S原:さあ、今回はエイリアンとエイリアンが戦いますよ。
Y木:また、こんな……(絶句)
(あらすじ)
獰猛なエイリアンと新たな戦士型エイリアンとの壮絶な殺し合いを描いたSFアクション。突然謎の隕石が落下したという現場に調査に訪れた雑誌記者のリーと保安官。するとそこへ恐ろしいエイリアンが現れ、側にいた保安官がその餌食となってしまい…
S原:これは(タイトルだけ)知っている人も多いと思うけど、観たことがある人は少ないはず。
S原:それは観る気がせえへんからやって。
Y木:そうかなあ。だってタイトルがキャッチーやん。
Y木:誰が観るんやろうなあ。だって「もしかしたら面白いかも?」っていうレベルじゃないやん。
S原:ひょっとしたら「これ、エイリアンの(正当な)続編かな」って本気で勘違いする人もおるんかもよ。
Y木:いやそんな奴はおらん、と言いたいけど、確か「エイリアンVSプレデター」が正当な続編(スピンオフ)映画やもんな。
S原:あーあれは傑作やったな。
Y木:傑作ちゃうわ。
S原:あ、「エイリアン・プレデター」という映画もあるから要注意ね!間違わないようにね!
Y木:間違いません。
S原:で、この映画やけど、結論から言うとなかなか楽しかったで。
Y木:ほんまかいな。
S原:もちろん、ちゃんと出来ているわけじゃないねんけどな。でも、別に面白くない映画を作ったからって、罪に問われるわけとちゃうやん?
Y木:当たり前やがな。どんな罪やねん。
S原:ストーリーを少し話すと、田舎町が舞台です。謎の宇宙船が落ちてきます。そこから、のそっりとエイリアンが飛び出します。クモに似ています。でも、クモの頭にイカがくっついています。
Y木:クモにイカがくっついている? よくわからん。
S原:宇宙船を見物にきた新聞記者と保安官を襲います。保安官は殺されます。そこへ別のエイリアンが登場します。こっちのエイリアンは笠をかぶった和風ロボット風です。
S原:で、トボトボと和風ロボはクモを追いかけます。
Y木:一応、エイリアンVSエイリアンなんやな。タイトル通りの内容なんや。
S原:正確には「和風宇宙人VSイカ頭クモ野郎」やけどな。この手の映画ではまだまともな方です。そして、人間たちとクモと和風ロボが戦います。
Y木:ふーん、それで?
S原:おしまい(静かな笑顔)
Y木:いや、まだ続きがあるやろ。
S原:あのねえ、Y木さん。
Y木:なんやねん。
S原:この先のストーリーを読者が読みたいと思うのかい?
Y木:もう取り上げるのをやめろよ。
S原:まあ、一応エイリアンと言われればエイリアンにみえるしな。「ものまねショー」でも、たいして似てないモノマネをみせられるやん? ま、あれと一緒やろうな。
Y木:一緒ちゃうわ。
S原:でも実際に「ものまねショー」みてみてよ? サザンの桑田もどきで、へたくそに「いとしのエリー」を歌われた時は寒気がしたで。
Y木:知らんがな。
S原:あとは、ウイリアム・カットが出ていることがポイントやろうな。
Y木:ああ、「ビッグ・ウエンズデー」(1978)の?
S原:そうそう。「アメリカン・ヒーロー」(1981~)とかでちょっと人気があった人。これをみて「落ちぶれたなあ」とか言わないでほしい。
Y木:落ちぶれてるやろ。
S原:落ちぶれてませんっ。だって、売れた直後から「恐竜伝説ベイビー」(1985)とか「ガバリン」(1986)とか出てるねんで? 売れた直後なら、作品は選べるはずやん?
Y木:まあな。
S原:でも、わざわざ「ガバリン」に喜んで出てるんねんで。こういうのが好きなんやと思うで。
Y木:そうなんか。
S原:もしくは、あんまり頭の良くない人なのか……
Y木:ほっておいてやれ。
S原:でも、「ガバリン3」(1992)「ザ・ピラニア/殺戮生命体」(1995)は、意外に良かったやろ?
Y木:誰が観るねん、そんな映画。
S原:結構ええねんで。コメントで「昔観ました。すきな映画です」とかコメントくるんとちゃうかな。
Y木:そんなコメント、くるわけないやろ。
S原:まあまあ、今度キャンプに行ったときに一緒に観ようよ。
Y木:なんで、おまえとキャンプに行かなあかんやねん。
S原:さあみなさん。これは、一応タイトルに偽りなしです。一応決着もつきます。でも、どしようもなく生じる虚無な笑い……そんな気持ちに耐える大人の人におススメします~! あ、言い忘れたた。
Y木:なんやねん。
S原:この映画、ぼくは「エイリアン3」よりも好き!
Y木:………(無表情)