あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

観た後に、誰かに話したくなる映画 10選!「デス・シアター 呪われた座席」(2018)の巻

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S原:いやー、素晴らしいジャケットですねえ。即買いしましたよ。

Y木:ショボいデザインやなー。

(あらすじ)

高校生の間で広がる都市伝説の恐怖を描いたサスペンス・スリラー。ひとりのいじめられっ子が語った町の映画館にまつわる都市伝説。座席番号は不明だが、その呪われた席に座ると死ぬという。誰もがただの作り話と思っていた矢先、一緒に映画を観た仲間が立て続けに奇妙で無残な死体となって見つかる。次は自分かもしれないとおびえる彼らは見えない敵を捕らえるため、決死の賭けに出る。

 

S原:ハッキリ言います。

Y木:おう。

S原:ハッキリ言いますよ、あなた。

Y木:はよ言え。

S原:これは…これは……最低な映画です!

Y木:わかってるわ。こんなん面白いわけないがな。

S原:いや面白くないのはええねん。なんというか、観ている人をイライラさせるのよ。

Y木:出来が悪くて?

S原:それもあるけど、これ観た人じゃないと分からんと思うけどな。これはロシア映画なんやけどな。ヤングたちの男女グループたち(8人くらい)が、怪談や都市伝説とか話しています。そこで「ある映画館の特定の座席に座ると死ぬ」という話がでます。そのあと、実際に仲間たちが映画を観た後に死んでいきます(2人)。主人公(女性)は、謎を探っていく…という展開になります。

Y木:べつに普通のサスペンスやん。

S原:設定はええと思うで。ジャケットも最高やし(笑)ただ、いくらなんでもスローすぎる。だって、主人公が「これ、おかしんじゃね?」と気づくのは映画が始まって1時間以上たってからやで?

Y木:あー…

S原:それまでは、何が映っているのかと思うでしょう。後半への伏線?サスペンスシーン?いーえ、答えはノーです。1時間以上なにも起こらないのですよ、あなた!

Y木:よくわからん。

S原:要するにストーリーが動き出すのは1時間たってからやねん。ちなみに映画は95分ね。1時間のあいだは、ヤングたちがダラダラと雑談したり、イチャイチャしたりしているだけ(苦笑)これはほんまに苦痛やった……

Y木:まあそういう映画もあるやろ。で、ネタバレというか真相はどうなん?ある座席に座ると死ぬっていうのは?

S原:これも大したことがなかった。真相はですねえ。「その席は母親の席だ!」と思い込んでいるサイコ野郎が犯人です。母親は事故で死んでるねんけどな。動機はともかく変やろ?一日中映画館でその席を見張ってるんかっちゅーの!

Y木:たしかに無理があるな。

S原:そのへんまでは、「ダメな映画」やねん。すごいのは、このあとに驚愕のどんでん返しがあるのよ。

Y木:あ、「カット!お疲れさまー!」と監督がでてくるとか?(笑)

S原:シベリア超特急方式のほうが良かったかも(苦笑)ある意味もっとスゴイで。犯人はやっつけられます(主人公にフェンシングで串刺しされます)。そこへ中年の小太りの婦人警官がやってきます。婦人警官は、ヤングたちに「逮捕するわ」と言います。そのとき!突然、「うううううう」と苦しむ婦警さん!

Y木:あー、「呪い」が続いていたんやな。

S原:いーえ違います。「ううう……生まれるうう!」そうです、生まれるのです!新しい命が!この太った中年のおばさんは、じつは妊婦だっだたのです。もちろん、いままでに妊婦であるという説明(伏線)はありません。しかも高齢出産です。戸惑うヤングたち。

Y木:そりゃ戸惑うやろ。

S原:婦警さんはいいます。「わたしを病院まで連れて行ってえええええ!」「お願いぃぃぃぃ!」

Y木:なにその展開……

S原:大慌てで婦警さんを病院に運ぶヤングたち。次の場面では、ゆっくりと車が停車します。やがて、車の中から赤ん坊の泣き声が聞こえます。

Y木:あー生まれたんか。

S原:ところが、車からヤングたちがでてきて、悲しみに暮れてます。絶望でぼうぜんとたちすくむヤングたち……

Y木:どういうこと?

S原:どうも婦警さんは、赤ちゃんを産んだ後に死んだらしい。

Y木:救急車呼ばへんの?

S原:呼びません。そのまま映画はおしまい。

Y木:えー……

S原:こんな気分が悪くなることってある?演出としてのバッドエンドとかあるやん。そういうレベルじゃなくて、ただただ気分が悪くなるだけ。しかも全然メインストーリーと関係のないオバサンのお産でどんでん返しという(苦笑)

Y木:それはひどいな。

S原:観ている人を、驚かせたかったんかもしれんけど、センスがなさ過ぎて絶句するで。まあこの最後の30分だけでも観る価値があるかも。

Y木:いやな気持になるために、観るんか。ちょっとなー。

S原:さあみなさん。珍作中の珍作と言っていいと思います。映画館でのホラー要素はまったくありませんが、変な奴らがウロウロするのは観れますよ。ちなみに主人公は美人なので、ロシア美女フェチは満足でしょう。イヤー世の中は広い。変な映画マニアの方は、レンタル店にあれば、ぜひご賞味あれ~!