あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

燃える(萌える)親父の映画たち!「燃えよ! じじぃドラゴン 竜虎激闘」(2013)の巻

燃えよ! じじぃドラゴン 龍虎激闘 blu-ray

S原:今回から、おじさん(おじいさんも含む)の映画を特集しますよ。まずはカンフー!

Y木:うわー…

(あらすじ)

不動産会社の冴えない社員チョン(ウォン・ヤウナム)は都市開発の為、辺鄙な村へと派遣される。チョンは村にあるさびれた喫茶店の立ち退き承諾書を取って来るよう命じられていた。喫茶店はソン(ブルース・リャン)とセン(チェン・クァンタイ)というふたりの武術家が経営しており、そこはかつて、彼らの師匠ロー(テディ・ロビン)が指導するクンフー学校だった。ローはその喫茶店の上階で、30年もの長い間、眠り続けている。しかし、ふとしたきっかけで目覚めたローは当初30年の経過が分からず、昔の生徒と思いこまれたチェンは成り行きから武術大会目指して特訓をすることになったが……

 

S原:これ、結構面白いで。

Y木:そうなんや。カンフーが好きじゃなくても楽しめるとか?

S原:いーえ、カンフー映画が好きじゃなかったら、全然楽しめませぬ。80年の香港映画とかカンフーが好きな人はOKやと思う。

Y木:あージャッキーとかサモハンなー。当時、なんであんなにブームになったか分からんかったわ。ちょっと観たけど、映画自体はあんまり上手くないやん。雑というか、勢いだけというか。

S原:みなまで言うな(笑)でも、あの時代の破天荒さは今観てもええで。ちょっとカンフーの場面が長すぎるとは思うけどな、

Y木:要するに、あの頃の雰囲気と同じなんやな。2013年の映画やのに。

S原:いや、あれよりは演出はさすがに洗練されてます。

Y木:じじぃがカンフーする映画か……(苦笑)観る人を選ぶやろな。ストーリーは上の通り?

S原:主人公は、サラリーマン(不動産会社勤務)です。このサラリーマンがメガネをかけててしょぼくれた感じがええのよ。ラーメンズの片桐氏にちょっと似てるかな。土地を買収しろと無理難題を言われて、むかった先で、カンフーの達人のじじぃと出会う。このじじぃは友人と喫茶店(料理屋?)を経営しているけど、うまくいっていません。じつは2人には師匠がいて、その店の2階に30年間眠り続けています(本当に布団に寝てるだけ)。ある日、その師匠が目覚めます。その師匠が主人公を鍛えることになります。なにを教える?もちろん、カンフーを教えるのです!

Y木:なんだかなあ……いつも通りというか。2013年に作るんなら、もうちょっと工夫が要るんちゃうの?

S原:ちょっと聞きたいんやけどな。あなた、恋愛マンガを読んで「主人公が恋愛ばっかりしているやん!」って怒る?

Y木:怒らへん。

S原:あなた、ビーバップハイスクールを読んで「ちょっとは勉強しろって!」ってつっこむ?

Y木:つっこまへん。

S原:そういうことやねん。

Y木:どういうことやねん。

S原:だから、「そういうもの」なの!カンフー映画はそういうものなの!スター・ウォーズでは、宇宙船がびゅーんって飛ぶもんなの!

Y木:なにを力説してるねん。

S原:腕を動かすだけで、ボゥ!ボウゥ!って音はせえへんやろ?でも、カンフー映画の世界では、音が鳴るねん(S原注:この映画ではそんなに音が鳴らない)。こういう映画に哲学的な人間の定義とか二律背反とか人間社会における道徳の定義とか求めちゃダメなの!わかった?

Y木:誰も求めていないわ。適当に難しそうな言葉をならべやがて。

S原:まあ、いかにもって感じやな映画なんやけどな。たしかに映画としてはそんなに上手くないし、話がちょっとゴタゴタするけど、カンフーシーンを観ているうちに途中からどうでもよくなるから不思議やな。

Y木:不思議ちゃうわ。これって、「じじいがアクションをする!」っていうのを楽しむ映画?それとも「ダサい主人公がカンフー出来るようになって大活躍!」っていう映画?

S原:じじいは、たしかにカンフーしてた。予想以上に、じじぃがカンフーする場面は少なかったけどな。年のわりにはすごいけど、若い奴には負けるやろ。まあ年相応かな。

Y木:あかんやん。主人公は?

S原:ちょっとカンフー出来るようになる。けど、とくにカッコよくならんかった。

Y木:もっとあかんやん。

S原:でも、この師匠はすごいで。自動販売機をたたいたら、お金を払わなくてもお茶がでてくるねんで!

Y木:それ、カンフー…?

S原:まあ、そういう映画で楽しかったよ。

Y木:よくわからんけど、まあこれ以上聞いても一緒やからええわ。

S原:さあ、みなさん。カンフー好きならおススメです。これを観たからと言って、人生は変わりませんが、少なくとも高齢者でもカンフーが出来るという新事実は確認できます。高齢化社会になっても、朝に公園でカンフーをするような日本になれますように!リュー・チャーフィー兄貴、そのときは日本で講師をしてくださーい!