S原:今回は「ゾンビ自衛隊」!
Y木:もうタイトルで終わってるよなあ…
(あらすじ)
ある日、富士の樹海にUFOが墜落する。その影響からか、富士の樹海周辺では奇怪な現象が続出する。そこで演習中の陸上自衛隊一個小隊が行方不明者の遺体捜索をしていたところ、突如死体がゾンビと化して襲ってくる。また、時を同じくしてヤクザが1人の人間を殺し、埋めようとしていると死体がゾンビと化して襲ってくる。さらにはグラビアアイドルも撮影をしていると突如ゾンビが現れ、スタッフの何人かは襲われてゾンビと化す。一個小隊、ヤクザ、グラビアアイドルらは町へ逃げ延びるが、そこでもゾンビが次々と出現して襲ってくる。
S原:いやー、懐かしかったー!
Y木:なんやねん、いきなり。
S原:だって、学生時代に散々観た自主映画そのものやもん(笑)
Y木:あーそういうことね。
S原:これ、パッケージみて「あ、面白そう」と思って観る人おるんやろか?いやいやー、おらんよ、そんな奴。
Y木:1人で勝手に話すなよ。まあB級映画ってわかったうえで、レンタルとかする人が大半やろな。「バカバカしくて笑える」というノリでしょ。
S原:その期待は裏切らない出来やで(笑)予想通りのZ級やし、特撮はチープやし、演技も何もあったもんやない。製作費としては最低レベルとちゃうかな。
Y木:結局、おもろいの?
S原:うーん、頑張りを認めたいけど、まあ面白くはないな。
Y木:やっぱり。
S原:でも主演女優は良かったで。
Y木:だれ?
S原:驚くなかれ、なんと!あの渡瀬美遊ですよ!
Y木:誰やねん。別に驚かへんわ。
S原:まあ、これが代表作やねんけどな。
Y木:もう女優としてキャリアが終わってるがな。
S原:でもこの女優はいい雰囲気やった。ツンとした表情がすごく良いしな。あともうひとり、みひろという女優がでてるねんけどな。やたらと太ももとかパンツをみせるねん。
Y木:セクシー担当やな。
S原:あとで調べたらAV女優やった。
Y木:なんでもありか。
S原:あとは隊長が、大矢剛功やねん。
Y木:だれ?
S原:みなさんご存じの、いぶし銀のプロレスラーやがな!
Y木:知るか、そんなやつ!
S原:いやー、大矢さんには試合後の売店で話しかけたことあるけど、ええ人やった。あのときにSWSに参加したのが果たしてよかったのか、評価が分かれるところやな…あなたはどう思う?
Y木:どうでもええわ。それで、この大矢って人は俳優もしてるんやな。
S原:まあ、信じられないくらい台詞を噛んでたけどな(笑)
Y木:なんやねん。
S原:水野晴郎や、ガッツ石松も真っ青の棒読み&棒立ち&カミカミ&無表情。こんなに硬い演技もなかなかお目にかかれないレベルやで、ほんま。
Y木:なんか聞いてると、ほめてるように聞こえるから不思議やな。俳優たちのレベルはええとして、要するにゾンビが襲ってくる典型的な映画なんやろ?
S原:そうそう。一応、自衛隊員VSゾンビ軍団なんやけど、とりたてて工夫もないし、ありきたりやったな。
Y木:でも、こういう映画ってそんなんばっかりやん。
S原:そうなんやけど、低予算でも工夫すればええのに、と思うなあ。せっかく自衛隊員がゾンビと戦うという設定やのに、とくに生かされていない。
Y木:例えば、自衛隊ならでは知識や技術でゾンビをやっつけるとか?
S原:そうそう。いくらでも面白くなりそうやん。でもそういうのは全くない。自衛隊員なのに現場で右往左往するだけ(笑)よく思うねんけど、こういう映画って「へえ、意外とおもろいやん!」とか「おお、このシーンはええなあ」とか思わせないとあかんタイプの映画やろ。
Y木:さあな、そこまでみんな期待してないんとちゃう?印象的なシーンはないの?
S原:とくにないなあ…あーそうそう。主人公(渡瀬美遊)は、女性自衛官なんやけど、ラストのほうで実はアンドロイドやと判明するねん。
Y木:それもなんだかなあ…
S原:奥歯を噛んだら、アンドロイドのパワーがでるという設定がナイスやろ?それで、ゾンビと戦っているうちに片腕がなくなって、日本刀で戦ったりするねんけどな。それはええねんけど、片腕の場面では、お腹で(腕を)隠しているのがバレバレ(苦笑)もうちょっと工夫してほしかったな。
Y木:だから、そういう映画なんでしょ。
S原:うーん、というわけでみなさん。ちょっぴり残念な出来ですが、渡瀬美遊のかっこよさと、大矢剛功の柔軟性のない演技は必見です。あなたの視野がぐっと広がること間違いなし!俳優志望の皆さんもぜひ参考にして下さーい!