S原:今回はオムニバス、ホラーコメディですよ。
Y木:へえ。86年の映画か。知らんなあ。
(あらすじ)
眠らない幼児ブライアンの為にマイクおじさんはおとぎ話を始めた・・・ ある時は中世期、ある時は現代風にアレンジしたグリム童話。 「ピーターと魔女たち」「ジョギング・ウェアの赤ずきん」「色情娘ゴルディと3人のベアー一家」の3つの物語を語るという皮肉な笑いの効いたオムニバス・ホラー・コメディ。
S原:これは、オムニバスやねん。なので、見つけたらすぐに買ってしまった。
Y木:おまえはオムニバス映画、好きやもんな。
S原:うん。短いから、簡潔にまとまっているんじゃないかと期待するのよ。実際は、まあハズレもあるねんけど、でも短編なら退屈な時間が短くて済むやろ?
Y木:後ろ向きな理由やな。で、この映画はどうやったの?
S原:いかにも80年代風で楽しかったで。子供がおじさんにお話をしてくれとせがむ。その話が映像になっています。
S原:第一話は「ピーターと魔女たち」。魔女の姉妹(老婆)に捕まえられているピーターと言う青年がいます。その魔女には次女(三女?)がいて、それを甦らせようとたくらんでいます。ある日、ピーターに「近くにすむ神父を呼べ。あいつは好色だから、美人がいると言えば来るぞ」と命じます。
Y木:美人って?
S原:魔法(幻覚)で、自分たちを妖艶な美人にみせます。鼻の下をのばした神父が、SMプレイと誤解している間に、あっさりと殺します。特撮が良いねん。切り離された手が動いたり、胸から心臓をとったり。
Y木:あー80年代っぽいな。
S原:あの頃に映画好きになったから、どうしても評価が甘くなるんやけどな。で、今度は蘇らせたときの体が要るので、森の中の若い女性を捕まえて、生贄の儀式を始めて……という話です。
Y木:普通やな。
S原:ちゃんと起承転結があったで(笑) スプラッター風の特撮が見どころで、単純やけど面白かった。
S原:次の話は、「ジョギング・ウェアの赤ずきん」。
Y木:赤ずきんか。
S原:レイチェルという女性がいます。恋人がいますが、着替えるときに恋人に抱きしめられたりするエッチな想像をします。そのあと、恋人と会います。チョメチョメする気満々です。気分はオットセイ。「おやびーーーん!」
Y木:それは男性の欲望やろ。
S原:空き家(?)に忍び込み、レイチェルの恋人は、ビーチで使うベッドに空気を入れます。スケベ顔丸出しで、必死な顔でここは笑えます。
Y木:それで?
S原:あっという間にチョメチョメは終了。ところが、その家の前で狼男がいます。いきなり変身が始まります。
Y木:え?
S原:ほんまにそれしか言いようがないねんって。で、その狼男が小太りのオバサンを襲います。オバサンは、レイチェルの祖母でした。レイチェルは、ケガをしたオバサンをみつけてあわてて救急車を呼びます。ちょっとだけ狼男が襲います(というかレイチェルの体を触ります)。病室でオバサンが目覚めて、レイチェルを襲うところで、おしまい。
Y木:なるほど。狼人間になったってことか。
S原:典型的なホラーものやけど、まあまあやった。
S原:最後は「色情娘ゴルディと3人のベアー一家」ね。ベアー一家という家族がいます。殺人一家です。最初に会う黒人の警察官を車で跳ね飛ばします。死んでないことがわかると、わざわざ引き返してちゃんと殺します(笑)
Y木:なんやねん、それ。
S原:で、その殺人一家がある屋敷に忍び込みます。そこには10代の少女がいました。シャワーをあびています。この少女がぶっとんでいて、超能力があることがわかります。その超能力でたくさん人を殺しているらしいです。
Y木:なんや、メチャクチャな話やな。
S原:一方で、警察が超能力少女を追ってやってきます。警察は空き家をみつけて、一斉に銃撃しますが、誰もいません。その頃、超能力少女と殺人一家はレストランでご飯をたべてました。おしまい。
Y木:え、それだけ?
S原:うん。なんか頭のおかしな人たちが、おかしなことをする話やった(笑)
Y木:適当やなだけちゃうの?
S原:まあ、雰囲気ですよ、雰囲気。最後の話の後に、こどものエピソードが、どんでん返し(?)風にあって、おしまい。
Y木:そのへんも典型的なオムニバス映画やな。
S原:さあ、みなさん。これは、なかなか楽しい映画です。全体に薄味ですが、80年代の雰囲気は満喫できます。あの頃の映画が好きな人にはおススメです~!
(ビデオのデザインがなかなか味があります)