S原:今回は、キャッチコピーの「勝手に戦え!」が秀逸すぎるこの映画!
Y木:DVD販売会社の担当者もやけくそなんやろうなあ。
(あらすじ)
201X年。地球に一体のエイリアンが潜入した。自由自在に姿を消せ、敵に乗り移れる能力を持つこの生物は、数々の惑星を滅亡させてきた強敵。そして、奴を追う、もう一人の宇宙人=アバターも地球人に変身し、捜索を開始した。一方、そんな事とは知らずに山にキャンプへやって来ていた大学生達は、一人。また一人とエイリアンの血祭りに。そう、人類根絶を企むエイリアンの戦いが始まってしまったのだ…
S原:これ、「勝手に戦え!」が素晴らしすぎて、Z級映画ファンの間では名が知れ渡ってるねん。
Y木:あーそう。
S原:マニア同士の会話では「アバター」とか「エイリアン」とか引き合いに出すときは、本家じゃなくてこっちがスタンダードらしいで。
Y木:適当に言うなって。怒られるぞ。
S原:ああ、大事なことを言い忘れた!
Y木:なんやねん。
S原:実は、別バージョンのパッケージもあるねん。
S原:こちらのキャッチコピーは「地!球!決!戦!」です。
Y木:これもなんだかなあ。
S原:こっちも頑張ってるけど、やっぱり「勝手に戦え!」のほうが良いよな。
Y木:どうでもええなあ……
S原:どっちがええかなあ。ネットでアンケートをとったほうがええやろうか?
Y木:そういう何の生産性もない行動はやめろ。しかしなあ、マニア以外はこんなん観ないやん。しかも、このタイトルって日本で販売するときに勝手につけてるんやろ。
S原:甘いです。
Y木:は?
S原:舐めてもらっては困ります。
Y木:いや、べつに舐めてないけどやな。
S原:本当に原題通りです。Aliens vs. Avatars です。
Y木:あーそう。
S原:しかも、あなた。
Y木:え?
S原:ちゃんと、エイリアンもアバターもでてくるのですよ!
Y木:当たり前やろ! そういう映画なんやから。
S原:しかも、Aliens vs. Avatars と複数形なのに、1体ずつしかでませんのですよ!
Y木:どうでもええわ!
S原:ちょ、待てよ。(キムタクのものまね)
Y木:なんやねんもう。
S原:「ゾンビVSゾンビ」(2007)では、赤いゾンビと緑色のゾンビはでてこなかったことを、あなたはお忘れか!? あれに比べれば誠実ですよ、あなた!
Y木:どうでもええわ! そもそも観てないし!
Y木:もうええから、はよ映画の話をしろよ。
S原:まあ、内容はとくに語ることないねんけどな。さっきも言ったけど、この手の映画ってごまかしが多いねんけど、一応、エイリアンもアバターがでてくるのが注目ポイントやな。
Y木:へえ。
S原:まあアバターの方は、普通の人の顔に青色の絵の具を塗ってたけどな。しかも名前が「アバ」という(笑)
Y木:中学校の文化祭みたいやな。もしかして、エイリアンのほうは「エイリ」とか言うんか?
S原:いや、「スカイス」です。
Y木:なんやねん、突っ込ませろよ。
S原:エイリアンは仮面ライダーの怪人みたいやったけどな。そのエイリアンが地球を襲ってくるねん。アバターはそのエイリアンを追って地球にやってきます。このアバターが宇宙船から地球にロボットを降ろすねん。その名も「ロボター」(笑)
S原:で、地球に降ろした衝撃でロボターは壊れます。
Y木:チャチなロボットやなあ。
S原:あーそのまえに女子2人が山登りをしてるねんけどな。「あー疲れたわー」と言って、いきなり上半身裸になる(笑)
で、その2人はエイリアンに襲われます。
Y木:それで?
S原:アバターは、ロボットが壊れたので、仕方なく地球に降りてきます。地球では、エッチなことしか興味がない少年ジャンプ(おもに金井たつお)の登場人物みたいな男女グループがいて、エイリアンとアバターの戦いに巻き込まれて……こういう映画です。
Y木:ラストは?
S原:もちろん最後はロボとエイリアンの戦いです。
S原:ロボの着ぐるみが重かったみたいで、すごくスローです。森の中で撮影しているので、たまに小鳥がチチチと鳴いて、牧歌的なムード満載です。あまり覚えていませんが、たしかアバターのほうが勝ったはずです。
Y木:緊張感ゼロやん。まあ、正直に言って面白くないわな。
S原:うん。誰が観るんだろうね、こんな映画?
Y木:お・ま・え・が・言・う・な!
S原:ちょちょ、ちょっと待って。
Y木:は?
S原:お・ま・え・が・言・う・な! って、「地!球!決!戦!」を意識して言ったんか?
Y木:やかましいわ!