あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

まだまだ知らない日本映画を10本発掘!「フルメタル極道」(1997)の巻

フルメタル極道 [DVD]

S原:今回はこれ。

Y木:どひゃー、なんやこれ。

(あらすじ)

一念発起して憧れの極道の世界に入った平凡な男・鋼は、組の謀略によって殺されてしまう。しかし、彼は奇天烈な博士の手によってサイボーグとして甦り…。

 

S原:こういうDVDって、よくレンタル店のすみっこに置いてるやろ。学生時代にレンタル店で働いてた時に「こんなん、だれが借りるねん?」と思ってたけど、世の中よく出来たもので毎回こういう映画を借りに来る人がいた(笑)

Y木:やっぱり固定ファンはおるんやろな。これは、うじきつよし主演か。ちょっと驚いたわ。

S原:音楽ファンには、「子供ばんど」やな。当時、友達に好きなヤツがいて、CD借りたけどピンとこなかったなー。

Y木:おれもそうやった(笑)あとは「カルトQ」の司会やな。

S原:いやー、まさにこの作品がカルトやと思う。ただ、レアなだけで価値があるかと言われると返事が出来ない…(苦笑)

Y木:でも、これはSF風で一応新しさを出そうとしてるやん。

S原:うん。全体のノリはいかにも「Vシネマ」。まあ、SFと言ってもお金もかけられないし、ロボットといっても肉襦袢(ロボットの柄のタイツ)を着てるだけやし(苦笑)

Y木:少々雑でも面白ければOKみたいなノリやな。

S原:基本的にはそう。勢いとグロといえばええんかな、ロボットになって刀をもってヤクザを殺しまくるとか、血糊がブシャー!とか、そういう味付けを楽しむ作品やと思う。

Y木:いやー、こういうファンには悪いけど、おれは昔からこういうのが苦手でなー。たけしの映画でさえ観てないくらい。

S原:北野武作品とはさすがに同列には語られへんと思うけどな(苦笑)でもまあ興味がない人には一緒かもな。

Y木:予算がないのを逆手にとって、勢いとかノリでスピード感で勝負する姿勢は認めたいけど、こういう映画ってやっぱりチープさが出てしまうやろ?そこがちょっとな…

S原:「悪ノリ」みたいなのを楽しめばええんやけどな。

Y木:それはやっぱりマニアというか好事家の世界のような気がする。これってストーリーは単純やろ。ヤクザがロボットで改造されるというだけやろ?

S原:そうそう。殺されたヤクザが、ロボットになって復讐するだけ。改造するのは、マッドサイエンティスト田口トモロヲ

Y木:あ!田口トモロヲか。ちょっと観てみたいかも(笑)

S原:メチャクチャやったで(笑)まあ田口トモロヲに限らず、みんな怪演って感じやったけどな。大杉漣とか北村一輝のファンは観ても損はないと思う。それよりも、この映画では、かなりエゲつないレイプシーンがあるねん。エログロで味付けはええねんけど、個人的にはあそこまでせなあかんのか、と疑問に思うなあ。

Y木:へえ、そんな過激なんや。

S原:ほとんど鬼畜AV。死体をレイプするし…ああいうのはちょっとな。あとは画質が悪いねん。画質レベルを求める作品じゃないと言えばそうなんやけど、ざらざらの画質では余計に安っぽく見えてしまう。ここはもったいないと思う。

Y木:あーわかるような気がする。

S原:切られた首が空を飛んでいくとか、胴体が真っ二つになるとか漫画チックなアクションは面白いし、下ネタ(改造されたときに、チ〇ポがデカくなったとか)もアリやと思う。けど、なんか全体的にテンポと言うか切れ味が悪くて、イマイチのれなかった。

Y木:おまえは、こういうのは好きそうやけどな。

S原:何故かはわからん…でも、これは個人的な好み以外の何物でもない。実際、「これ、最高や!」とホメてる人もいるしな。

Y木:たしかに人を選ぶタイプの映画やろうな。

S原:さあ、みなさん。なにかと賛否を呼ぶ三池崇志監督ですが、勢いだけはあります。「まともな映画」が好きな人はスルーしてください。絶対に家族で観てはいけませんよ。低予算の映画が好きな人にはおススメです!うじきさーん、これに懲りずにまたB級映画に出て下さーい!