あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

ぼくはチープでレトロで、ちょっとカルト「悪夢の地底遭難 血を吸う腕」(1973)の巻

悪夢の地底遭難 血を吸う腕 [DVD]

 

S原:今回は、こちら!

Y木:タイトルが、70年代やなあ。

 

(あらすじ)

登山に出かけた5人は落盤事故により洞窟に生き埋めになる。絶望の中、助けを待っていたのだが食料が尽きてしまった。とうとう5人は、くじで負けた一人の腕を切り落とし、飢えをしのぐ事を決断する。しかし、その直後に救援隊により救出され無事に下山することが出来たのだった。数年後、助かった内の一人が殺され、無残にも片腕をもぎ取られた状態で発見される。

 

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S原:これは良かったよ。関西ではサンテレビで午後に洋画を放送してたやん?(S原とY木は関西生まれ・関西育ち)

Y木:あーあったなあ。

S原:学校サボって、とても名作と呼べないような洋画をよく観てたやろ。東京では、いまでも午後のロードショーテレビ東京)という番組があるらしい。

Y木:へえ。

S原:ラインナップを見ると、すごく良いねん。ええなよなー。東京人はタダでこういう映画を観れるねんで。

Y木:そうなんや。

S原:なんかちょっとムカつくよな。

Y木:いや別に。

S原:なんでも、東京が上やと思いやがって! ファック! フジテレビなんか、いまだにお東京近郊の店のスイーツとか紹介してるねんで。だれがスイーツを食べに渋谷や原宿まで行くねん! おまえら、大阪まで551の豚まんとか、加古川かつめしを食べに来ないやろ!

Y木:誰にキレてるねん。というか、さすがに、この映画は午後のロードショーでは放映せえへんやろ。

S原:まあな。70年代のテレビムービーらしくて、もう「あの頃」の雰囲気満載。できれば吹替で観たかったなあ。

Y木:おっさんの郷愁やな。

S原:イエース。いまのヤングがみたら「は? なにこれ?」と言うのは間違いなしです。ただタイトルがおかしい。血を吸う腕では、腕が襲ってくるスプラッターホラーやと思うやん? でも、ちゃいます。

Y木:ホラーではないんや。

S原:ホラー風味のサスペンスかな。映画が始まると、主人公の家に荷物(送り主は不明)が届きます。開けてみると、ジャーン! それは人間の右腕でした! このオープニングは、なかなかキャッチーやと思う。

Y木:ほう。

S原:主人公がモワモワとオーバーラップして(ここが懐かしい)、回想シーンになります。数年前、おじさん達6~7人で登山(宝探しのための探検)に行きました。古井戸に入ります。そこで落盤事故にあって、出れなくなります。すぐに助けがこない状況で、みんなピリピリしていきます。腹も減ります。そして、「誰かの腕を食糧にしよう」と決めます。

Y木:うわー……

S原:みんなでくじを引きます。順番にひきますが、ハズレを引いた奴が抵抗します。「もうちょっと待ってくれ」「救助隊が来るかもしれないじゃないか」と言いますが、腕を切り落とします。

Y木:えー……食べるの?

S原:食べる直前で、救助されます。主人公たちは、口裏合わせをします。「あいつは落盤事故で片腕を失った」「そのショックで頭がおかしくなった」「だから、真に受けないで欲しい」とウソをつきます。片腕を失った男は、ショックで精神病院に入院します。

Y木:可哀そうに。

 

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S原:ところが数年後、その男が退院したという話が伝わってきて……という感じで話がすすみます。ええ感じやろ?

Y木:そうやな。片腕をなくした男の復讐ものやな。

S原:主人公たちは、真実がバラされると、いまの社会的な身分を失うから、その男を探そうとします。でもみつかりません。そのあいだに1人ずつ殺されていきます。主人公は、男の娘と息子を説得して、ついにその男がいる隠れ家を突き止めます。さあ、最後の対決が……

Y木:最後はどうなるの?

S原:内緒です。

Y木:言えばええやん。

S原:ネタバレしている人もおるけど、これはテレビでのんびりと楽しむタイプの洋画やから、やっぱり最後は知らないほうが楽しめると思う。ちょっとヒネリが効いていて、結構良いラストやと思うで。

Y木:へえ。じゃあ、今回はおススメ?

S原:おススメとまでは言いにくいけど、普通の出来やと思う。やっぱり70年代のサスペンス演出と雰囲気がたっぷりやから、その辺の評価は分かれるやろうな。相変わらず画像はぼやけてるし(笑) というわけで、みなさん! 「昔の洋画」に興味がある人のみに、おススメします。個人的には、この頃の雰囲気が好きやから、最後まで十分に楽しめました~!