S原:さあ、今回はプールの滑り台に刃物があって、危ないゾ!
Y木:あー危ない!…って、こんなバカみたいな映画作るなって!
(あらすじ)
卒業前の最後の週末を仲間と過ごすため、あるキャンプ地を訪れた高校生たち。過去に忌まわしい事件の起きたこの公園は、 管理・経営する夫婦にもどこか訳ありの雰囲気が漂う。そんな大人の思惑をよそに恋と水着と乱痴気と、解放感にひたってはしゃぐ生徒たち。 賞金のかかったスライダータイムレースを前にして最高潮に達した興奮もつかの間、歓声は悲鳴に変わり、血の海と化すプール。 阿鼻叫喚の地獄ショーが、幕をあける・・・。
S原:これ、解説が最高やねん。まあ読んでよ。
(解説)
高校最後の週末だからハメをはずしてヤリつくせ!
水着が揺れるプールサイドの誘惑、浮かれすぎにはご用心。
血に飢えたスライダーが告げる惨劇へのカウントダウンが始まれば…もう誰も逃げられない。キ・ザ・マ・レ・ロ!
S原:いや~いいネ♡。キ・ザ・マ・レ・ロ!って、なんかオリンピックの、お・も・て・な・し!って感じで。
Y木:解説を書いた奴もヤケクソやったんやろうな。
S原:しかし、ウォータースライダーに刃物が仕込んであって、首チョンパって。もうこれ以上はない最高な設定やろ。
Y木:いやもう、もうバカな映画の極地やん。
S原:そうやなあ。これに匹敵するのは、キャッチャーがホームベースで人を殺す「ザ・キャッチャー」(1998)くらいやで!
Y木:なんやねん、この頭の悪い映画は。
S原:いやーこれはバカな映画やった……でも嫌いになれないのさ…(笑)いまだにDVD化されていない幻の逸品やねん。(S原注:噂では、宮崎駿が好きと言ったとか)
Y木:だれもDVD化なんか望んでへんわ。で、「アクアスラッシュ」はどうやったの?
S原:……なにが?
Y木:映画はどうやったの?
S原:……そんなん、他の人のレビューをみたらええやん。
Y木:ダーーーーーーー!じゃあ、こんなブログするなって、というかオレを巻き込むなあ!
S原:わかったわかった。そこまで、この映画に興味があるとは。意外だね、モナミ?
Y木:興味なんかあるか。はよしゃべれ。
S原:まず、これ72分しかないねん。
Y木:ほう短いな。
S原:でも、パッケージのスラッシャーの場面があるのは、50分すぎてからやん。
Y木:あ、そう……(無表情)
S原:いやーそれまでが長かったわ(苦笑)
Y木:一応、前半は伏線やろ?人間関係とか。犯行の動機とか。
S原:いや、単にヤングたちがはしゃいだり、ケンカしたり、チョメチョメしたりするだけやった。ほんまに、後半へのネタフリでもなく、ヤングたちの雑談を聞かされるだけ。
Y木:典型的な下手な作りの映画やん。スプラッターと言うか、そういう場面はどうなん?
S原:そこは結構よかったよ。でも、体がスパーンて切断される場面は少しだけやからなあ。物足りんで。
Y木:プールの滑り台で滑ってたら、大型ナイフがあるんやろ?次の人を止めればええやん。
S原:うん。止めてた。でも、こういう映画では止めたらあかんやろ?次から次へと、オツムの弱いヤングたちが「ヒャッホー!」って滑らなあかん。で、「あぶない、あぶないぃぃぃ!」って言いながら体がスパーンと切れないとな。例えば、滑り台の途中で大型ナイフに気付いて、必死で止まる。そこへ後続のやつらがやってくる。「おすなよ!おすなよ!」とか、そういうのが欲しかったわ。
Y木:ダチョウ俱楽部かい。
S原:まあ、お金がなかったんかもしれんけど、とにかく物足りない。アイデア一発勝負やったな。
Y木:こういう映画ってたいていそうやん。
S原:でも、少し工夫するだけで面白くなるはずやねん。惨劇が起こってから、プールの器具や遊具を使って犯人と戦うでもええし、暗くなってきて犯人にみつからないようにプールに潜り続けるでもええし、大量の水も使えるやろうし。やっぱりアイデア不足なんやと思う。
Y木:おまえ、リメイクしろよ(笑)犯人はだれ?
S原:子供の頃に、男性がこのプールで死んだ(事故)ことがあったんやけど、その娘が犯人。逆恨みやな。でも、べつに犯人が分かったからと言って、「あーそう」というだけで全然驚きません。
Y木:今回はダメ映画ってことやな。
S原:はい。おすすめできません。スラッシャー場面が観たい人がいるでしょうが、予告編で十分です。それにしても、ちょっと、あなた!
Y木:え?
S原:これをDVDで販売するなら、「キャッチャー」をDVDにして欲しかった!あなた、そう思うやろ?
Y木:いや、べつに思わへんって……