※ また、高校時代からの友人のK木に登場してもらいました。
前回の記事はこちらです。
talksessionyands.hatenablog.com
talksessionyands.hatenablog.com
talksessionyands.hatenablog.com
S原:まえのサントラ特集で手伝ってもらったけど、あれは結構評判良かってん。
K木:それは良かったわ。
S原:で、今回はおもに70~90年代を中心にミュージシャンが出演していた映画について、話したいんやけどな。
K木:あーあの頃は、結構アーティストが映画に出てたからな。
S原:いまでもあるやろうけど、なんというか映画に出ることがステイタスみたいな感じもあったやろ。演技とかは別問題として(笑) で、今回、ここ(居酒屋)で話す前に中古屋さんに寄ったら、これをゲットしたで。
K木:あー、ミック・ジャガーの「パフォーマンス/青春の罠」(1970)か。
S原:ぼくは観てないねん。この映画のDVDも初めて見つけたわ。
K木:たしか劇場で観たで。
S原:えー、これを映画館で観るとは……どうやった?
K木:忘れた(笑)
S原:たしか、キース・リチャーズがボロクソに言ってたのをどこかで読んだわ。
K木:そうなんや。とにかく変な映画やったのは覚えてる。これ、ニコラス・ローグ監督やろ。
S原:そうそう。変態センスの監督。ぼくは好きなんやけどな。
K木:ニコラス・ローグって、デイビッド・ボウイの映画も撮ってなかった? 宇宙人のやつ。
S原:「地球に落ちてきた男」(1976)やな。わけがわからんと評価が分かれる映画やけど、ぼくは好きやった。宇宙人の役も結構ハマってたし。
K木:あれも変な映画やという印象しかないなー。
S原:デイビッド・ボウイは、結構映画にでてたやろ?
K木:吸血鬼の「ハンガー」(1983)とか、「ラビリンス/魔王の迷宮」(1986)とか80年代にでてたよな。結構、ヒットした印象があるけど。「ラビリンス/魔王の迷宮」は、この前観たけど、まあそんなに面白くはないな……(苦笑)
S原:あとはやっぱり「戦場のメリークリスマス」(1983)ちゃう?
K木:あれ、観てないねん。
S原:えー観た方がええよ。
S原:もうメチャクチャやで、いろんな意味で。
K木:メチャクチャ?
S原:映画自体は普通の出来やと思うけど、なんというか、みんな演技の上手い下手を超越してるねん。とくに坂本龍一なんか、俳優をやらせること自体、不自然やろ。
K木:たしかに。狙ったんやろうけどな。
S原:でも、なんというか現場での混沌とした空気がそのまま写っていて、息がつまりそうになるねん。スタッフもキャストも追いつめられた感がすごい。演出も計算している部分とトラブルとが混ざったままのような感じでな。強烈やったわ。
K木:へえ、今度観てみるわ。他には何があったかな。あーそうそう。デビッド・ボウイは、ツインピークスの映画版にでてたな。
S原:「ツインピークス ローラパーマー最期の7日間」(1992)か。そういえば出ていたな。
K木:あれは……理解不能やった。監督は誰やったっけ?
S原:デヴィッド・リンチですな。
K木:あーどうりで(笑) まあ、テレビシリーズを観てないまま、たしか劇場に観にいったからかもしれんけど。
S原:いや、テレビシリーズを観ても分からんのとちゃう?(笑)
K木:ミック・ジャガーの話を戻すと、えーと、あれ! 「フリージャック」(1992)、あれも観たで。
S原:「フリージャック」!あー、あれなあ!
S原:それなりにお金がかかってたはずやけど、B級臭のする映画やったなあ。カーレーサーの話やったっけ?
K木:主役はエミリオ・エステべスで、F1のレース中に死んでしまう。じつは未来から、若くて健康な体を取りに来るという連中がいて、そいつらにエミリオ・エステべスは狙われる。たしか、それを取り締まる側の役やったんちゃうかな。
S原:映画館で観たけど、ほとんど覚えてないなー。
K木:確かミックの演じた役のオファー、最初はデイヴィッド・ボウイにいったんよな。で、ボウイが断ってミックにオファーがいったと。
S原:へえ、そうなんや。
K木:印象に残ってるのは、ラスト近くでミックがエステベスに認証番号を聞くシーンがあって、当然自分の認証番号なんか知らんから、エステベスは嘘というかテキトーな番号をさも思い出しながら言うてる体でミックに伝えるんやけど、その時のミックの表情というか演技がしらこくてなあ、もうオチがわかってもうたわ。ああ、ミックはこの後エステベスを見逃すんやなって。
S原:細かいことまで覚えてるなあ……ぼくは、ミック・ジャガーが変なトラックの上で立ってた場面しか覚えてないわ。
K木:変なトラック? それは覚えてないなあ。
S原:ストーンズのライブとか言い出したらキリがないけど、ゴダールの「ワン・プラス・ワン」(1978)は観た?
K木:観たよ。
S原:あれ、良かったと思わん?
K木:うん。
S原:レコーディングの場面だけが(笑)
K木:うん(笑) へんな活動家のインタビューとかは全部飛ばすのが正解やろな。わけがわからんし。
S原:でも、あれレコーディング(悪魔を憐れむ歌)の映像資料としては超貴重やろ。
K木:そうやな。
S原:途中で、ブライアン・ジョーンズがいなくなるしな。
K木:そうやねんなー。この頃はもうミックとキースに主導権が移っていって、ブライアンはもう居場所がないというか。自分が始めたバンドやったのに、結構しんどかったんちゃうかな。ブライアン・ジョーンズといえば「ブライアン・ジョーンズ/ストーンズから消えた男」(2006)って映画もあったよな。観てないけど。
S原:たしか(ブライアン・ジョーンズは)作曲が出来んかったんやろ? それでバンドでの存在感がなくなっていったんとちゃうかな。最後はドラッグで死んだやろ?
K木:うん。オーバードーズで自宅のプールで死んだ。一応、追悼コンサートの形でしたのが「ハイドパーク・コンサート」(1969)やな。(新加入のギター、ミック・テイラーのお披露目の意味もあり)
S原:あれはすごかったな。キースの伝説のチューニング(笑)
K木:(笑) みんな、それを言うよな。でもライブ自体は、なんかすごいやろ。
S原:確かに。
K木:ミック・テイラーもすごく緊張していて演奏もバラバラなんやけど、なんかすごいという。確か、キース、フライングV弾いてたはず。これも貴重やな。
(その2に続きます)