S原:さあ、今回はゾンビとゾンビが戦います!
Y木:おまえも好きやなあ……
(あらすじ)
『処刑山 デッドスノウ』の続編となるホラー。仲間や恋人、さらには自身の腕を失いながらもナチスゾンビたちから逃げ出したマーティンだったが、事故を起こしてしまう。何とか一命を取り留めるが、病院で目を覚ますとゾンビの腕が移植されていて…。
S原:これは、「処刑山 デッド卍スノウ」(2007)の続編らしい。最初に予備知識なしで観た時にわかりにくかったけど、あらすじを読んで観たらすごく単純やったわ。
Y木:ゾンビVSゾンビか。完全にマニア向けやな。
S原:ゾンビ好きは多いし、映画のすそ野が広いよな。玉石混交と言いたいけど、体感としては7割くらいは駄作のような気が……(笑)
Y木:ゾンビマニアに怒られるぞ。
S原:うーん、でも、正直に言ってなかなか面白いのは少ないで。で、この映画の監督はノルウェーの人(トミー・ウィルコラ)やねん。なので、アメリカンなゾンビとはちょっと作風が違います。好きな映画は『バタリアン』(1985)らしい。シンパシーを感じるよな。
Y木:感じません。
Y木:映画としてはどうやったの?
S原:面白かったで。すごくテンポが早いし、キャラも単純明快。スプラッターもお笑い要素をいれて、「アホみたいな映画やなあ」と笑って観ていれば十分と思う。
Y木:いつものゾンビ映画と一緒やろ?
S原:一緒です(笑) 一言で説明すると「ゾンビがでてきて、てんやわんや」です。
Y木:てんやわんやって。
S原:前作では、主人公たちが、雪山でナチスのゾンビの大群に襲われて、仲間や恋人を殺されます。さらに主人公は右腕も失います。で、今作はその続きで、ナチゾンビに主人公が追われているところからスタートします。ナチゾンビは執拗に主人公を追いかけます。
Y木:なんで?
S原:前作を観てないからわからんけど、ナチゾンビが大切にしていた金品(お宝)を主人公が盗ったからみたい。でも、多分そのへんは大事じゃないんやと思う。ナチスの軍服を着たゾンビがカツカツと歩くとか、ゾンビに殺られた人の体から腸がビヨーンと飛び出るとか、そういう場面を撮りたいんやと思うで。
Y木:だいたいわかった。
S原:小ネタもええねんで。「アイ♥ノルウェー」のTシャツを着たゾンビとか登場するねん。
Y木:そんなTシャツ、世の中にあるんか。
S原:絶対にあるよ。だって、このまえ町で「アイ♥岩手」Tシャツを着ている人がおったで。岩手があるのに、ノルウェーもあるって。
Y木:「アイ♥岩手」……いや、郷土愛が深くてええことやけど。
S原:この映画に話を戻すと、主人公が病院でナチゾンビの偉い人(ヘルツォーク将校)の右腕を移植されるねん。この右腕が言うことをきかなくて、好き放題に動くから主人公の意図と反して、他人を殺しまくります。病院から助けてくれた少年を心臓マッサージをしようとして、胸を突き破ってしまう(笑) ここはおもしろいよ。
Y木:あーそう。話で聞くと面白さが分からんけど。
S原:いろいろあって、ゾンビスクワッド(ゾンビ対策チーム)という素人ヲタク3人と合流して、戦います。ナチゾンビたちは、タイガー戦車に乗ったりして、大暴れです。
Y木:設定は現代やろ。なんでタイガー戦車があるねん。
S原:それがな。なんと、驚くことにナチス博物館にあったのよ~。
Y木:なにが、「驚くことに」やねん。わざとらしいねん。
S原:なぜかタイガー戦車は砲弾をうちまくってた。どこに実弾があったんやろ(笑)
Y木:知らんがな。で、ソビエトゾンビはでてくるの?
S原:もちろん、でてきます。主人公の右腕パワーで、当時ナチスに虐殺されたソビエト軍捕虜を蘇らせます。さあ、おまちかね、ナチスとソ連のゾンビ対決だど!
Y木:はあ……(ため息)どうせあれやろ、最後はヒトラーゾンビがでるんやろ。
S原:いや、それはパート3のお楽しみらしい。
Y木:おいおい、パート3も作るつもりか。
S原:これ、評判が良いからな。そのあとに作った「セブンシスターズ」(2017)と「バイオレントナイト」(2023)がわりと評価が高いから、あり得ると思うで。
Y木:ヒトラーゾンビ……もう中学生(の精神年齢の人)向けやなあ……(虚無笑)
S原:さあ、というわけでみなさん。これはゾンビ好きならおススメです。体がドーン!って砕け散ったり、頭がバーン!って吹っ飛んだりするのを楽しめる人はマストバイ! 真面目な映画が好きな人は、スループリーズ!