S原:今回は、軽い感じのホラーです。
Y木:ほう。手に眼がついてるな。だから、he EYE(眼)やな。
S原:いや、こういう場面はないです。
Y木:……あ、そう。
(あらすじ)
タク(チェン・ボーリン)と従妹のメイ(ケイト・ヤン)らは友人の住むタイを訪れる。夜、タクの親友のコーファイ(クリス・クー)と恋人のエイプリル(イザベラ・リョン)らも交えて怪談話で盛り上がる。「幽霊を見る10の方法」が書かれた本を見つけた4人は、実際にやってみようと言い出すが、それが不幸の始まりだった。
S原:昔、台湾旅行に行ったときに、どうしても現地で映画が見たくて、なんとなく観たのがパン兄弟の「the EYE」(2002)やった。映画館には2人しかいないし映画館は古くて寒々としているし映画は怖いし、たまらんかったで(苦笑)その「the EYE」の第三弾です。
Y木:続編っぽいけど、話は続いていないみたいやな。
S原:うん。タイトルだけで別の内容やな。レビューを読むと、作るたびに評価が悪くなっています。
Y木:まー続編って、大抵そうなってしまうからな。
S原:この「the EYE3 【アイ3】」やけど、この出だしはなかなか良い雰囲気やねん。香港に住む若者グループが、タイ旅行に行きます。夜に怪談をしているうちに、1人が古本をとりだします。その本(幽霊を観る10の方法)を読んで、実際に幽霊をみようといろいろと試します。
Y木:方法って?
S原:まずは、こっくりさんをします。すると目の前に影のような幽霊がぬーっと現れます。
Y木:へえ。怖いんか?
S原:全然怖くありません。
Y木:あかんやん。
S原:たぶん、怖さを追求していないんとちゃうかな。割と軽く観れるホラーっぽいドラマというか。で、いろんな方法で幽霊を見ようとしているうちに、友人グループの1人がいなくなります。
Y木:なんで?
S原:『夜中の黒猫を抱いてかくれんぼをすると、1人が幽霊と入れ替わる』という方法があるんやけどな。実際に試してみたら、本当に1人が行方不明になってしまう。しかも、戻ってこない。警察に相談しても埒があきません。
Y木:あかんやん。どうするの?
S原:とりあえず香港に戻ります。でも香港にも戻っても、怪奇現象がとまらない。地下街を歩いていると、無人の黒い傘が浮いたまま追いかけてくるとか、マンションの廊下でボールがひとりでに動くとか。
Y木:ほう。そういうのがこの映画の見せ所やろ。
S原:うん。このへんの見せ方は工夫していてちょっと面白い。けどなー、どうも薄味というか軽すぎるというか。怖くなりそうでなりません。結局、タイに戻ってもう一度友人を探そうとします。
Y木:探すって、どうやって?
S原:冥界にはいって友人を探します。冥界には死者がたくさんいる。果たして友人を探すことが出来るか?というのがクライマックスやな。
Y木:なるほど。
S原:ラストは細かく言わないけど、軽いどんでん返しがあって、おしまい。なんというか、本当に気軽に観れる映画でな。ホラーが苦手やけど、ちょっと観てみたいという人にピッタリやと思う。ひどい出来でもないけど、メチャクチャ面白くもない。
Y木:要するに軽い感じのホラーやな。
S原:イエース。さあ、みなさん。大したことがないと言えば、その通り。でも、のんびりと友達たちと一緒に観るにはピッタリです。といわけで、ビールとおつまみを用意して、ぜひどうぞ!