あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

便乗映画特集!トム・クルーズじゃない「宇宙戦争2008」(2005)の巻

宇宙戦争2008 [DVD]

S原:今回はトム・クルーズは出てこない宇宙戦争

Y木:「宇宙戦争2008」というタイトルの映画を2021年に観る空しさよ…

(あらすじ)

20XX年、地球はカルクー星人の攻撃にさらされていた。UFO編隊の猛威の前に、人類はエイリアンの軍門に降る。カルクー人の要求は800万人の生贄。伝染病に苦しむカルクー人は、血清となる地球人の血液を必要としていた。抽選で選ばれた犠牲者たちは、次々とUFOの母船に収容されてゆく。娘を連れ去られたチェイス博士は奪還を決意。レジスタンスと手を結び、ある計画に着手するが…。

 

S原:これ、たぶんテレビ映画やと思う。宇宙人が地球を襲ってくる理由が、人間の血液(血清)を採取するためで、宇宙人の名前は「カルクー人」(笑)すごくセンスのある設定やろ。

Y木:カルクー人て…(遠い目)

S原:もちろん、パッケージのような場面はなくて、田舎の方でチマチマ戦っているだけ。さえない大人たちが、なんとなくサバイバルゲームをしている映画やった(笑)

Y木:あーいつものパターンね。

S原:ちょっと面白いのは、カルーク人は病気で地球人の血液で治るから、地球人に血液を差し出せと脅す。地球人たちは800万人をチョイスして宇宙人に差し出す。ちなみにアメリカのノルマは80万人らしい(笑)大統領は「ノルマをこなさないと、怒られちゃうゾ!ガンバ!」と懸命にがんばります。

Y木:島耕作か。

S原:やがて主人公の娘が(採血対象者として)選ばれてしまう。主人公は娘を助けに行く。「娘のため父親が悪戦苦闘するゾ!ファイト!」という米国人が大好きな物話やな。

Y木:どうせ主人公はマッチョで、単身乗り込むんやろ?

S原:全然マッチョじゃないで。今回の主人公はしょぼいオッサンで、レジスタンスというかゲリラたちに助けてもらってた(笑)でも、途中にででくる秘密武器が面白くてな。段ボールで作ったハリボテのでっかい三角形のレーザービーム砲で、これで何でも溶かしてしまうという設定らしい。みんなは、「すげえ武器だぜ!」「これで勝ちだぜ!」「地球人をなめんじゃねえ!」と、盛り上がる。

Y木:あー、そのレーザーでカルーク人を一網打尽!ってわけやな。

S原:いや、そのあとレーザー砲は使わずに普通に拳銃で撃って殺してた。

Y木:頼むから使ってくれよ、レーザー砲。

S原:あと面白いのは、カルーク人の設定でな。地球人と全く外見が一緒やねん。

Y木:B級映画でよくある「擬態」やな。

S原:いや、ほんまにそっくりなだけやったわ。もう「擬態」とか「変身」とか設定も面倒やったんやろな。普通に英語もしゃべって地球人と言い合いしてるし。唯一地球人と違うのはですねえ、カルーク人は眉毛が白い!(笑)

Y木:うわー……

S原:あとは、ほっぺたに丸い銀色の瓶のふたがくっついている(笑)ほっぺたの瓶のふたで、宇宙人かどうか見分けるという。

Y木:高校の学園祭のコスプレでも、もうちょっとマシちゃうの?

S原:まあな。今思えば、「宇宙からのメッセージ」(1977)のガバナス人は失笑されてたけど、この映画を観るとあれはあれでよかったと理解できたわ。

Y木:ガバナス人て…(遠い目)

S原:しかも、ほっぺたの瓶のふたは通信機になってる(笑)さすがに宇宙人は、スマホ要らずで便利な世界に住んでるわ。

Y木:嫌やなあ…ほっぺたにミニ携帯が付いてるなんて。

S原:あと、驚いたのが「ロッキー」(1976)のアポロ(カール・ウェザース)がでてるねん。あのアポロやで?おれたちのブラザー、頼むから仕事を選んでくれよ~。

Y木:誰がブラザーや。どうでもええくせに。

S原:まあ、大したことない映画やったけど、いかにもB級な感じのしょぼいVFXや物語が、ええ味をだしてるねん。あと、これ、実はユニバーサル映画やねん。いつかUSJにも、この映画のアトラクションが出来るんやろうな。白い眉毛で、みんな瓶のふたをほっぺたにつけてパレードしたりな。

Y木:せえへんわ。

S原:というわけで、大したことない映画でしたが、お好きな人はどうぞ~!