Y木:また、こんな映画かいな。
S原:今回は、これ!ワンちゃんが襲ってくるお話です。
Y木:おれは観ないで。勘弁してや。
(あらすじ)
犬の群れが突如人間に襲い掛かるパニックスリラー。20XX年のある夜、隕石群が地球に接近。その隕石が発するパルスにより、あらゆる種類の犬が突然凶暴化してしまう。アメリカのある街では、デイヴたち家族4人が決死のサバイバルに挑んでいたが…。(アマゾンより引用)
S原:今回の映画の話をするまえにひとつ報告があるねん。ぼくらの大学時代の友人にF吉っておるやろ?
Y木:おー久しぶり。
S原::このまえの「陽だまりのイレブン」の巻を読んでくれたみたいで、あいつから連絡がきたんや。
Y木:へー。
S原:F吉曰く
『S原よ、ジーコを水島新司に例えるのは違うと思うで。こういう風に直すべきや』
(UPした会話)
Y木:おれはサッカーに興味ないけど、ジーコって偉人やろ?
Y木:神様やないかい!
↓↓
’(F吉が訂正してほしい部分)
Y木:おれはサッカーに興味ないけど、ジーコって偉人やろ?
S原:水島新司の野球漫画で言うなら野村克也か岩田鉄五郎あたりかな。
Y木:神様やないかい! 」
Y木:なんやねん、F吉もヒマなんか。
S原:ここに謹んで訂正しお詫びいたします。
Y木:どーでもええわ!
S原:さて、今回の映画はワンちゃんが大活躍しちゃうよ~人を襲っちゃうよ~
Y木:なんか、ありがちな設定やな。
S原:昔はよく動物パニックものってあったやろ?いまでもワゴンセールのなかで、細々と生き残っているジャンルやねん。
Y木:昔からほとんどそのテの映画を見てないから、わからん。
S原:あ、思い出したわ。「猛獣大脱走」とか酷かったなあ(遠い目)
Y木:どうでもええねん。
S原:でも「アニマル大戦争」よりはマシかもな。あなた、どう思う?
Y木:知らんわ!
S原:あ、蜂が襲ってくる「スウォーム」の音楽はかっこええねんで。あの「オーメン」のジェリー・ゴールドスミスね。弦楽器を擦って、蜂の羽音みたいにしているねん。
Y木:お、それは聞いてみたいかも。ま、たしかに音楽で緊迫感をだすの重要な要素やろうけど、この映画の音楽はどうなんや?
S原:ま、とくに印象に残らんなー。
Y木:なんやねん。大体、なんで犬が襲ってくるの?
S原:緑色のちいさな隕石が落ちたからやねん。
Y木:え?
S原:そのパルスで、ワンちゃんがおかしくなるねん。そのときに、わかりやすくシンセの音で「ピャー」と音が出るねん。
Y木:へー…
S原:昔のダサいフュージョンみたいな音色やで。
Y木:あー、そう…(無表情)
S原:おいおい、もうすこし興味持ってくれよ。
Y木:だって、そんな犬を好きちゃうし。
S原:いや、ワンちゃん好きの人は観ないほうがええよ。
Y木:あれやろ?登場人物たちが『犬が好きやから、殺せない』という葛藤とかあるんやろ?『わたしが飼っていた犬なのに、殺せないわ!』とか。
S原:みんなバンバン、ワンちゃんたちを殺してたよ。
Y木:えー…
S原:ほんまやで。素手でも、ナイフでも、バットでも、拳銃でも。いろんな手段でワンちゃんは殺されるよ。
Y木:…なんか最低とちゃう?
S原:観ていて気分は滅入ります。ワンちゃんが好きな人は、こんな映画観ないやろな。
Y木:犬の映画なのに、犬好きな人は観ないという二律背反(笑)
S原:でも、ワンちゃんが苦手な人も観ないと思うねん。だって、犬が襲ってくるんやから気分悪いやろ?結局、だれもこの映画に興味を持たないという事態に…
Y木:じゃあ、だれをターゲットにして製作してるねん。
S原:わからんなあ。ストーリーを少し話すとな、最初に女性3人組がでるんやけどな、微妙に美人じゃないねんな。
Y木:知らんがな。
S原:あと、ワンちゃんが目の不自由な人を襲ったり、妊婦を襲ったりしてな。
Y木:それってええんかいな。娯楽映画とはいえ、モラルが…
S原:何も考えてないんやろな。でも、ワンちゃんが怒っているシーンはちゃんと撮影してたで。
Y木:DVDのジャケットでは、犬の眼が赤くなってるもんな。
S原:いや、ワンちゃんの眼は赤くならへんよ。
Y木:なんやねん。でも、たしかにものすごい数の犬が襲ってきたら、ちょっとビビるかも。
S原:いや、そんなにワンちゃんの数は多くないよ。田舎の出来事やし。
Y木:えー、犬の数が少ないの?たくさんの犬が襲ってくるシーンが見どころと違うんか。パニックものとか、そういうところにサスペンスが生まれるんやろ?
S原:ま、大人の事情やろな。
Y木:そこまでして、なぜ犬が襲ってくる映画を作らないといけないのか。
S原:でもな、こういう映画が一番困るねん。
Y木:なにが?
S原:なんちゅうんかな。ほんまに面白くないほうにぶっ飛んでたら、おもろいやろ?
Y木:いわゆる「面白くなさすぎて、面白い」「一回転してこれはアリ」とかやな。
S原:なんかな、普通やねん。あ、犬は怖い→人が逃げている→なんか大変そうだねっていう感想やねんな。
Y木:B級映画は、そういうもんやろ、もう観るのをやめろよ。
S原:まあ、ひとつだけ製作者側のメッセージがあって、それはちゃんと受け取ったわ。
Y木:どんな?
S原:「ワンちゃんに優しくしましょう」
Y木:絶対、違うやろ。
S原:じゃあ、「隕石に気を付けましょう」
Y木:なんやねん、もう…