S原:さあ今回はワンちゃんの映画、ベートーベン!
Y木:part5まで作られてたんや。これ、観た人は何人おるんやろ…
(あらすじ)
夏休みの間、片田舎の街クイックシルバーに住む叔父フレディの元に預けられることになったサラと愛犬ベートーベン。彼が発見した1920年代製造のお札をきっかけに、街は住民を巻き込んで大騒動へと発展する…。
S原:ぼく、じつは「ベートーベン」シリーズは観てないねん。
Y木:おまえなー。続編映画特集やのに、そんなんばっかりやん。普通は「part1と比べて~」とか言うやろ。
S原:ネットで調べると、今回は独立した話らしい。なので全然大丈夫やった。
Y木:そういう問題じゃなくて……まあええわ。
S原:ストーリーはシンプルやねん。主人公はサラという女の子。愛犬のセントバーナード(ベートーベン)といっしょに田舎に住む叔父さん(フレディ)のところへ行きます。この叔父さんは田舎の街で変人扱いされてるねん。ある日、主人公が森で釣りをしていると、ベートーベンがどこからともなく一枚のお札を拾ってきます。それが実は、1914年製造の非常に希少なドル札で、そこからその紙幣を狙う人々を巻き込んだ騒動になっていって……こういう感じです。
Y木:なるほど。
S原:この田舎町(クイックシルバー)はええ感じで枯れた雰囲気やねんけどな。水銀がでる影響なのか、ちょっと町の人が閉鎖的やねん。主人公を街の人々がジッとみつめる雰囲気は「SF/ボディ・スナッチャー」(1978)みたいな感じで、ちょっと怖い(笑)あと、ベートーベンが、ガラス越しにチワワといちゃつく場面があるねんけどな。あの「ミッドナイト・エクスプレス」(1978)の刑務所みたいやねん。
Y木:いやな例えやなあ……で、ベートーベンは、ストーリーにどう絡むの?
S原:犬は嗅覚が良いから、ドル札を見つけ出すために誘拐されます。ベートーベンは頭が良いから、大量のドル札をみつけます。悪い奴らはやっつけられます。主人公とベートーベンは家に帰ります。おしまい。
Y木:まあ、確かに話はシンプルやけど、そういうもんやろ。
S原:もうちょっと、人間の内奥とか哲学的な思考とか表現してほしかったかな。
Y木:そういう映画ちゃうわ。
S原:というか、ぶっちゃけ『犬が出てるの映画』だけやん?例えば、犬なんか散歩したら会えるやん?「ジェラシック・パーク」(1993)は普段見れない恐竜が見れるからスゴイわけやん?
Y木:そんなん言ったらおしまいやがな。
S原:なんで、わざわざ犬の映画を観ないといけないっちゃ!
Y木:知るか!なんで博多弁やねん。で、おまえの最終的な感想は?
S原:結構、面白かったで。いやあ、ベートーベンはカワイイね。ヨダレがダラダラたれていて、だらしがないけど、許しちゃう♡
Y木:なんだかんだで、楽しんでるやないか。
S原:でもなんというか。ちょっと言いたいこともあるのよなあ…
Y木:なに?
S原:映画としては、ちょっと子供っぽいな。
Y木:だから子供向きの映画なの!ええ大人がわざわざ観るもんちゃうの!
S原:さあ、みなさん。犬好きなら楽しめます。猫好きなら、「なんで犬ばっかり、こんなに映画に出るねん!」って忸怩たる思いでしょうね。というわけで、犬派も猫派もみんな仲良くね~!