S原:今回から、しばらく趣向を変えて短めにコメントしてみます。ネタバレをしている部分もありますので、ご注意を!
Y木:今回は、SF特集か。
S原:ちょっと変わった趣向のSF映画を取り上げますよ~。
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「レベル16」(2019)
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S原:これは評価が分かれる映画やろうな。
Y木:へえ。難解ってこと?
S原:なんというか。「真相」を知ってありきたりだと失望するか、雰囲気や設定そのものを楽しめるか…人によって評価は変わると思う。
Y木:おまえはどうなん?
S原:単純に面白かった。最後まで飽きずに観れるし、暗めで清潔な雰囲気はなかなか良いです。よく考えれば突っ込みポイントだらけなんやけどな。
Y木:まあSFの設定に突っ込むのは野暮やと思うけどな。
S原:いや、これは野暮というよりも、ダメというか(笑)
Y木:あかんがな。
S原:これ、ネットのレビューでも類似作品の指摘が多いタイプの映画やねん。でも主演のケイティ・ダグラスの存在感(とくに顔つきが良い)はピカイチなので、興味のある方はぜひどうぞ~。
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「ダーケストアワー 消滅」(2011)

S原:これ、結構イケます。
Y木:へえ。宇宙人が襲ってくる映画?
S原:そうなんやけど、「姿が見えない敵」からひたすら逃げるのがメインストーリーやねん。低予算だと思うんやけど、結構丁寧に作っててな。そこが好きなのよ。
Y木:アイデア勝負やな。
S原:うん。無人になったロシアの街の風景も印象に残るよ。後半での「宇宙人の見分け方」も単純でいてなかなかナイスなアイデアだと思います。ただですねえ……
Y木:なに?
S原:ワンちゃんが好きな人は絶対に観ないほうがいいです。ワンちゃんの〇〇が吹っ飛びますからね。あれはちょっと……(涙)
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「THX-1138 ディレクターズカット」(1971)

Y木:あーこれなあ!
S原:何十年ぶりかに再見しましたが、面白かった。昔観たときは、あまりピンと来なかったんやけどな。
Y木:そうか。おれ、好きやけどな。
S原:これ、ディレクターズカット版やねん。映画本編も哲学的というか難解というか物議を醸しだすタイプの物語やったやろ?それが、さらにディレクターズカット版では評価が分れてしまうかも、です。
Y木:どういうこと?
S原:個人的には画面がクリアになりオリジナルにあったチープさが減り、冷徹な雰囲気が一層深まった点は好き。やけど、「(チープだけど)こういう世界なんだ」という説得力が逆に減ったようにも思えるのよ。このへんは上手く言われへんねんけど、観た人は分かってくれるんではないか、と…
Y木:ほう。
S原:やっぱり後で継ぎ足したCGは(かなり配慮しているとはいえ)あんまりマッチしていないんちゃうかなあ。
Y木:やっぱり古い映画・オリジナル作品に後になって手を加えることは難しいわな。ただ、あとから自分の作品を観て手を加えたくなる気持ちは良くわかるけど。
S原:ぼくなんか、いままでの人生に手を加えたいことばっかりやで……(笑)