S原:さあ今回は「片腕マシンガール」(2008)のリブート!
Y木:前回の映画と区別がつかん……
(あらすじ)
貧しい住民たちが臓器売買組織ダルマ屋に肉体の部位を売りながら食いつなぐイシナリ地区で、幼少時から親に体を切り売りさせられていたアミ(搗宮姫奈)とヨシエ(花影香音)は、見世物小屋の舞台でアイドルとして活動していた。だがその裏でヨシエは、失った片腕に装着できるマシンガンで、自分や貧しい者を食いものにするダルマ屋の首領・青山ダルマ(根岸季衣)を倒そうとしていた。手始めにダルマの息子を襲うが、彼女が差し向けた改造人間兵器ドリルブラシスターズに捕まってしまう。
S原:さあ、今回も片腕にマシンガンをくっつけて、殺して殺して殺しまくります!
Y木:あーそう。
S原:でも、この映画はちょっと期待しすぎたかな。
Y木:ええ年したオッサンが、こんな映画を期待して。きもいわ~。
S原:え? 誰かに迷惑かけた?
Y木:いや、迷惑はかけてないけどな。で、今回の映画もB級アクションまっしぐらか?
S原:イエース。おまえはよくわかってるぜ。さすが、かつて世界同時革命を目指した相棒(バディ)だな。
Y木:世界同時革命なんか目指すか! 前回にパンチラのこと言ってたけど、この映画ではどうなん?
S原:オリジナル以上に多いです。パンチラに関しては、前回に話をしたのでこれ以上言いませぬ。とにかく、「みえないエロ」のほうが絶対にエロい!ということだ念を押しておきますよ。いいですね、モナミ?
Y木:誰に念を押してるねん。監督に言えよ。
S原:監督は、小林勇貴。ほかの映画は観てないけど、なかなかぶっ飛んだ人みたいやな。でも、こういう映画はこれでええねんって。バカに徹して映画を作ってます。あーここで言う「バカ」は誉め言葉ね。とにかく、女子がアクションしまくるだけ、というか人を殺しまくるだけの映画やから。主演は搗宮姫奈(つきみや ひめな)と花影香音(はなかげ かのん)ね。
Y木:知らんなー。
S原:2人ともアクションも良いしよく頑張ったと思う。なんというかな、前作は『ノーマルな世界に、片腕がマシンガンが女子が登場する』という面白さやったのよ。でも今回は、はじめから『異様な世界(貧困で変わった生活?)で暮らす女子が片腕にマシンガンがくっつく』という設定やねん。ぼくは前作のほうが好きかな。同じことは出来へんのは分かるねんけど、変な世界にいる変な人々が変なことをしても、なかなか感情移入できないからなあ。
Y木:あー、普通の女子高生が片腕を改造されてアクションするのがいいのに!ってことか。
S原:そうそう。ちょっと、他の面でも今回はさらにぶっ飛んでた。変態みたいな気持ち悪い男もたくさん出てくるし(苦笑) でも、このノリが最高!と思う人もおるやろうからな。もう好みとしかいいようがない。
Y木:主人公たちを演じた役者はどうやったの?
S原:搗宮姫奈も花影香音も良かったで。どちらかと言うと、ぼくは「片腕マシンガール」の八代みなせのほうが好きかな。あーでも、甲乙つけがたいなあ。ちょっと待って!
Y木:え?
S原:もしも、この3人と飲み会することなったらどうしよ?
Y木:どうもせえへんわ! というか、なんでおまえと飲み会するねん。
S原:おいおい、もしかしたら、このブログのファンかもしれんやろ⁉
Y木:絶対にこのブログなんか読んでない! 賭けてもええけど、読んでない!
S原:そうなんか……(しょんぼり) しかし、こういうマニア向け映画を、真面目な人や普段映画を観てない人にみせたら、どういう感想になるんやろうか?
Y木:さあな。
S原:今度、小室眞子さんに感想聞いてみよか?
Y木:やめろ!皇室が雇ったスナイパーに消されるぞ。でもまあ、そうやな。普通の人は観ないでしょ。この主演の娘のファンか、女子高生のパンチラが好きな奴か、こういう漫画チックな映画が好きな奴か。そういう奴らしか観ないでしょ。
S原:そうやろうな。でも、よく考えたらサム・ライミの「死霊のはらわた」(1981)とかもそうやったやん? あれも今観ると自主映画まるだしでやで。
Y木:あれなーおまえを含めて、みんな興奮してたけど、おれは全然分からんかった。チープなだけやんって(苦笑)
S原:夢のないヤツやな。だから、小室眞子さんに嫌われるねん。
Y木:なんで、おれが嫌われてる設定やねん。
S原:しかし、そんなバカな映画を撮ってたサム・ライミが、今やハリウッドの大御所やで大作を作る立場やからなあ。世の中は不思議なもんやで。
Y木:この監督もいつか化けるんちゃう?
S原:いや化けてほしいで、まじで。いつも言うけど、こういう監督にチャンスをあげたらええのになー。でも絶対に電通やフジテレビのチャラチャラした社員は理解できないんやろうな。センスもないしオツムが弱し女子アナとの合コンしか考えてないからな。
Y木:おまえ、そのうち電通とフジテレビからクレームがくるぞ。
S原:とにかく、こういう映画はこれでいいってことですよ、あなた。
Y木:おまえ、褒めるんはええけど、今回は内容について話してないぞ。
S原:あー内容?そんなもん、誰も聞きたくないやろ?
Y木:おまえなー。
S原:あ、でも特典映像で5分以上ワンカットでアクションする場面が収録されてるんやけどな。ここはすごいと思ったわ。
Y木:へえ。ちゃんとアクションしてるんや。
S原:さあ、みなさん、とにかく好きな人にはたまらない映画です。ハリウッド製にはない、手作りのバタ臭さも楽しんでください。セーラー服! アクション! パンチラ! 勝手に死にまくる雑魚キャラたち! こういうのがお好きな人は期待通りですので、安心してDVDをゲットしてくださいませ~!