あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「最強兵器女子高生RIKA」(2008)の巻

最強兵器女子高生RIKA(ソフトデザイン版) [DVD]

Y木:おいおい、またこんな映画かいな。勘弁してくれ。

S原:ぼくも観るのに疲れてきたんやけどな、中古店で見つけるとついつい買ってしまうねんなあ(苦笑) 

(あらすじ)

2年前、家出したおじいちゃんに会いに、学校をサボって電車に飛び乗ったリカ(工藤里紗)。しかし、たどり着いた街は、ゾンビたちがうごめく最悪の場所だった。わけもわからず、なんとかゾンビ軍団から脱け出し、おじいちゃんの別荘に到着したリカだが、そこでも次々とゾンビの群れが現われ・・・・そして、遂にゾンビに襲われたリカに祖父の天才外科医・隆平(きくち英一)は、ある“手術”を行う。果たしてリカは、ユウジ(河合龍之介)や崇(山本剛史)たちと一緒に、この危機を脱出できるのか!?ゾンビ+スプラッター+アクション・・・・なんでもありの新感覚ノンストップ・ゾンビムービー、ここに誕生!!

 

Y木:これ、だいぶ前に同じような映画を紹介せんかった?

S原:「ゴーストリベンジャーJK」(2010)やな。映画の出来は、あれと同じくくらいかな。ストーリーは、あってないようなもんやねん。上のあらすじの通りで、それ以上でもそれ以下でもない。

Y木:まあ、そうやろうな。でも、こういう映画ってゾンビが襲ってくる場面が見どころとちゃうの?

S原:そうやけど、残念ながらチープやったわ。要するに自主製作のノリなんやけど……これ劇場公開したらしい。それはともかく、こういう映画は、やっぱり主役が魅力的どうか?に尽きると思う。

Y木:このての映画のとき、おまえから、毎回そのセリフを聞くような気がするぞ。

S原:だって、ほんまにそうやねんもん。この映画は、工藤里紗という女優が演じているんやけど、ところどころ表情が良いねん。でもそれを生かしきれてないから、もったいない。あてがきって言うんかな、もっと工藤里紗に合わせたキャラクターを作ってあげればええのに。

Y木:でも、これって「ゾンビと戦う女子高生」を描くのがメインやろ。ちゃんと日本刀を持ってるやん。それで十分ちゃうの。
S原:マニアはそうなんかなー。いやーぼくは物足りないなー。ストーリーを少し話すと、主人公は、普通の女子高生です。ある日、おじいちゃんのすむ街に行くと、そこはゾンビだらけでした。主人公は右腕をゾンビに噛まれます。このままではゾンビになってしまう。おじいちゃん(アルツハイマー)が、突然主人公の右腕を切り落とします。そして、最強ゾンビ・ハンターの腕とつけかえます。それには日本刀がついています。シャキーン!

Y木:みんな、そういうのが好きやなあ……(遠い目)

S原:ゾンビがはびこっている町(地方都市)を救うために、ラスボスを倒しに行きます。

Y木:ラスボス?

S原:ゾンビの親分です。その名もグロリアン。それをやっつければ、街は平和になります。死んだ人も生き返ります。ドラゴンボール神龍です。

Y木:なんやねん、それ。

S原:ちなみに、ラスボスはゾンビではなく着ぐるみです。あなたに突っ込まれる前にいいますが、そういう映画やから仕方ありませんのです!(怒)

Y木:なんで怒ってるねん。

S原:あとは、たぶんAV女優(?)が出演してて、胸をだしたりしているうちに、ゾンビに襲われます。

Y木:それも定番やなー。

S原:ちょっと珍しいのは、「ゾンビが誕生する」理由を説明することかな。

Y木:なんでゾンビが誕生したの?

S原:高齢化社会がすすんで、困った政府が「安楽死薬」を作る。その開発に失敗してゾンビになってしまうという設定やった。

Y木:……それ、つじつまが合ってないやん。

S原:ラストのクライマックスは、着ぐるみと女子高生の殺陣やねんけど、実はここは意外と良かった。あーこれがやりたかったのねえ、って理解できる(笑)だけど、やっぱり手垢がついた題材やろ。女子高生、ゾンビ、日本刀とか、アニメ的なのはOKやねん。だけど、工夫なくそのまま撮ったら、既視感だらけやし、予算がない分余計にチープになるって。せめて、どこかで勝負してほしかった。

Y木:いやーもう好きで好きでしょうがないんとちゃう?こういう世界が。

S原:そうなんかもなあ。で、ラストのバトルの後に、アメリカ軍のミサイル攻撃でみんな死亡(?)というとってつけたようなどんでん返しがあるねん。

Y木:とってつけたんやろうな。

S原:さーみなさま。もうこれ以上は言いますまい。たぶん観なくても、あなたの人生には影響しませんよ。マイナーであること以外に何の価値も見いだせない映画ですが、出来が悪いことを笑うタイプの映画でもないのが、困ったちゃんです。残念ながら、おすすめできません。でも、女子高生が、日本刀を振り回す場面が好きな人にはたまらないでしょう。そういうフェチがある人だけ、マストバイです!