あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

(たぶん)知られざる狼映画 5匹目  「女子高生VS狼男」(2008)の巻

女子高生VS狼男 [DVD]

S原:今回は、女子高生と狼男が対決しますよ!

Y木:うわー、知能指数の低いタイトルやなー。

(あらすじ)

キュートで強い女子高生が大活躍するバトルアクション。ある日、可憐な女子高生・ローレンの家の隣に謎の男・ジャレドが引っ越して来る。その後、美女の連続失踪事件が発生。その女性のひとりは死亡前夜にジャレドが自宅に連れ込んだ女性だった…。

 

S原:これはカナダ映画やねん。

Y木:カナダか。

S原:カナダの映画といえば、デビット・クローネンバーグ(「スキャナーズ」の監督)、スティーブン・ラック(「スキャナーズ」の主人公)、マイケル・アイアンサイド(「スキャナーズ」の悪役)の3人が三羽烏やろうな。

Y木:なんで「スキャナーズ」(1981)に偏ってるねん。他におるやろ。

S原:で、この「女子高生VS狼男」は結論から言うと、わりと面白いねん。

Y木:最近、おまえの面白いは信用でけへん。あ、昔からやけど。

S原:まず主人公の女子(ニーナ・ドブレフ)が、すごく良い。全然知られていない女優やけど、美人やし清潔感と芯の強さがあって、もっと売れてもいいと思うねんけどな。あと映画全体もちょっと80年代風やねん。昔、吸血鬼映画で「フライトナイト」(1985)ってあったやろ?あれと物語とか設定は一緒やねん。じつは「フライトナイト」は、ぼくにとっては(ホラー系の)映画が好きになるきっかけの一本やから思入れがあるのよ。なので、この映画に対しても点数が甘くなっちゃうのよなあー。

Y木:隣に引っ越してきた人が、狼男か。怪物くんみたいな話やな。

S原:怪物料理の名コックではなかったけどな。こいつが狼男の変身する前というか人間の姿は、なかなかのイケメンやねん。

Y木:ほう。

S原:でも、この男がむっつりスケベやねん(笑) 主人公は10代女性なんやけど、エロさ全開の目つきで見ます。あだち充先生の名作「陽あたり良好」の美樹本を、渋い大人にした感じっていえばわかるかな?

Y木:わかりません。

S原:まあ、そういう男が隣人としてやってきます。もちろん、こいつが狼男なんやけど、こいつの目的が主人公やねん。主人公は昔の恋人にそっくりやから狙うのよ。で、主人公の弟とかをうまく信用させたりして、だんだんと主人公に近づいていく……

Y木:ほう。

S原:主人公も気になって、この男を天体望遠鏡で覗きます。それに気づいた狼男がわざと上半身裸になって、主人公が「ドキ♡」みたいな場面もあるで。

Y木:それ、昔のラブコメやがな。

S原:ほかにも、主人公に気がある男(弟の友人)が狼男に嚙まれるけど変身したら主人公を襲ってしまうから、トイレにこもってその間に主人公を逃がすとか、なかなかうまい場面も多いのよ。たぶんテレビ映画でお金もかかってないからチープなんやけど、90分ですごくスピードが速いからあっという間に終わる。ちょっとスマホをみてても、ストーリーは単純やからついていけるしな。

Y木:映画に集中しろよ、一応ブログで取り上げるんやから。

S原:映画としては、普通は「狼男が主人公のまわりの人々の信用を得て、主人公が一人ぼっちになる」……という展開になるところやけど展開がスピーディーすぎて、その前に最後の戦いが始まるという(笑)

Y木:まあ、それでええやん。最後は、やっぱり銀の銃弾?

S原:ボウガンで戦っていたわ。銀製のフォークとかくくりつけて戦います。黒い革服に着替えて戦いに挑む場面なんかカッコいいで。

Y木:黒い革服って「ドーベルマン刑事」(武論尊先生&平松信二先生)やん。

S原:もしくは「ザ・ゴリラ」(坂丘のぼる先生)やな。まあ、なかなか楽しい映画やったよ。パッケージみたいな制服は着ないけど、ぼくは制服フェチではないから許します。

Y木:おまえの許しは要らんって。最後もちゃんと終わるの?

S原:ちゃんと終わります。狼男がなかなか強いけど、みんなで協力してやっつけます。ただ、ここは倒し方に一工夫あればよかったと思うんやねど、ないものねだりかな。というわけでみなさん。これはイケます。このジャンルが好きな人はおススメです。ワゴンコーナーでぜひゲットしてくださいませ~!