あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

ぼくはチープでレトロで、ちょっとカルト「処刑教室 ハイスクール・パニック」(1976)の巻

処刑教室 ハイスクール・パニック

S原:さあ、今回は素晴らしいタイトルのこちら!

Y木:処刑教室! あの!?

 

(あらすじ)
転校生デビットは不良たちの暴行事件を知り、彼らと大喧嘩をしてしまう。いったん、事は納まったかのように見えたが、その夜、逆恨みした不良達はデビットの足を潰すという凶行に出る。復讐を誓ったデビットの、世にも恐ろしい逆襲が始まった!

 

S原:これは、あの伝説の映画、教師が悪い生徒を殺しまくる「処刑教室」(1982)と似たタイトルですが、元ネタでもなんでもないです。あまりに素晴らしいタイトルやから、思わずパクったんやろうな。

Y木:タイトルが素晴らしいかどうかはともかく、確かにあれは強烈やからな。

S原:「悪の経典」(2012)という日本映画を知ったときは、「え? いまさら処刑教室のリメイクかよ?」って小馬鹿にしたもんな。

Y木:小馬鹿にせんでもええやろ。で、これは全然違う話?

S原:うん。復讐ものやった。ある日、転校生(デビット)がやってきます。これが主人公ね。学校ではいじめっ子というか不良グループがいて、わがもの顔で学校でいじめを繰り返している。主人公は、実はかつて少年院にいたこともあって、暴力も平気で怖い奴らににらまれても平気やねん。正義感もあるから、いじめられた生徒をかばう。それが不良グループには気に入らない。お互いに衝突した挙句、主人公は車の下敷きになって足を潰されてしまう。主人公はもちろん「「この恨み、晴らさでおくべきか~!」と怒って……このへんは、復讐ものとしては普通ですな。

Y木:いやー、高校生同士で殺し合いするのが普通とは思えんけどな(苦笑) 

 

 

Y木:あとは復讐の方法がどんなものか?やな。

S原:そうそう。この映画は面白かったで。車ごと崖から落とすとか、ハングライダーに仕掛けして墜落死(おまけに電柱に引っかかって感電死)とか、プールの水を抜いて飛び込むときに殺したりとか。

Y木:おお、最後のプールの場面はちょっと観たいかも(笑)

S原:これは、原タイトルが「MASSACRE AT CENTRAL HIGH」やねん。確かにそのままやったわ。これはイケるよ。普通に観ても面白いし、ちょっとひねった視点から見ても面白い。

Y木:ひねった? 普通の復讐映画やろ。

S原:実は前半は普通やねん。悪い奴らにお仕置きする!みたいな。でも、90分くらいの映画のうち、復讐は60分くらいで完了します。

Y木:えーそうなんか。そのあとの話は?

S原:不良たちがさんざんイジメていた奴ら(気弱な生徒たち)が、今度はワガママを言い出します。主人公はそれにゲンナリします。せっかく不良たちをやっつけたのに……と。

Y木:幻滅して、学校から去っておしまい?

S原:普通はそういうラストにするやろうけど、この映画は一味違う。主人公は「学校こそが諸悪の根源」と考えて(?)、学校の校舎を爆破しようと計画します。

Y木:学校を爆破って。考えが飛躍しすぎやろ。

S原:ダンスパーティを狙って爆弾をしかける主人公。主人公に理解のある友人たちが、それを止めようとして……ここがクライマックスです。

Y木:どうなるの?

S原:内緒です。これは興味のある人もいると思うので……

Y木:いつもはネタバレ全開なくせに。

 

Y木:しかし、抑圧されていた生徒たちが反対になるとか、学校を壊すとかはちょっとニューシネマっぽいな。

S原:僕もそう思った。今観ると、そのへんはすごく新鮮やで。

Y木:まあ時代やろうな。

S原:というわけで、みなさん!これは意外な拾いものでした。このシリーズの中では画像がクリアですので、安心してください。全体に湿気の多い感じとともに、あの頃の雰囲気を味わってくださいませ。いまリメイクしても面白いかも、です~!

 

 

 

(ビデオパッケージがナイスです)

 

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