S原:今回は、映画ではなくて都市伝説!
Y木:うわ……
(解説)
最恐のストーリーテラー「桜 金造」が放つ背筋も凍る最震都市伝説。レンタル、コンビニ、ネット、TVで今もなお囁かれる最恐DVD「本当にあった!!都市伝説」のスタッフが満を持して放つ、最震56 奇談!再現ドラマ、現場レポート、語り…。従来の心霊番組が踏み込めなかった“闇”が、遂に白日の下に…。
S原:これ、見つけた途端にすぐにカゴにいれたんやけどな。他の人にゲットされなくてよかったわ。やっぱり、こういうDVDはここで紹介しないとな。
Y木:あーそう。
S原:だって、ここで紹介しないと、未来に月が地球に衝突するまで、誰もこのDVDのことを語らないねんで?
Y木:よくわからん例えやけど.
S原:え? 幻魔大戦(漫画版)やん。
Y木:知らんわ! まあええわ、どうでも。月が地球にぶつかる前に紹介せんでもえんちゃう?
S原:いや、このDVDを観たごく少数の人間として、みんなに伝える使命がある!
Y木:ないよ、別に。
S原:これは、ひどい。……本当にひどい!
Y木:やろうな。
S原:降参します。というか謝罪します。
Y木:誰に対する謝罪やねん。
S原:この文章を読んでいる1万3000人の読者に対してです。
Y木:何桁もサバを読むな。そんなに読者おらんやろ。
S原:しかし、いろいろなDVDを観たけどな。これが最低ランクかもしれんわ。
Y木:そんなに、酷いんか。
S原:酷いというレベルでなく酷いです。
Y木:要するに、都市伝説を再現したチープなエピソードが並んでいるやつやろ?
S原:ちゃいます。
Y木:え?
S原:そのまんまです。
Y木:なにが?
S原:だから、そのまんまです。
Y木:だから、そのまんまって何やねん!
S原:だから、桜金造が画面に出てきて、都市伝説のエピソードをそのまま読むの!それだけなの!
Y木:………なにそれ?
S原:こっちのセリフですわ。普通、あなたが言う通り再現するとか、ちょっと恐怖の場面を入れるとかあるやん。作り手側は、チープでも下手でも、そういう怖さを表現しようとするわけやん。
Y木:まあな。
S原:この製作者たちはそれを完全に放棄しています。一応、いくつか再現っぽいエピソードはあるねんけど、大半は桜金造が暗い場所でボソボソ喋っているだけ。ほんまに都市伝説を読むだけやで?1分~2分くらいで、ネットで適当に集めた噂を読む桜金造が延々と映るのを見させられる……おいおい「エンパイアステートビル」かよ!
Y木:あれは実験映画やろ。しかし、今回はほんまに凄そうやな。
S原:逆に観たくなるやろ?
Y木:いや、ならん。
S原:あーん、もう~!つれないお方!
Y木:もうええから、内容を話せよ。
S原:内容…は無い。だから、話しようがないのサ……(星空をながめる目)
Y木:いや、すこしくらい話せよ。全然わからんぞ。
S原:あーそうやな。ほとんど覚えていないけど、例えば「カップめん」。
Y木:ほう。
S原:毎日カップ麺ばかり食べているヤングがいます。そいつが、ある日献血に行ったら「あなたの血は献血できません」と言われます。なぜなら「あなたの血には脂が浮いているからです」……おしまい。
Y木:……え?
S原:「自動販売機」。自動販売機には、100円玉2枚、50円玉2枚、10円玉2枚を入れると、ジュースが出てきた後に硬貨がすべて返ってくるという(無料になる)という都市伝説がある。
Y木:ほう。
S原:それは、プログラムを組んだ男が無料で飲むために、こっそりと仕組んだという……おしまい。
Y木:……ええ?
S原:「有名遊園地」。夢の子で有名な遊園地ですが、その売店で万引きしても捕まらないという都市伝説があるのをご存じでしょうか…?夢の国をイメージを守るために、そのような対応をしているのです。
Y木:ほう。
S原:しかし、遊園地を一歩外に出ると黒い男たちがやってきて言います。「夢の国は終わりです」……おしまい。
Y木:……えええ?
S原:まあ、こんな感じが50くらい続きます。
Y木:拷問やん。
S原:とにかく、ネットで拾った噂話を延々と語るだけ。いやー、凄まじいものを見てしまったわ。
Y木:ひどいなー……
S原:というわけで、Z級DVDが好きなマニアの方! これだけは、手を出してはいけません。ネットで都市伝説を読んでいるほうが、よほど気持ち悪いですから(笑) いやはや、世の中にはものすごいDVDがあるんですなあ。といいつつ、これがシリーズとして続編があるのを発見しました。この現実の方が、寒気を感じます~!……おしまい。