S原:さあ、今回はトカゲ対ヘビ!
Y木:興味ねえー……
(あらすじ)
環境保護団体の一行は軍による実験の実態を暴こうと、TVクルーと共に民間人立ち入り禁止のイスラ・ダマと呼ばれる孤島へ上陸する。だが、米軍の極秘実験(遺伝子操作)によりコモドオオトカゲとキングコブラは共に巨大化していたのだった・・・
S原:これ、マイケル・パレが主演やねん。
Y木:「ストリート・オブ・ファイヤー」(1984)のマイケル・パレか、懐かしいな。しかし、こんな映画にでるんやなあ。
S原:「ストリート・オブ・ファイヤー」は最高やったのになあ。
Y木:たしか、そのあとは「フィラデルフィア・エクスペリメント」(1984)にでてたやろ。
S原:そうそう。「ストリート・オブ・ファイヤー」でマイケル・パレのファンになった女子たちが観に行ったら「え? なんかB級映画っぽくない?」って戸惑ったという(笑) で、「つぎは、スピルバーグの映画とかでるよね?」「せめてジョー・ダンテ監督の映画にでてほしいっちゃ」とかすかな希望を抱いていたのに、次は「プラネット・オブ・ファイヤー」(1985)、その次は「ザ★ジャスティス/復讐の銃弾」(1986)やもんなあ……
Y木:こんな映画があったこと自体、忘れられてるんちゃうの。
S原:さらに、そのつぎは「華麗なる不倫」(1987)。
Y木:「華麗なる不倫」…? なんやねん。しょーもなさそうな映画やな。
S原:ネットでも「華麗なる不倫」はほとんどレビューがないから、どんな映画かわからんねん。観た人は、ぜひコメントで感想を教えてください。で、この「華麗なる不倫」もそうやけど、ちょっとマイケル・パレのウィキペディアみてよ。普通に生活している一般人が知りようもない映画ばっかりやから。
Y木:B級映画専門俳優まっしぐらやな。
S原:で、この映画やけど、実は普通に出来ています。
Y木:ふーん。
S原:ちゃんとトカゲもヘビもでてくるしな。
Y木:あー、珍しくパッケージ詐欺じゃないんや。
S原:でも、こんなに大きくなかったけどな。
Y木:やっぱりな。
S原:演出は無難なんやけど、トカゲと蛇のCGがちょっとなあ。背景から完全に浮いている特撮ってあるやん? あの感じね。
Y木:B級映画あるあるやな。
S原:あとは、アメリカ軍がでてくるんやけど、その軍施設が一軒家みたいなところやねん。このへんに目をつぶってもらえれば、十分に楽しめます。
Y木:そのへんに目をつぶられへんから、B級なんやって。
S原:いつもなら、このへんでストーリーを話すけど、今回はパス。というのは、話すべき内容はほとんどないから……(悩ましい吐息を吐く)
Y木:要するにトカゲとヘビが戦うだけなんやろ?
S原:いや戦わんかった。たんに人間を襲うだけやった。
Y木:タイトルに偽りありやん。
S原:最後にちょっと睨みあうねんけどな。そのとき、アメリカ軍が空爆しておしまいです。トカゲもヘビも木っ端みじん!
Y木:「バタリアン」(1985)やないか。一応、VSってタイトルなんやから、最後は対決せなあかんやろ。
S原:そんなん言ったら、長与千種と神取忍もリングサイドで怒鳴りあっただけで、試合はせえへんかったやん? あれと一緒よ。
Y木:それはプロレスやがな。
S原:というわけで、わりとまともな映画ですので、B級映画に免疫がない人はまずはここからどうぞ。きっと、トカゲもヘビも好きなになること間違いなし!
S原:あーちゃんとセリフ言ってたで。
Y木:当たり前やろ。
S原:横からみると髪型がちょっとリーゼント風でな。
Y木:どうでもええわ。
S原:なんか日頃ビール飲んでるんやろうなあ、という雰囲気(と体つき)やったわ。
Y木:あかんやん。
S原:でも信じてる! ぼくたちのマイケル・パレなら復活するはず、と。パレ、がんば!
Y木:……(無言)