S原:今回は、オジサン映画ファンにとっての「あの頃映画」をまとめてコメントしますよ~!
Y木:懐かし映画特集やな。
--------------------------------
「悪魔のいけにえ2」(1986)
S原:これは賛否両論、どちらかというと「否」が多めかな。
Y木:1作目の「悪魔のいけにえ」は、もはや伝説やもんな。
S原:あれを観たときは、本当に驚いた。すでに「変な勢いだけの映画」とか「出来は悪いがものすごい映画」とか予備知識があったんやけどな。それでも実際に観たら「なにじゃ、この映画は~‼」って。
Y木:確かに、あれを劇場で予備知識なしに観た人はぶっ飛んだんだやろうな。
S原:その体験をした人がうらやましいわ。で、このpart2ですが、ぼくは面白かった。確かに前作の勢いはないんやけど、やっぱり十分に変な映画やし(笑)。
Y木:おれ、観たはずやけど、パート2は忘れてるわ。
S原:これはこれでアリやで。ヒロインの美脚といい、モジモジするレザーフェイスといい、無駄にお金をかけた(でもチープな雰囲気の)地下セットといい、デニス・ホッパーの意味不明さといい(本当にわけがわからないキャラクターなんです)、あーこの知能指数0分署の映画こそ、トビー・フーパー監督ですよ、あなた!
Y木:そうなんか。よかったな。
S原:あ!さっきヒロインが美脚といいましたが、ずっと半ズボン(ホットパンツ)姿なんですよ。しかも、チェーンソーでお股のあたりをツンツンって。もう、わかってるじゃないの、トビー師匠!
Y木:いつの間に弟子入りしてんねん。
S原:トビー師匠のフィルモグラフィーを観れば、「あー頭のよくない人なんだなー」とすぐにわかるやろ?クラスに1人くらいおるやん。男子からは人気があるのに、女子からは総スカンみたいな。トビー・フーパーも合コンで女子から冷たくあしらわれていたんでやろうな。その時の怨念が爆発しているような変な映画やったわ(笑)
--------------------------------
「キャリー」(1976)
S原:これは久しぶりに観たけど、面白かった。
Y木:懐かしいな。これは、最後がなあ。
S原:うん、ラストが強烈な映画やけど、今観ると前半(映画の2/3)はかなり陰湿なイジメの場面でな。個人的にここは観ていて辛かった。
Y木:だからこそクライマックスで主人公が感情を爆発させるシーンにカタルシスを感じるわけやろ?
S原:そうなんやけど、ちょっとなー。あと、クライマックスの分割画面は当時流行っていたと思うんやけど、今となってはこの演出をする人も少ないやろうな。それがかえって新鮮なんやけど。
Y木:あー分割か。一時期流行ったなあ。
S原:主人公の超能力で、周りが火の海になるやん。VFXがまだ進歩していない時代なので、すべて本物の炎を使って撮影してるのよ。ここは凄い。ボウボウと燃えさかっている場所での撮影・演技は、いまはまず出来ないと思う。
Y木:いまやったら、CGやろな。
S原:個人的には完成度としては高くないと思ってるんやけどな。ただ、独特の雰囲気や奇妙な感じがあって、定期的に観たくなる不思議な映画やわ。
Y木:リメイク(2013)もあったやろ?
S原:観たけど、まったく印象に残ってない……もしかしたら観てないんかな?
Y木:知らんがな。
--------------------------------
「クリスティーン」(1983)
Y木:また、カーペンターか。
S原:こちらも久ぶりに再見したけど、楽しかった~。もうB級路線の王道というか、マジメな人は見向きもしないというか…
Y木:でも、確かに『赤い車が襲ってくる』というアイデアだけで、ラストまで引っ張る力技はなかなかのもんかもな。
S原:うん。当然、車がどう襲ってくるのか?どうやって車を退治するのか?が見どころになるんやけど、そのあたりはまずまずかな。クリスティーンが勝手に自己修復する場面は何度も観ても素晴らしい。
Y木:いま思い出したけど、当時、同級生が劇場に観に行って「大したことなかったわ。もっと車が暴れるんかと思ったわ~」とガッカリしてたわ。
S原:当時でもアクション/ホラーとしてはちょっと物足りない描写やったんやろうな。ジョン・カーペンターが監督ね。他の記事でも何度か触れましたが、そんなに上手い監督ではないというか、「下手」というのが僕の見解なんやけど、この人の個性はワン&オンリーかもです。何年かに一度は観たくなる不思議な個性ですねえ…オリジナルタイトルに「ジョン・カーペンターの」と付けるのも、自己顕示欲の塊みたいで好きです(笑)
Y木:あとは変なシンセのサントラがな…(苦笑)
S原:なんとも評価のしにくい自作のシンセも聞けますので、興味のある人はぜひ一度チャレンジしてくださいませ~!