あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

便乗映画特集!とくにインパクトのない「宇宙戦争 ファイナルインパクト」(2012)の巻

宇宙戦争 ファイナルインパクト [DVD]

S原:今回は実はバッタもんじゃない、こちらの映画!

Y木: えー、どう考えてもバッタもんやん。

(あらすじ)

H.G.ウェルズの原作を独自の新解釈で描いたSFパニックアクション。2012年11月28日午前6時。出勤しようと外に出たマリッサは衝撃的な光景に言葉を失った。巨大な三脚状の機動兵器が暴れ回っているのだ。それこそ地球外生命体の侵略行為の始まりだった・・・

 

S原:これは、トム・クルーズ主演の「宇宙戦争」(2005)に便乗した企画映画かと思ったら、なんとちゃんとH.G.ウェルズの小説「宇宙戦争」を原案にしてた。といっても、かなり「再解釈」して作ったみたい。

Y木: ふーん。じゃあ、ストーリーは一緒なんや。

S原:ほぼ一緒。というか、トム・クルーズの「宇宙戦争」も微妙な出来やのに、それを薄味にしたらそれは面白くなるわけがない(笑)

Y木: やっぱり、ダメ映画なんや。

S原:これはちょっと褒めようがない(苦笑)唯一良いと思ったのは、宇宙人(火星人?)が操る3つ足のロボットがウイーンウイーンと動くところかな。その特撮はよく出来てる。でもなー、とくに工夫もなく動くだけで、ひたすらのんびりと人間を襲うだけやねん。

Y木: お決まりやん。

S原:工夫がなさ過ぎるわー。なんかもう炭酸の抜けた炭酸水を飲んでるみたい。

Y木: そりゃ水やがな。

S原:そうやねん、これはただの水道水やねん。居酒屋に行って、わざわざ水道水を注文しないやろ。もうちょっと面白く作ってくれないとなあ…

Y木: 単純すぎると言いたいんやな?

S原:ほんまに、①宇宙人が襲ってくる ⇒ ②主人公たちが逃げまわる(ちょっとだけ反撃する)だけやからなー。

Y木: たしかオリジナルでは、地球にあるウイルスで、最後に宇宙人は自滅したやろ?

S原:今回は、それもなかった。だからひたすら、追いかけっこするだけ。

Y木: ちょっとは面白いところあるやろ。ツッコミポイントとか。

S原:うーん。そうやな…主人公の女性がボインで、やたらとパツパツの服を着ていることかな。キャッツアイみたいな感じかな。

Y木: ありゃレオタードやろ。

S原:あとは、オバマ大統領の本物の演説に勝手にアフレコしてる。「宇宙人がやってたから、急いで逃げて下さい!」「白人もアジア系も関係なく襲われます!」(笑)

Y木: おいおい。

S原:しかも、オバマ大統領はあっさりと死にます。

Y木: 大丈夫なんか?実在の大統領にそんなことをして…

S原:たぶん、この映画の出来をみたら、ホワイトハウスも呆れて訴訟とかもしないと思う(苦笑)えーと、あとはなにがあったかな、そうそう、仲間の女性がけがをして、水を飲みたいと言ったら間違って漂白剤を飲ましてしまう。

Y木: うわ、それギャグ?

S原:いや、大真面目やったよ。どうもピントがずれてるんやろうな。一応、携帯で宇宙人を隠し撮りするとかあるねんけど、全然ストーリーとかみ合ってこない。たしか人間を材料にした「赤い草」(血液で赤くなってる)を見つけるけど、それも伏線にならない。3足ロボットからビームが出て、人間が一瞬で蒸発するねんけど、食用のはずやのに蒸発させたら食べられへんやん。おまけに、3足ロボットが容赦なく人間を襲うときもあれば、急に怖気づいて逃げるときもある。もう設定もブレブレ(笑)そもそも、なんで宇宙人が襲ってくるのかわからんしな。

Y木: でも、それはオリジナルも一緒やろ。いきなり、わけがわからないまま宇宙人が来て大混乱するという話やん。

S原:そうなんやけどなあ、もっとサスペンスがないとなー。田舎のニワトリがケンカしているみたいなもんやで。

Y木: どういう例えや。そういえば軍隊は?

S原:初めの2日間で全滅した、という設定みたい。でも、主人公が隠れている町は10日間たっても、のんびりとロボットが歩いてたけどな。

Y木: なんやねん、それ。ラストはどうなるの?

S原:忘れたなあ(苦笑)たしか、敵の基地(?)みたいなところに行って、人間の捕虜を助けてたと思う。そして、『まだまだ、俺たちの戦いはここから始まるぜ!』って、夕陽に向かってこぶしを握り締めた場面でおしまい…やったと思う。

Y木: ジャンプの打ち切りか。

S原:まあ。そういう映画やったよ。というわけで、このブログの読者にもおススメ出来ないなー。他にもっとヒドイ出来の映画はありますが、ここまで退屈なのも珍しいです。というわけで、ワゴンで見つけても、マストスルー、プリーズ!