S原:今回はディズニー!
Y木:えーついにディズニー映画を取り上げるんか……
(あらすじ)
“超自分至上主義者”を公言するフットボールのスター選手が、今までにない大きな挑戦に挑む・・・それは、なんと子育て?!天下無敵の“超・オレ様キャラ”が売りのフットボール選手、ジョー・キングマン(ドゥエイン・“ザ・ロック”・ジョンソン)。実力・金・名声のすべてを手に入れ、ド派手な独身生活を謳歌する彼の元へ、ある日突然、自分の娘だという8歳の女の子ペイトンが現れた!その日から悠々自適な生活は一転、ペイトン中心の毎日に。大事な試合を目前にしながら、慣れない子育てに追われるジョー。何度も衝突を繰り返す中で、ジョーは、人生の中で大きな意味を持つ何かに気付き始める―。
Y木:これ、知らんなー。ディズニーのわりには知られていない映画ちゃうの?
S原:たぶんな。アメリカでは結構ヒットしたらしいけど、日本ではビデオスルーやったらしい。たぶん、主演のザ・ロック(元プロレスラー)の知名度の問題やと思うけど。
Y木:どうやったの?
S原:これはもう徹頭徹尾ディズニー映画やった。凝ったところもなし、意外な展開もなし、最後は子供絡みでお涙頂戴。さすがアメリカの松竹。
Y木:変な例えはやめろ。どっちからも怒られるぞ。まああれやろ。おまえは、どうせ突っ込みどころを探して観てたんやろ。
S原:最初はそうやった。でも観ているうちにな……
Y木:なんやねん。
S原:……これはなあ……
Y木:だからなんやねん。
S原:……結構、ええねん。最後はちょっと泣いた…(小声)
Y木:おいおい。
S原:ほんまやねんって。娘役のマディソン・ペティスがええねんって。ザ・ロックも役にハマっている。「意外な拾いもの」やと思う。すくなくとも「ムーラン2」(2005)よりはええで。
Y木:底辺と比べるなよ。いや、底辺かどうか観てないから知らんけど(笑)
S原:あらすじは、もうベタ中のベタ。好き放題遊んで金持ち独身男のところへ、突然自分の子供(娘)がやってきて、てんやわんや!というパターンやな。
Y木:ベタというか定番というか。
S原:うん。こういう映画でどんでん返しは要らんやろ?例えば、ラストに実は登場人物全員が、未来からやってきた猿だった!とか要らんやん?
Y木:それは「新・猿の惑星」(1971)やろ。
S原:例えば、娘は死んでいて本人だけが気付いていない、とか。
Y木:それは「シックスセンス」(1999)やろって。
S原:例えば、死んだと思った娘の墓から、にゅ~と手が伸びるとか。
Y木:それは「キャリー」(1976)……って、どこまで続くねん。大喜利か。
S原:いやー、まあ内容は言うことないねん。しいて言うなら、「興味があるなら観てください」かな。
Y木:もうちょっと、具体的に言えよ。悪くはないんやろ?
S原:悪くないよ。ただ文句を言い出したらキリがない。いきなり訪ねてきた娘がすぐに金持ちの生活に順応するとか、たった1ヵ月で親子の深い愛が生まれるとか、チームメイトが頭の悪いヤツばっかり(汚くご飯を食べて主人公に怒られる)とか、最後の試合のカウントダウン(残り4秒)の場面で、どう考えても4秒以上たっているとか。
Y木:ダメ映画やん。
S原:いや、そういう欠点をつっこむ映画ではないのよ。娘のために頑張っているダディこそが、米国の理想像!ザ・アメリカン!トップ・オブ・ザ・ワールド!
Y木:ディズニーって感じやな。
S原:いつも食べてるバーモンドカレーみたいなもんやな。特に新しい発見はないけど、安心して食べれるみたいな。あ、ちなみにうちの奥さんは、ディナーカレーが好きやねん。知ってた?
Y木:知らんがな。
S原:さあ、そういうわけでみなさん。これは家族で安心して観れます。ちゃんとした映画です。え?なんですって?そんな映画をこのブログで取り上げるなって?いやー参りましたな。なぜ自分でも観たのか(というかいつの間にこのDVDを買ったのか)、まったくわからないんですけどね(微笑)世の中、まだまだ不可思議なことだらけですよ。というわけで、いつもゲテモノ(B級映画)ばかり観ていてお腹が痛くなっているあなた!あなたも、たまにはこういうのを観ておなかの調子を整えてくださいませ~!