S原:さあ、今回はパシフィックじゃなくて、アトランティック!
Y木:これを作る奴・観る奴・ブログにかくお前みたいな奴……食物連鎖みたいやな。
(あらすじ)
深海から出現した“怪獣”により、アメリカ東海岸が壊滅的被害を受けてから数年。巨大怪獣の襲来に、巨大人型兵器“アルマダ・ロボット”で立ち向かう。だが、その猛威は想像をはるかに超えるものだった。ロス博士をリーダーとする特命チームは、怪獣の細胞を分析し弱点を突き止めようとする。その間にも、怪獣は合体によりさらにパワーアップ。ロスは自らアルマダ・ロボットに乗りこみ、怪獣を倒すため決死の戦いを挑むが…。
S原:これはイケます。
Y木:うそつけ。
S原:ほんまです。もちろん、めちゃくちゃ面白いわけではないよ。でもイケます。
Y木:ふーん、これがなあ……
S原:簡単に言うとロボットがちゃんとでてくるねん。しかも巨大ロボやで、巨大ロボ! ごっつい大きなロボやで!
Y木:幼稚園児か。
S原:やっぱりな、こういう風に作ってほしいねんなー。ロボット映画はこうでないといけません。
Y木:えーこんなん、パシフィック・リムのパクリやん。
S原:そんなん言ったら、「ライオンキング」だって「ジャングル大帝」のパクリやん。
Y木:え……いや、そうかもしれんけど……(動揺)
S原:そんなん言ったら、「ベストガイ」は「トップガン」の無許可のリメイクやん。
Y木:無許可のリメイクって、なんやねん。
S原:ま、楽しければOKってことよ、モナミ。
Y木:そういうことなんかなあ。
S原:でも肝心のロボのCGは良かったで。
Y木:ま、確かにこういう映画はロボットがかっこよく活躍すればええんやろうな。
S原:そうそう。ただ、やっぱりお金がかけれてないから、チープさは満載やけどな。
Y木:あらすじは?
S原:あーあらすじ? ムチャクチャやったで(笑) 「ロボ・ジョックス」って映画、あったやろ?
Y木:知らん。
S原:最高の映画なんやけどな。昔、レーザーディスクを貸したやろ?
Y木:借りたことも覚えてない。
S原:ふふふ。
Y木:なんやねん。
S原:いつものようにクールなY木さんに乾杯だな!
Y木:やかましいわ!
S原:この映画は、ちょっと「ロボ・ジョックス」に似てるねん。ロボットが、スムースに動くんじゃなくて、よっこらしょって重そうに動く。ここがええのよな。
Y木:ああ、重厚感があるんやな。
S原:そのわりに、すぐに空をびゅんびゅん飛んでたけどな。
Y木:どないやねん。
S原:あと凝ったというかユニークな点があるねん。それは、ロボットを動かすのにタイムラグがあるのよ。
Y木:タイムラグ?
S原:すぐに動かずに、ちょっと遅れて動くねん。
Y木:それやったら、怪獣にやられるやろ。
S原:うん、やられてた(笑) でも、ロボットの操縦するのに不利な条件がありながら戦うって演出はよかった。
S原:欲を言えば、もうちょっと「外連味(けれんみ)」が欲しかったかな。
Y木:ハッタリってことか? 具体的には?
S原:やっぱりロボが動くところがキモやん。お金がないから難しいとは思うけど、ロボを運搬する方法とか、重々しい格闘なんかは撮れてたと思うんやけどな。
Y木:日本のアニメみたいに?
S原:うまく盗めばええと思うねんけどな。「エヴァンゲリオン」もパイロットと同期しないと上手く動かないとか、動かせる時間が短いとか、ギリギリまでチューブで燃料をいれてるとか、そういう細かい設定や演出にヲタクは萌えるやん。「2001年宇宙の旅」も、宇宙船がスピーディーに進んだら味がないやん。ゆっくりと動くからリアルさがあるというか。
Y木:たしかにSFは、そういうところがあるかもな。
S原:そのへんは、惜しいです。あとはラストがな。
Y木:怪獣をやっつけておしまいやろ。
S原:もちろんです。最後は、細菌兵器みたいなのを怪獣の体に注入する方法を選ぶんやけど、このへんが甘い。さあ怪獣に細菌をどうやって注入するか?一か八かだぜ!って感じかな、と思ってたら、意外にあっさりと終わった(笑)
Y木:低予算やろうし、許したれよ。
S原:さあ、みなさん。これはロボット映画好きなら十分にイケます。もちろん本家とくらべてはいけません。心を広く保てばこの世から戦争もなくなるはず。そういう平和を愛する人におススメです~!