S原:今回はこちら!
Y木:これ、タイトルだけ知ってるわ。マニアには有名ちゃうかな。
(あらすじ)
ある研究所で、研究員がタイム・マシンの実験を行っていた。あるとき、彼らの前に移されたモニターに100年後の未来が映し出された。しかし、その画面には自分たちが知っている地球の姿はもはやなく、荒れ果てた荒野が果てしなく続くのみだった。しかも、そのモニターからは実際に向こう側に移動できることがわかり、彼らは100年後の未来へと足を踏み出す・・・
S原:これは面白かった!
Y木:へえ。
S原:意外な拾いものです。トワイライトゾーンとか昔のSFが好きな人は楽しめると思う。
Y木:DVDには「傑作SF映画選」と書かれてるけど、どうなん?
S原:さすがに「傑作」は言い過ぎのように思うけど、展開が早いからあっという間に最後まで観れます。まず、大学の研究所で実験をしている科学者たちがタイムマシンの実験をしています。あるとき機械が火を噴いてしまう。操作のミスが原因かと思って調査していると、大きなモニターにある風景が映る。それは約100年後の未来やねん。
Y木:ほう。
S原:そこは無人の荒野でな。科学者たちは「100年後には地球はこんな風になっているのか?」「荒廃してしまってるぞ」と驚きます。さらに、そのモニターをよく見ると、向こう側の世界(100年後の世界)に通り抜けることが出来ることがわかります。
S原:やめておけばいいのに、興味本位で未来世界に行ってしまいます。
Y木:まあ、展開としてはそうなるやろうな。
S原:で、案の定、タイムトラベルの出口(モニター)が閉じてしまいます。
Y木:やっぱり。
S原:さらに悪いことに、未来に住むミュータントが襲ってきます。
Y木:まあ、そうなるやろうな。
S原:で、洞窟に逃げたりしているうちに、未来に生き残った人類と出会います。人類と言っても、ほとんど人類は死滅していて少数のグループという感じです。ただ、この人達は科学技術があって、地球脱出計画を立てています。
Y木:脱出? どこへ?
S原:地球に似た星を探すらしい。とにかく脱出しないといけないと、ロケットの建造を急いでいます。
Y木:主人公たちはどうするの?
S原:最初は「きみたちもロケットに乗せてやろう」と言われて喜びますが、あとで「あれはなかったことにしてくれ」「定員オーバーなんだ」「メンゴ♡」って言われます。
Y木:それ、最初から分かってるやん。
S原:こんな感じで話は進みますが、当時は特撮とかSFXとかチープやろ。なので、手品の技術を上手く使っています。
Y木:手品?
S原:人造人間(?)の頭を外して(入れ替えて)また動き出すとか、ベッドみたいなのをグルグルと回すと一種で人がいないなくとか、そういう場面をワンカットで見せます。手品としては単純かもしれんけど、SFものの中で生かす着眼点は良かった。
S原:あとは、お色気もあるで。
Y木:お色気?
S原:なぜか、レディたちがくつろいでいる場面があります。ここが見えそうで見えない「デラべっぴん方式」(英知出版)またの名を「あだち充方式」(小学館)のお色気でな。すごく良いねんな~。
Y木:あ、そう。よかったな。で、最後は?
S原:ここからクライマックスまで二転三転するけど、言えません。上手く伏線回収されていて、「へえ!」って思うで。
Y木:まあストーリーはともかく、全体的にはレトロなSFを楽しむ映画やろ?
S原:そうそう。いかにも60年代のレトロSF風味が最高やねん。「こんなんコントのセットと一緒やん」と突っ込む人もおると思うけど、いまなら絶対にないデザインやから、いまのヤングには新鮮ちゃうかな。
S原:というわけで、みなさん、これはなかなかイケます。テレビ映画でのんびりと楽しんでいた、あの感じですよ。クライマックスの展開はなかなか見応えあります。ラストは賛否がわかれるでしょうね。というわけで、これはワゴンコーナーで安ければぜひゲットしてください~!