あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「プレデター2012」(2010)の巻

プレデター2012

S原:今回はこれ!

Y木:あー「プレデター」のバッタもんやな。

(あらすじ)

カナダ北部のサマーセット島、北極基地。沈没船探索に人生を賭ける探検家ロスとその一行は、水中探索用ロボットの写像システムが捉えた巨大物体の発掘調査に乗り出し、水深92メートル付近で史上最も有名な沈没船・フュリーを発見する。ロスはそこで氷に閉ざされた死体の山に遭遇し、200年前に起きた隕石墜落で出現した謎の宇宙生命体・プレデターが、沈没船・フュリーと共に氷河の下に埋められた事実を知る。その頃、掘削作業を行っていたデスとディミトリーが凍った状態で死亡し、その後、一人また一人と仲間が犠牲になっていく。沈没船・フュリーの発掘でプレデターを甦らせてしまった事実に直面したロスは、残された仲間の命、人類の運命を背負い、プレデターの侵略に立ち向かう・・・!

 

Y木:おまえ、こういう映画好きやなあ。飽きへんの?

S原:飽きないけど、たまに観るのがしんどくなる。というのは、だいたい同じ話やから(苦笑)

Y木:やろうな。

S原:でも、時間がたつとまた観たくなるし、中古店で安ければゲットしてしまう。自分でも分からんけどな。バービーボーイズとかレベッカとか、たまに猛烈に聞きたくなるやん? それと一緒かもな。

Y木:よくわからん例えはやめろ。まあでも、たしかにこういう映画は同じストーリーばっかりかもな。

S原:でも、ワンパターンがOKなカルチャーもあるやん? 様式美というか。推理小説もだいたい同じやん。

Y木:まあそうやけどな。今回も同じパターン? というか様式美?(笑)

S原:基本的にはそうです。この映画、じつは結構イケます。

Y木:ウソつけ。

S原:ほんまやねんて! いや「アバター」(2009)とかと比べたらあかんで。でも低予算のわりに精いっぱい頑張ってる感じ。こういう感じ、ぼく嫌いじゃないです。

Y木:ふーん。

S原:演出自体は普通やと思うねんけど、すごくテンポが良い。キャラもちゃんと区別できるしな。

Y木:それが普通なの!

S原:そうやけど、やっぱり「意外に面白いなあ」というサプライズは嬉しいで。普段、バカな映画ばっかり観てるから麻痺してるんかもしれんけどな。

Y木:いま、おれが言おうとしたことを先回りされたわ(笑) で、ストーリーは上の通り?

S原:うん。最初の舞台は18世紀。北極を旅する調査船が、宇宙から隕石が落ちてくるのに遭遇します。現場に行くと、隕石からよっこらしょという感じで氷の怪物(プレデター)が出てきます。場面は変わって現代。同じく北極を調査している船の乗員たちが、プレデターを発見してしまい……という感じです。

Y木:なるほど。

S原:これ、すごくテンポがいいねん。観客が疑問をもつところを、どんどん説明してくれる。「なぜ?」「どんな怪物?」とかはさっさと説明して、「はたして逃げきれるか?」「どうやって倒すか?」に重点を置いています。なので、プレデターとの闘い(駆け引き)に集中できるねん。なかなか上手いよ。

Y木:肝心のプレデターの造形はどうなん?

S原:普通です。ハリウッド製の大作と比べたら低レベルやけど、低予算映画なら十分及第点やと思う。ちゃんと氷でできた怪物にみえるしな。

Y木:それが普通なの!

S原:主人公たちも、氷の怪物というのはすぐに理解するねん。氷の怪物ならどのような攻撃が有効か? を、検討(説明)したうえで、すぐに対策(アクション)する。こういう映画はこうでなくちゃな。

Y木:やっつけると言っても、熱でやっつけるんやろ?

S原:ここも工夫してる。バーナーで怪物をやっつけようとするねんけど、普通なら怪物が「ギャー!」とか言って逃げるやろ? でも、この映画では「氷」で出来た怪物やから、熱で蒸発して「気体」になるねん。

Y木:ほう。

S原:気体になって、通気口から侵入するねん。気体やからいろんな通風孔から出てくる。ユニークなアイデアやろ。

Y木:なるほどな。襲われると凍傷になって死ぬんか?

S原:凍傷というか、氷人間(ミイラ)みたいになってしまう。ここの描写もよかった。ちょっと80年代っぽいし。

Y木:ふーん、こんな映画がなあ……まだ信じられんけど(笑) 最後は?

S原:内緒です。これは、観ようかな?と思う人がいるかもしれないので。

Y木:おるんかなあ、そんな人。

S原:まああれよ。超大作ばっかり観てると、やっぱり飽きるやん? 毎回、チャーシュー山盛りの高価なラーメンと食材にこだわったチャーハンばっかりでは、飽きるやん。な?

Y木:いや、毎食ラーメンは食べへんやろ。

S原:そういうことよ。

Y木:だから、どういうことやねん!

S原:さあ、みなさん。この手のB級映画のなかではよく出来ていると思います。これを酷評している人もいますが、一体どんな高品質の映画ばかり観ているんでしょうか? たまには場末のスナックで、チャゲアスも歌わないといけないってことですよ! ということで次回もお楽しみに~!

Y木:全然、意味わからんぞ……