S原:今回はこれ!地獄のデス・ロード!
Y木:おおげさなタイトルやなあ。
(あらすじ)
女子高生のローレンは、無実の罪で懲罰施設“パラダイス・リッジ"に送還される。しかしそこは、若い女の子を廃人にしてしまう恐ろしい刑務所だった。ローレンは不正の証拠をつかみ脱獄、逃亡者となる。迫り来る残虐な刑務官たち。アーチェリー大会チャンピオンのスキルだけが彼女の武器だ。果たしてローレンは追っ手を返り討ちしながら、逃げ切ることができるのか!?
S原:これは、結論から言うと地獄でもデス・ロードでもなかった。
Y木:ああーそれな。いつものタイトル詐欺やな。
S原:というか、主人公は短パンをはいていません。
Y木:短パンか。まあ、そういうのを履かなくてもアクションはできるからな。
S原:というか、ほとんど弓矢も使いません。
Y木:あー弓矢な。それはな。まあな。
S原:というか、ジャケットの女子は出てきません。
Y木:あーでないんか。まあB級映画あるあるやな。
S原:というか、上のあらすじも間違っています。
Y木:あーあらすじも違うんか……って、おいおいおいおい!メチャクチャやないか!
S原:ま、個人的にはキライではないんやけどな。
Y木:どないやねん。
S原:でも、こっちが期待するポイントは微妙に外している。やっぱり面白さの的に当てるのが難しいんかなー?弓矢だけに、ネ♡
Y木:知るか。で、あらすじが違うって言うのは、どういうこと?
S原:「女子高生のローレンは、無実の罪で懲罰施設“パラダイス・リッジ"に送還される」と書いてるけど、主人公は悪いことをして捕まっています。有罪です。なので、刑務所(厳密には非行少女の更生施設)にはいるのは自業自得です。
Y木:それって販売する会社のヤツも観てないってことやろ。ひどいな。
S原:そのくせ「わたしは無実なのにぃぃぃ!」ってオーラがすごい。おいおい、空条徐倫かよ!
Y木:空条…?だれ?
S原:あと、主人公はすぐにキレます。友達の恋人が気に入らないから馬乗りになってボコボコにします。でも、それもちゃんと話し合いをすれば済むやん?暴力はダメ、絶対♡
Y木:いや、それはそういう映画やがな。
S原:しかも主人公は同性愛者という設定でな。とにかく「男性」を憎んでいる。ユニークで個性的ともいえるけど、ちょっと感情移入しにくいなあ。
Y木:そうなんか。相手をやっつけるカタルシスはどうなん?
S原:ちょっとだけあるよ。一応、弓矢も少しだけ使うしな。でも、これ相手(悪役)が2人だけやねん。どうも、こじんまりしてるのよなー。しかも主人公は刑務所に入ってから反省もしません。悪いことばっかりしています。おいおい、あばれはっちゃくかよ!
Y木:あばれはっちゃく。懐かしいなー。
S原:刑務所にはいってから、SM的なお仕置き場面もあるから。そういうのも見どころなんやろうな。
Y木:別にみたくないけどな。結局、B級アクションとしてはどうなん?
S原:あーこれ、B級アクションではないよ。
Y木:え? じゃあ、どういう映画?
S原:そうやな、「変な主人公が、刑務所の不正を暴く映画」かな。
Y木:えー全然ちゃうやん。
S原:うん。だから、弓矢なんか必要ないのよ。
Y木:なんやねん、それ。
S原:変に真面目な映画やねん。でもハッキリ言ってこういう映画に、誰が真面目さを求める? 女子高生が弓矢を片手に、刑務所の極悪な看守たちを殺しまくるのが観たいわけやん。その点、「片腕マシンガール」なんか、タイトル偽りなしやからな。片腕やしマシンガンやしガールやしな。あっちのほうが100倍偉いで。(後日、「片腕マシンガール」は記事をUPします)
Y木:こういう映画に興味がないオレにとっては、どっちもどっちやけどな。
S原:さあみなさん。この映画は悪くないです。けど、そんなに女子が大暴れしませんので、派手なアクションを期待してはいけませんよ。短パン女子好きにはワクワクガッカリなジャケットですが、大丈夫!最後まで観ることが出来ますよ~!
Y木:いや普通は、最後まで観ることが出来るねんって……