あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「陽だまりのイレブン」(1998年)の巻

 

陽だまりのイレブン [DVD]

 

S原:今回はこちら!

Y木:「陽だまりのイレブン」…おまえ、よくこんな映画みつけるなあ。そしてよく観ようと思うよなあ、ええ年して(馬鹿にした眼)

 

 (あらすじ)

サッカーの神様 “ジーコ”主演!さわやかな感動と笑いで贈るファミリー・エンタテインメントの傑作

サッカーの神様ジーコ。彼が最強のチームを目指し集めた少年達はいずれも一癖ある子供達ばかり。激しい練習に根をあげふてくされる彼らにジーコは四苦八苦するが、そんな時、さらに想像だにしなかった大事件が起こってしまう・・・。ジーコのスーパー・テクニックもたっぷり収録。サッカーファン必見の話題作!(アマゾンより引用)

 

S原:いや、この映画はすごいねんって!まあ、ジャケットをもう一度見てよ!

Y木:え?

S原:よく見て下さい!ジーコの目が笑ってません!

Y木:おお、ほんまや。ジーコのこの映画に対するスタンスが分かるな。

S原:どや?観たくなったやろ?

Y木:いやー観たいと思わんなあ。こんな陳腐なストーリーやし、サッカーも興味ないし、ファミリー映画は苦手やし、というかファミリーはおらんし…

S原:あまーーーい!

Y木:なんやねん、大きな声出して。

S原:この「あらすじ」は、嘘やねん。

Y木:え?

S原:ほんまに、こんなストーリと違うねん!

Y木:え?サッカー好きな子供が喜ぶような映画なんやろ?

S原:なんとこの映画のDVDの裏面の解説は、事実を伝えていません。つまり嘘です!

Y木:えー、映画の出来云々とかでなくて、あらすじが堂々と間違っているってこと?

S原:そうやねん。たぶんDVD販売会社の担当者も映画を観ずに解説を書いたんやろな。

Y木:おいおい。「ジーコのスーパーテクニックもたっぷり収録」って書いてあるがな。

S原:そんなシーンは、ありません。

Y木:ちょっとは、サッカーボールを触るんやろ?

S原:小汚いおじさん相手に、広めの空き地でのんびりとサッカーしたり、子供相手に手を抜いたサッカーをします。そしてゴールを決めたら「コケコッコー!」と叫びます。

Y木:コケッコッコー…?

S原:ジーコですから。

Y木:…意味が分からんけど、まあええわ。それで、どんな映画なんや?

S原:えーとですね、これはSFです。

Y木:え?

S原:ほんまにSFやねん。ある少年サッカーチームに、ジーコがコーチで来てくれるねん。子どもたちを選抜するんやけど、金持ちのボンボンはメンバーから外されるねん。それで、ボンボンが父親に頼んで「ジーコのクローン」を作るねん。

Y木:意味が分からんねんけど。

S原:誰もわからんよ、こんな映画。

Y木:いやいや、おまえが選んだんやろ!

S原:ワゴンセールで見かけるとつい買ってしまうのよなあ…そんなに欲しくないのになあ…(遠い目)

Y木:まあ、それはええわ。で、それからどうなるんや?

S原:ジーココピーロボットは本物と違って性格が悪いから、少年たちを戸惑わせるねん。腹筋をさせたりな。

Y木:腹筋…

S原:『ジーコのコピーだからジーコピーだよ』っていう名セリフまであるねん。

Y木:ジーコピー…なんかスゴイ映画かも…という気がしてきたわ。

S原:まあ、いろいろとのんびりと出来事があって映画はハッピーエンドやねんけどな。

Y木:端折りすぎやろ。興味ないけど、もうすこし説明してくれ。

S原:あ、「日本」という文字のハチマキをつけてる少年がいたな。登場シーンの音楽が中華風やけど(笑)

Y木:外国映画あるある、やな(笑)

S原:でも、ハチマキの文字「日本」がずっと上下さかさまやねん(苦笑)ジーコって、日本代表の監督もした人やで。ジーコも気づいてくれよ…と悲しくなるわ。

Y木:おれはサッカーに興味ないけど、ジーコって偉人やろ?

S原:野球漫画でいうと水島新司先生かな。

Y木:神様やないかい!そんな人がこんな映画にでてもええんやろか…

S原:まあ、水島先生も「映画版ドカベン」にでてから、おあいこやろな。

Y木:おあいこって…

S原:問題は、ラストやねん。

Y木:どうせベタに大団円なんやろ?

S原:そやねんけどな、最後に子供同士が接吻するねん。それも、サッカーの練習中に。みんなの見ている前で。

Y木:子供同士か。なかなかシュールやな。

S原:しかもな、〇〇が××にキスするねん!

Y木:べつにええやんけ!最低なのは、おまえやわ!

S原:さあジーコの緊張感のない姿を堪能したい人は、この映画をワゴンでみつけたらマストバイですよ!