S原:さあ~、今回はカナダ娘たちが腕を改造して大暴れ!
Y木:はー……(ためいき)
(あらすじ)
近未来のアメリカ。誘拐されて体を武器に改造された女たちと、服役中の凶悪犯が死闘を繰り広げる「オール・ウェポン・デスマッチ」に、ガールズバンドの4人組が参加させられることになり…。
S原:これは日本の「片腕マシンガール」(2008)のリメイクやと思ったんやけど、違うかった。絶対、マネしてくるくせによ~!リメイク代を払えよ!(怒)
Y木:べつにええやないか。
S原:ちょっと戦争に勝ったからって、偉そうによ~!
Y木:やめろ、そういうのは。
S原:結論から言うと日本の「片腕マシンガール」「爆裂魔神少女 バーストマシンガール」(2019)のほうが面白い。こういうのは日本のオタクにはかなわないってことが分かったか、ざまあみろー!
Y木:どうでもええわ。どんぐりの背比べやろ。
S原:まああれよ、この映画は悪くないけど、すごくこじんまりしてるってことよ。
Y木:こじんまり?これが?(苦笑)
S原:日本の映画(とくに「片腕マシンガール」のほう)では、日常にこういうおバカなSFバイオレンスが入ってくるから面白いのよ。平凡に暮らしていた女子高生の片腕がマシンガンになるからユニークなわけやん。
Y木:そりゃ、それが売りやからな。
S原:この映画では、そもそもの出発点が違うねん。主人公たち(ガールズバンド4人組)は、ライブでもすぐにケンカをするような血の気の多いカナダっ娘。その4人が変な連中に拉致されて、片腕を改造されてしまう。そこは車のスクラップ工場で、その奥に闘技場のような場所がある。そこでむりやりに殺し合いに参加させられる。話はこれだけやねん。
Y木:単純やな。たしかに「片腕マシンガール」とは感じがちょっと違うな。
S原:ガールズ達の片腕が改造されるのはOKやねん。けど、それだけではなー。こういうのは、例えば、怖いマフィアをやっつけるとか地元のギャングを殺しまくるとか、そういう感じにしないと盛り上がらへんのよ。だって、誰も知らん奥まった場所で地味に戦っていても、一般人には知らん話やろ。地下格闘技みたいなもんやん。
Y木:いやいや、それはおまえの好みやねんって。たぶん、片腕を改造された女子たちが戦うのをみれればOKなんやって。
S原:そうかな。それだけでは物足りないわ。というか、そのアクションの場面もとくに普通やったし。
Y木:拉致されてるんやろ?その場所からどうやって逃げるというサスペンスはないの?
S原:あるけど、そのへんの演出はあんまり上手くない。だから主人公たちに感情移入できない。女子がアクションするのは良いよ。素晴らしいよ。でもハッキリ言っておこう。アクションだけで観客を満足させる時代は終わったってことだよ、チミィ!
Y木:どの目線で話してるねん。
S原:ほかにも不満があるねんよ。もしかすると、この不満点が一番大きいかも。
Y木:なに?
S原:ぼく好みの女子がでてこないねん。
Y木:知るか!
S原:ま、やっぱりカナダ女子より日本女子のほうが萌えるってことよ。
Y木:きもー……
S原:さあ、みなさん。どうに大人しめの印象の映画ですが、改造された外人娘に萌える人にはおススメです。もしも続編があるなら、ジェームス・キャメロンに撮ってほしい。キャメロン兄貴、頼んまーす!
Y木:撮るわけないやろ!