あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

まだまだあります!(たぶん)知られざる日本映画を12本観る!「殺人蜂 キラー・ビー」(2005)の巻

殺人蜂 キラー・ビー

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S原:今回は日本映画では珍しい昆虫パニックホラー!

Y木:へえ。

 

(あらすじ)

同じ地域で活動するガールスカウトの有志で行われる、毎年恒例の夏のキャンプ。リーダーの美和、百合子、淳子、真由美、由香、友子、晃子の7人に“スキップ”(活動に協力する大人)を務める百合子の父・真壁で構成されたチームが、閉鎖されたスキー場に現れる。夏の間は、絶好の貸切キャンプ地となるのだ。さっそくメンバー達は薪拾いや水汲みなど、キャンプファイアーの準備に取りかかる。薬草を探しに出掛けた晃子は、満開となって咲き誇るヤナギランの花を見つける。茂みを掻き分け、花に近づいていく。その時、虫の羽の音がして、晃子の耳元を何かがかすめた。それは殺傷力のある毒を持つ恐怖の蜂だった!

 

Y木:虫が襲ってくる映画って一時期流行ったよな。「スウォーム」(1978)とか。

S原:あれ、内容はイマイチやけどサントラがかっこええねんで。ジェリー・ゴールドスミスね。でも、いまでも細々と虫や動物が襲ってくる映画は作られてるから、それなりに需要があるんやろうな。

Y木:まあ、気持ち悪さと怖さがあってホラーとしては作りやすいんやろ。で、この映画はどうやったの?

S原:……………(微笑)

Y木:そういうことか。

S原:普段、B級映画とか観ていない人っておるやん?

Y木:おるな。

S原:小室圭さんとか。

Y木:おまえ、小室圭さんに恨みでもあるんか。

S原:例えば、そういう免疫のない人にやな。「B級映画ってどんなのですか?」って聞かれるとするやん?

Y木:聞かれへんけどな。

S原:そうしたときに、カバンからこのDVD取りだして、プレゼントしたらええと思う。

Y木:そんな機会のために普段からカバンにいれておくんかい。面倒やな。

 

日本映画 殺人蜂 に対する画像結果

 

S原:なんというか、この映画は本当にチープやねん。もちろんお金がないのが一番の原因やと思うけど、全然作り手に創意工夫を感じないのがちょっとなあ。

Y木:そのまんまってことか。

S原:そうそう。ほんまに上のあらすじだけやねん。それも、蜂に襲われる ⇒ 死ぬ ⇒ 生き残った女子たちが逃げる ⇒ そのなかの一人が蜂に襲われる ⇒ 死ぬ ⇒ 生き残った女子たちが逃げる ⇒ そのなかの一人が蜂に襲われる……の無限ループやねん。

Y木:なんとなく想像がつくなあ。というか、蜂の大群が襲ってくるんやろ?

S原:そういう場面は少ない。基本は一匹です。

Y木:え、一匹? それに刺されて死ぬんか。特別な毒素を持った蜂とか、そういう感じ?

S原:途中で集中力が切れたから説明があったかもしれんけど、たぶん普通の蜂やと思う。たしかに刺されたら死ぬこともあると思うけど、「即死」という設定ならもう少し説得力が欲しいです。

 

 

S原:あとは女子たちのオツムがなあ。

Y木:それはしゃーないやろ。

S原:こういう映画を観てるといろんな疑問がわくやん。それに上手く応えないと、「突っ込みポイント」になってしまうやろ。

Y木:疑問って例えば?

S原:例えば「なぜ、蜂がしつこく人間を襲うのか」「なぜ逃げても追いかけてくるのか」「なぜ全員が即死なのか」「なぜ女子たちは蜂から逃げる方法を考えないのか?」「うまく逃げる方法(蜂の動きを逆手にとる方法)はないのか?」「なぜ蜂に刺されないように、上着を着るとか肌を隠さないのか」「どこに行って何をすれば助かるのか」。こういうのがハッキリしないまま逃げ回るだけで、単調な演出やからすぐに飽きてしまう。

 

 

Y木:要するに下手なんやな。

S原:下手と言うかなんというか……ちょっとどう表現したらええかわからんけどな。蜂がチープなCGとか音声が良くないとかは、ぼくは平気やねん。そういうところに予算がかけられへんのは痛いほど分かるから。でも、この映画の企画を考えたときに、同じジャンルの映画を観てないんちゃうかなあ。ちゃんと長所短所を確認して、自分たちの映画作りに生かせばええのに……(ため息)

Y木:今回は厳しいな。

S原:スタッフキャストには申し訳ないけど、これを面白く感じる人は、ほぼいないと思う。昆虫パニックで怖さを出すのは難しいし、日本で蜂が襲ってくる映画を作った気概は称えます。でも、気概だけでは……。ということで、よほどのマニアのみ観てください!