あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「ハウンド」(2015年)の巻

ハウンド [DVD]

 

 

Y木:また、こんな映画かいな。

S原:今回は、これ!ワンちゃんが襲ってくるお話です。

Y木:おれは観ないで。勘弁してや。

 

(あらすじ)

犬の群れが突如人間に襲い掛かるパニックスリラー。20XX年のある夜、隕石群が地球に接近。その隕石が発するパルスにより、あらゆる種類の犬が突然凶暴化してしまう。アメリカのある街では、デイヴたち家族4人が決死のサバイバルに挑んでいたが…。(アマゾンより引用)

 

S原:今回の映画の話をするまえにひとつ報告があるねん。ぼくらの大学時代の友人にF吉っておるやろ?

Y木:おー久しぶり。

S原::このまえの「陽だまりのイレブン」の巻を読んでくれたみたいで、あいつから連絡がきたんや。

Y木:へー。

S原:F吉曰く

『S原よ、ジーコ水島新司に例えるのは違うと思うで。こういう風に直すべきや』

(UPした会話)

   Y木:おれはサッカーに興味ないけど、ジーコって偉人やろ?

  S原:野球漫画でいうと水島新司先生かな。

  Y木:神様やないかい!

     ↓↓

’(F吉が訂正してほしい部分)

Y木:おれはサッカーに興味ないけど、ジーコって偉人やろ?

S原:水島新司の野球漫画で言うなら野村克也岩田鉄五郎あたりかな。

 Y木:神様やないかい! 」

 

Y木:なんやねん、F吉もヒマなんか。

S原:ここに謹んで訂正しお詫びいたします。

Y木:どーでもええわ!

 

S原:さて、今回の映画はワンちゃんが大活躍しちゃうよ~人を襲っちゃうよ~

Y木:なんか、ありがちな設定やな。

S原:昔はよく動物パニックものってあったやろ?いまでもワゴンセールのなかで、細々と生き残っているジャンルやねん。

Y木:昔からほとんどそのテの映画を見てないから、わからん。

S原:あ、思い出したわ。「猛獣大脱走」とか酷かったなあ(遠い目)

Y木:どうでもええねん。

S原:でも「アニマル大戦争」よりはマシかもな。あなた、どう思う?

Y木:知らんわ!

S原:あ、蜂が襲ってくる「スウォーム」の音楽はかっこええねんで。あの「オーメン」のジェリー・ゴールドスミスね。弦楽器を擦って、蜂の羽音みたいにしているねん。

Y木:お、それは聞いてみたいかも。ま、たしかに音楽で緊迫感をだすの重要な要素やろうけど、この映画の音楽はどうなんや?

S原:ま、とくに印象に残らんなー。

Y木:なんやねん。大体、なんで犬が襲ってくるの?

S原:緑色のちいさな隕石が落ちたからやねん。

Y木:え?

S原:そのパルスで、ワンちゃんがおかしくなるねん。そのときに、わかりやすくシンセの音で「ピャー」と音が出るねん。

Y木:へー…

S原:昔のダサいフュージョンみたいな音色やで。

Y木:あー、そう…(無表情)

S原:おいおい、もうすこし興味持ってくれよ。

Y木:だって、そんな犬を好きちゃうし。

S原:いや、ワンちゃん好きの人は観ないほうがええよ。

Y木:あれやろ?登場人物たちが『犬が好きやから、殺せない』という葛藤とかあるんやろ?『わたしが飼っていた犬なのに、殺せないわ!』とか。

S原:みんなバンバン、ワンちゃんたちを殺してたよ。

Y木:えー…

S原:ほんまやで。素手でも、ナイフでも、バットでも、拳銃でも。いろんな手段でワンちゃんは殺されるよ。

Y木:…なんか最低とちゃう?

S原:観ていて気分は滅入ります。ワンちゃんが好きな人は、こんな映画観ないやろな。

Y木:犬の映画なのに、犬好きな人は観ないという二律背反(笑)

S原:でも、ワンちゃんが苦手な人も観ないと思うねん。だって、犬が襲ってくるんやから気分悪いやろ?結局、だれもこの映画に興味を持たないという事態に…

Y木:じゃあ、だれをターゲットにして製作してるねん。

S原:わからんなあ。ストーリーを少し話すとな、最初に女性3人組がでるんやけどな、微妙に美人じゃないねんな。

Y木:知らんがな。

S原:あと、ワンちゃんが目の不自由な人を襲ったり、妊婦を襲ったりしてな。

Y木:それってええんかいな。娯楽映画とはいえ、モラルが…

S原:何も考えてないんやろな。でも、ワンちゃんが怒っているシーンはちゃんと撮影してたで。

Y木:DVDのジャケットでは、犬の眼が赤くなってるもんな。

S原:いや、ワンちゃんの眼は赤くならへんよ。

Y木:なんやねん。でも、たしかにものすごい数の犬が襲ってきたら、ちょっとビビるかも。

S原:いや、そんなにワンちゃんの数は多くないよ。田舎の出来事やし。

Y木:えー、犬の数が少ないの?たくさんの犬が襲ってくるシーンが見どころと違うんか。パニックものとか、そういうところにサスペンスが生まれるんやろ?

S原:ま、大人の事情やろな。

Y木:そこまでして、なぜ犬が襲ってくる映画を作らないといけないのか。

S原:でもな、こういう映画が一番困るねん。

Y木:なにが?

S原:なんちゅうんかな。ほんまに面白くないほうにぶっ飛んでたら、おもろいやろ?

Y木:いわゆる「面白くなさすぎて、面白い」「一回転してこれはアリ」とかやな。

S原:なんかな、普通やねん。あ、犬は怖い→人が逃げている→なんか大変そうだねっていう感想やねんな。

Y木:B級映画は、そういうもんやろ、もう観るのをやめろよ。

S原:まあ、ひとつだけ製作者側のメッセージがあって、それはちゃんと受け取ったわ。

Y木:どんな?

S原:「ワンちゃんに優しくしましょう」

Y木:絶対、違うやろ。

S原:じゃあ、「隕石に気を付けましょう」

Y木:なんやねん、もう…