達がひっそりと暮らしています。たまに死んだ人間の血を吸います。

Y木:吸いますって、墓から掘り起こして?

S原:いや、葬儀屋のふりをして、隙を見てチューチュー吸うねん(笑) でも葬儀屋としては結構真面目に働いてるみたいよ。

Y木:真面目にと言われても困るけどな。それで?

S原:まずは、よくわからない公道レース(ヤングたちが車を飛ばしている)の場面からはじまります。これが、あとで伏線になるのかと思っていたら、まったく関係ありませんでした。なので、単純に人生の数分間を浪費しただけです。

Y木:レースの場面が撮りたかったんやろうなあ。

S原:そのあと、その田舎に住んでいる母親が死んだと聞いて、娘が帰ってきます。夫も一緒です。葬儀は家で行いたいから、自宅に遺体を持ってきてくれと言いますが、葬儀屋は渋ります。自分たちで血を吸っていることがバレてしまうからな。

Y木:なるほど。

S原:で、結局、その母親(おばあさん)が吸血鬼になってしまいます。映画としてはダメダメやけど、このおばあさん吸血鬼だけは良かった。すっごい怖い顔するねん。夜中にウロウロして、子供と会うねんけどな。普通なら、子供が「ギャー!」とか言うやん? この映画では子供がじっとおばあさんを観るだけ。おばあさんも、子供に見つめられて、ちょっと困った顔をします(笑)

Y木:なんやねん、その珍場面は。

S原:一応、吸血鬼を怖く演出しようとしていて、監督がやりたいことは分かるねんけど、田舎の人達とか吸血鬼たちの人間関係とか全然わからないから、誰が何をしているのかよく理解できないのよ。印象に残る場面もないから、かなり退屈やったなあ。

Y木:いつものことやん。

S原:そうなんけど、せめて「ツッコミどころ」が欲しかったな。このブログのために。

Y木:誰が、こんなブログのために映画を作るねん。ラストは?

S原:最後は、もちろん吸血鬼たちと対決しておしまい。吸血鬼たちが車に近づいたところで、仕掛けていた手製の発火装置でドカン!……まあ、たき火程度やったけど。そのあとに、胸に杭を打っておしまい。

Y木:典型的な吸血鬼映画の終わり方やな。

S原:そのあとがちょっとだけ面白いねん。おじさんが後ろ姿で「やりきったぜ……」って感じでむこうへ歩いていきます……やりきってないのに(笑)。 そこで字幕が出てきます。「この男は第一級殺人で有罪判決を受けた。吸血鬼の話を誰にも納得させることは出来なかった。彼の妻の遺体はまだ発見されていない・・・」

Y木:なにそれ?

S原:吸血鬼の話をしても誰も信じないから、この男は刑務所に行ったってことよ。

Y木:後味わるー……

S原:こんな字幕は、「処刑教室」(1982)のラストの字幕に通ずるよな。

Y木:あーあれ。

S原:生徒を殺しまくってるのに、「この事件について目撃者がいなかったため、主人公は起訴されなかった。」で終わるという。

Y木:あれは笑ったよな。

S原:好きよ、「処刑教室」(笑) ああいう感じで作れば、この映画も少しは面白くなったかも……いやー、無理かな、やっぱり。というわけで、みなさん。マニア向けとしかいいようがない映画ですが、まあわざわざ観なくてもOKというのが本音です。おばあさんが怖い顔して歩くのが好きな人のみゲット、プリーズ! あ、言い忘れた!

Y木:なんやねん、もう。

S原:このジャケットの女性の顔、むっちゃ怖くない? こんな女性を奥さんにしたら大変やで?

Y木:………(無表情)

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