あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

まとめて短くコメントしてみます!「ブルワース」(1998)「デーブ」(1993)「フロントランナー」(2019)の巻

ブルワース

S原:これは、ウォーレン・ビーティ主演ね。

Y木:ああ、「イージー・ライダー」の人。

S原:うん。政治活動もする硬派な面と女にだらしない軟派な面がある人(笑)これは、たぶん彼の政治に対するスタンスが一番はっきり表現した映画とちゃうかな。

Y木:確か政治家の話やろ。

S原:ウォーレン・ビーティは上院議員。選挙を控えているけど、自分に全く関心がなく毎日同じようなスピーチをして、まったく眠れない。突然やけくそになった彼が、「自分を暗殺してくれ」と殺し屋に頼む。もう怖いものがなくなったウォーレン・ビーティが、大事なパーティで裏話を暴露したり、ユダヤ人を揶揄したり、スラム街でも大暴れする。で、予想に反してそれが「本音を言う政治家」と評価されていって……という話。

Y木:おもしろそうやん。

S原:面白いよ。ただ、映画の作りとしてはスマートじゃない。隙のない作りというよりは、ゴツゴツした印象やねん。それが、このブルワースの生き方にも重なってる感じがして、面白かったわ。

Y木:へえ。じゃあ、これはおススメ?

S原:おススメです。いろんな人にぜひ観てほしい。それぞれで感想が違うと思うわ。1998年の映画で、すでに変わっている部分(例えば、有色人種に対する偏見など)もあるけど、この映画が言いたいことは、今の世の中でも十分に通用すると思うで。

Y木:なんか、今回は普通のレビューやな。

S原:いや、べつに普通のレビューしてもええやろ(苦笑)

Dave DVD

Y木:「デーブ」か。懐かしいな。

S原:これ、すっごい好きやねん。いわゆる「ホラ話」としても楽しいし、キャラクターが良いから何回でも観れます。

Y木:えー何回も観る映画かな。

S原:ぼく、好きな場面は10回以上観てると思う。「なにか面白い映画ない?」と言われたら、とりあえずこの映画をおススメします。

Y木:そうなんや。ベタな映画やけどな。

S原:うん。もう映画作りの見本のような起承転結やろ。大統領のそっくりさんが、本物以上の大活躍をする!という話やもんな。真面目な人は敬遠するかも、やけどこれは本当によく出来てるねんって。主演のケビン・クラインはもちろん、夫人のシガニー・ウィーバーも良い。大統領補佐官フランク・ランジェラケヴィン・ダンも良い味をだしています。副大統領なんかベン・キングズレーやで。ガンジーが副大統領やで!、あなた

Y木:いやそれは役を演じてるだけやから(苦笑)

S原:かゆいところに手が届く伏線といい、ホワイトハウスの再現性といい、みんなが、つっこむポイントをあえて笑いに変える場面(オリバー・ストーンが大統領は別人だ、とテレビ番組で言うが、みんな相手にしない)といい、センスが良いねんなあ。「大人のおとぎ話」のようなこういう映画、いまでも作ってほしいなあ。

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S原:これ、期待してたんやけど、ダメやった。

Y木:へえ。

S原:1988年アメリカ大統領選挙。ゲイリー・ハート上院議員は、史上最年少の46歳で民主党の大統領候補となって最有力候補として一気に躍り出た。その若さからジョン・F・ケネディの再来とも言われるが、実は……という話なんやけどな。

Y木:実は……というのは?

S原:女性スキャンダルやな。それで失脚して大統領選にも出れない。でも、本人は全然悪いことをしたつもりはないねん。そういうキャラに感情移入しにくいよな。

Y木:これ実話が元やろ。大統領になろうとする人が女性関係を軽くみるなんて、あり得るんやろうか?

S原:ほんまにこういう人やったんやろうな……(苦笑)サスペンス映画としてもかなり落ちるし、この当時のアメリカ政治の内幕に興味がある人のみおススメです。わりとお金はかかってるっぽいんやけど、うーん残念な出来です。