レコード好きな友人と80年代映画のサントラなどを語る の巻 （その1）

（前口上）

いつもは、Y木という大学時代からの友人との会話形式で記事をUPしていますが、今回は高校時代からの友人（K木）と飲み屋でのトークがベースになっています。

このK木という男は、前世がレコード製造工場の社長だったようで、生まれつきの音楽マニアで、高校時代から会うたびに音楽の話（おもにゲットしたレコードがいかに素晴らしいか等）を、毎朝登校時に聞かされていたんですよ。

いまはK木も結婚して子供もいるのに、とにかくCDとレコードを（お小遣いの範囲を超えてまで）買いまくる性癖を持って生まれてしまったチャーミングな男で、ぼく（S原）と会うたびに、毎回バカな話（とくに映画・音楽・本・プロレスという世の中の4大娯楽についての話題）を延々と語り続けるという仲です。かつては、6時間連続でバカ話をした挙句、お互いの声が枯れたことも・・・（←バカ）

というわけで、今回は友人と語る80年代映画のサントラの世界をお送りします～！

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S原：レコード収集の趣味はええけど、サントラのレコードとかCDを集めだしたらキリがないやろ？

K木：うん。でも、サントラやったらなんでもええわけじゃなくて、やっぱり80年代とか昔の映画が中心やな。結構、有名ミュージシャンが曲を提供していて、へえ～！と思うで。

S原：最近、何を買ったの？

K木：まずは、これやな。

S原：いきなり「ビバリーヒルズ・コップ2」（1987）？

K木：これ、意外にええねんで。レコードで帯付きやから、思わず買ってしまった。

S原：LPレコードの帯にこだわるんか。

K木：あとはライナーな。

S原：ライナーなんか無くてもええやん。

K木：いや、あれは欲しい。逆に、付録のポスターとは要らんねん。飾らんしな(笑)　それよりも、このレコードはええで。なんと、チャーリー・セクストンの未発表曲（In Deep） が収録されてるねん。

S原：えー！それはすごい。ぼく、チャーリー・セクストン、好きやねん。

K木：まさか、のちにボブ・ディランのバンドに呼ばれるようになるとは想像もつかんかったけどな。

S原：「ビバリーヒルズ・コップ2」のテーマ曲は、シェイクダウン～♪　シェイクダウン～♪　やろ？

K木：そうそう、ボブ・シーガーの「Shakedown」。

S原：パート1も同じ曲やったやろ？

K木：いや、前作は　ヒート・イズ・オン～♪　グレン・フライやな。

S原：グレン・フライ！　久しぶりに名前を聞いたわ。

K木：根強い人気やで。おれも何枚かレコードを持ってるはず。

S原：「ゴーストバスターズ」（1984）も流行ったやろ？　あれはレコードマニアとしては、どうなん？

K木：中古市場でも結構人気かな。もちろん安かったら買うけどな(笑)　そういえば、あのレイ・パーカーJr.の「ゴ～ストバスターズ～！」て叫ぶテーマ曲は、裁判になったはずやで。

S原：裁判って？

K木：ヒューイ・ルイスの『アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ（I Want A New Drug）』に似ていると訴えられた。ヒューイ・ルイス側が勝ったはずやけど、和解内容に関しては秘密にするという条件での決着やったみたい。なので詳細は分からんねん。

S原：へえ、2つとも知ってるけど、そんなに似てるかな？

K木：まあ聞き比べてみて。そっくりやから(笑)　

（末原注：あとで聞き直したら、たしかに似てます。プロデュース側がレイ・パーカーJrに、ヒューイ・ルイスみたいな曲にしてくれ、と頼んだという説ありです）

K木：あとはこれ。「ビジョン・クエスト」のサントラな。

S原：「ビジョン・クエスト/青春の賭け」（1985）か。懐かしいな。

K木：これ、安く見つけた時は嬉しかったで。

S原：映画としてはそんなに有名でないけどな。ぼくは観てないねん。たしかアマレスの話やったかな。

K木：そうそう。でも映画よりもサントラがええねん。まあ、曲目をみてよ。

S原：（リストをみて）おお、これはすごいかも。フォリナーとサミー・ヘイガーが収録されてるやん。それ目当て？

K木：いや。個人的にはジャーニーとマドンナが収録されてるから買ったんやけどな。ほかにはスタイル・カウンシルも入ってるで。

S原：映画はどうやった？

K木：覚えてない……(笑)

S原：「地獄のデビルトラック」（1986）はどう？　あなたの好きなAC/DCやろ？

K木：あーあのサントラはええよ。AC/DCの変則ベストで、実はアメリカではけっこう売れたんよな。

S原：音楽はともかく、映画はなあ……なんか中学生が作った映画みたいやったやろ？

K木：そういえば、おまえにビデオをもらったわ。たしかに変な映画やったけど、これもほとんど覚えてないなあ…

S原：リック・スプリングフィールド！

K木：懐かしいやろ？これ、良いねんで。

S原：「ハード・ツー・ホールド」（1984）やろ。これも観てないんねんなあ。

K木：リック・スプリングフィールドは、「Love somebody」が有名やけど、なんと6曲目の「STAND　UP」は早見優がカバーしてるねんで。

S原：えー早見優が？

K木：もちろんゲット済やけどな。

S原：へえ。すごい……ことはないよな、別に。というか、早見優なんか聞かんでもええやん。

K木：いや、そういう情報を知ってしまうと、やっぱり欲しくなるねんなあ。

K木：これはシングルで見つけたんやけどな。

S原：「ベスト・キッド2」（1986）か。モーメント・オブ・ザ・トㇽース～♪　か？

K木：いや、あれはパート1やな。

S原：しかし、いかにも80年代でタイトルがええよな。グローリー・オブ・ラブって(笑)

K木：ええ感じやろ？　曲もええねんで。

K木：これは70年代やねんけどな。

S原：「アラン・ドランのゾロ」（1975）のシングル盤か。これは珍しいレコードなんかな。

K木：これも安かったから買ってしもうた。とくにアラン・ドロンに思い入れはないねんけどな。

S原：音楽のみ？

K木：いや歌ものやったわ。結構、良い雰囲気やったで。

K木：あとは、これもゲットしたで。

S原：「ステイン・アライブ」（1983）か。いかにも80年代のダンスミュージックやな。

K木：これ、映画も音楽も評価が低いやろ？

S原：うん(笑)

K木：スタローン監督やから大目にみなあかんねんけどな（苦笑）　前作の「サタデーナイトフィーバー」（1977）は良かったやろ？

S原：ビージーズとか？　うーん、個人的には好きじゃないなー。

K木：そうかな。音楽はええよ、やっぱり。

S原：トラボルタで言うと「グリース」（1978）はどう？　

K木：80年代のちょっと前の映画やな。「グリース」はネットフリックスで観たんやけど、内容はともかく当時既にアラサーのオリビア・ニュートン・ジョンが女子高生って設定は無理ありすぎやろって！

S原：まあな。

K木：めっちゃかわいかったけどな。

S原：どないやねん。

S原：「ビギナーズ」（1986）はどう？　

K木：「ビギナーズ」か。観たかなあ。TVで放映されてたぶん観たはずと思うけど、印象に残ってないわ。なので内容全くわからんけど、デイヴィッド・ボウイとパッツィ・ケンジットが出てたよな。ボウイの歌う主題歌「アブソルート・ビギナーズ（Absolute　Beginners）」は好きなんやけど。でもサントラには触手動かんな。

S原：高いの？

K木：いや、わりと安く売ってんねんけどな。ボウイのシングルか12インチ見つけたら買うやろけど。

S原：ほかはどう？

K木：あと、中古店で出会えて嬉しかったのはこれかな。

S原：えー「初体験リッジモンドハイ」のサントラ！　こんなんまで手をだしてるんか。

K木：いや、これもずっと欲しくてな。やっと見つけたわ。

S原：サントラとしてはどうなん？

K木：結構良いよ。ジャクソン・ブラウン、ドン・ヘンリー、オインゴ・ボインゴの曲が入ってるねん。すごいやろ？

S原：まあ曲はええかもしれんけど、映画はなー(笑)　といいつつ、この前DVDを買ったけど……映画としては、やっぱりショーンがペン！するところが一番の見どころやん？（爆笑）

K木：あー妄想の中で、フィービーがケイツ！してたけどな（爆笑）

S原：フィービー・ケイツ、可愛かったのになあ。せめてこの役は断ってほしかったわ。

K木：ちなみにオインゴ・ボインゴといえば、これもええねんで。

S原：「ミッドナイト・ラン」（1988）か。全然、曲は覚えてないわ。

K木：このレコードも見つからんなあ。

S原：ほかはどう？

K木：最近の大当たりはこれやろな。

S原：「超能力学園Z」（1982）やないか！　こんなんまで買うんかいな！

K木：いやー、まあこのジャケットをみてよ。あの有名なおっぱいがボイーンってなる場面がジャケットやで？(笑)　しかも、左の男のスケベ顔をみてよ？　

S原：あらためて見ると、なんとも言えん表情してるなあ……

K木：しかも吹替はよっちゃん（野村義男）やで！

S原：そうそう。確か、よっちゃんの代表作といえばコレやからな(笑)

K木：このスケベ顔の奴も、これしかないやん。たぶん、一生「あーあいつ？　超能力学園Zの奴やろ？」って言われるねんで⁉（爆笑）

S原：えらい人生になったしまったよなあ、こいつ……

（つづく）